2008年3月
■2008年3月31日(第822号)
- 生産者乳価10円以上引き上げを
- 深刻な畜産危機打開のために、業界トップの明治乳業(明乳)は社会的責任を果たせ! 農民連、明治乳業争議団は3月18日、明治乳業本社前(東京都江東区)、乳業協会前(千代田区)、農水省前の3カ所で、酪農・畜産を守る中央行動を行い、畜産農家、労働者、消費者ら63団体から450人が参加。マスコミも多数取材につめかけました。
- 庶民増税はね返そう/所得税がかからなかった人は/総会開き税金申告も
- 「消費税増税や庶民増税に反対し、ガソリン税など暫定税率の廃止を求めよう」―3月13日、580カ所、約18万人が参加して「重税反対全国統一行動」が取り組まれました。農民連も各地で元気に参加し、税務署に申告しました。
- 「いわて食農ネット」発足
- 岩手県食健連(国民の食糧と健康を守る岩手県連絡会)と、いわてコメネットが合同し、食と農をめぐる新たな県民運動組織「いわて食・農・地域を守る県民運動ネットワーク」(略称・いわて食・農ネット)を設立する総会が、3月1日、盛岡市で開かれました。
- 農のこころ
- 春耕や人の溢るる貸農園
- 農業・生活改良普及第17回全国交流集会/いわくつきの土地に建設計画のビルにJAグループが経団連と“同居”予定
- 自治労連などが主催する17回農業・生活改良普及全国交流集会が、2月22、23の両日、千葉市で開かれ、8都府県から66人が参加しました。今回の交流集会は、税源移譲により農業改良普及事業交付金が大幅に削減されて2年目、農業改良助長法が「改正」されて3年目になり、その影響が各地でみられるなかでの開催となりました。
- 中国の農業・環境政策を現場に見る
- 元毎日新聞社会部記者で、現在は早稲田大学大学院教授の原剛(たけし)さんが、農水省農林水産政策研究所のセミナーで「中国の農業・環境政策を現場に見る」というテーマで講演しました。その内容を紹介します。
- 前進座/怒る富士を語る/農民連会員、新聞「農民」読者は特別料金で
- 今から300年前、霊峰富士山は突如大噴火。降り積もった火山灰で農民は言語に絶する苦難に襲われた。時の代官・伊奈半左衛門は幕府に窮状を訴えたが聞き入れられず、ついに意を決した彼は、農民とともに立ち上がった…。このドラマは、多発する災害、異常気象、腐敗政治に苦しむ現代の日本列島に生きる人びと、とりわけ農民の心に深い感動と共感を呼ぶに違いない―。
- 読者からのお便り
- 食糧主権の確立 重要性わかった/様々な農業悪政に怒りが頂点に/減反で今さら何いう農水省部長/「親子ファームクラブ」 も準備中/夫と2人で無農薬米作り8年目/農業体験ツアー参加者を募集中
- 阿見のおいしい里だより
- 桜前線とともに南からタケノコ前線も上ってきます。茨城県はタケノコの北限になっています。温暖化が進めば、北上していくかもしれません。フキノトウに続くタケノコは春でないと味わえない自然からの贈り物。地中から幾重もの黒い皮で包まれたものがニョッキリでているさまは、他の自然界にあるものとはちょっと違う代物です。
- スローフードを楽しんだ
- 「ふくしまのスローフードを楽しむ会」(福島県食健連が協賛)が3月8日に開かれ、50人がヴィラ・イナワシロ(猪苗代町にあるリゾートホテル)の総料理長、山際博美シェフの郷土食材を使った料理を心から堪能しました。
- 一品持ち寄り楽しい交流/JR線路沿いに「憲法9条守れ」の大看板
- 兵庫県農民連女性部は3月12日、県連事務所で「一品持ち寄り・女性部の集い」を開き、県内各地から約20人が参加しました。
- 「豚汁の味、おいしかった」/映画「恋するトマト」上映成功
- 昨年12月、大豆畑トラストの会員、古賀昌子さんがPTAの役員をしている御陵中学校(福岡県大野城市)から、「地産地消」を実践したいという要望がありました。さっそく、大豆畑トラストで作ったみそと農民組合員、庄山三成さんの千年豚、そして組合員が生産した野菜で豚汁を作りました。
- ビア・カンペシーナ東南・南アジア女性交流会inインド
- ビア・カンペシーナの東南・南アジア女性交流会が2月21日から7日間、インド南部で開かれ、福島県農民連女性部の渡部チイ子さんと、通訳を兼ねて農民連青年部副部長の杵塚歩さんが参加しました。渡部さんの参加リポートから一部を紹介します。
- 旬の味
- 区画整理組合から、はげしい立ち退きを迫られている。それに対して「クロガネモチの木と野田農場を含む自然環境を守る会」は、名古屋市長あてに存続を求める要望書を提出した。集まった署名は6千筆以上
■2008年3月24日(第821号)
- 運搬に保管に石油・電力を膨大に“食う”/やっぱり国産がいいわあ/農民連食健連 厚労・文科両省に要請
- 中国製冷凍ギョーザが運んでくるのは毒だけではなかった――。日本で多くの中毒患者を出した中国製冷凍ギョーザ。実は、中国から日本に運ばれてくるときに多大なエネルギーを消費し、温暖化の原因となっている二酸化炭素(CO2)を大量にまき散らしているのです。
- G8サミットを問う連絡会 国際調整会議開く/なぜ世界の農民はG8を問題にするのか
- 農民連や全国食健連も加入する「G8サミットを問う連絡会」は3月8、9の両日、東京都内で、ビア・カンペシーナのインドラ・ルービスさん(国際事務局スタッフ、インドネシア)をはじめ、韓国やフィリピン、香港など東南アジア各国からNGOの海外代表など8人を招いて国際調整会議を開き、内外から50人余りが参加しました。
- 国際女性デー/日本の食料は6割輸入 どうする?/食の安全と農業考えるシンポ
- 「なくそう!格差と貧困 輝かせよう!世界の宝・憲法9条」――世界の女性が連帯する日、「国際女性デー」。3月8日、東京・九段会館で中央集会が開かれ、農民連女性部をはじめ1200人の女性が集いました。
- 農のこころ
- 野を焼きし匂い集まる男風呂
- アユ日本一の清流守れ
- 茨城県の霞ケ浦導水事業は、都市用水確保や霞ケ浦の浄化、利根川・那珂川の渇水対策などを目的として利根川と霞ケ浦と那珂川をトンネルでつなぐ事業です。しかし、浄化にはむしろ逆効果 との研究結果もあるなど多くの問題が指摘されており、トンネル工事は27年間かけて3分の1しか進んでいません。
- 急騰つづく国際米価/料理紹介
- 国内では、米生産が過剰だと言って、米穀関係業界代表の連判状や東北農政局作製の「米作りすぎポスター」まで動員して、強力に推進されている米の生産調整。しかし、同じ農水省が発表している国際穀物情報には、まったく逆の状況が示されています。
- 3・1ビキニデーに参加して
- 1954年3月1日、アメリカによるビキニ環礁での水爆実験被災から54年がたちました。静岡県焼津市では「3・1ビキニデー集会」や「献花墓参平和行進」が行われ、農民連本部から青年2人が参加しました。
- 第51回農民文学賞を受賞
- 福島県農民連副会長で会津農民連会長の前田新さん(71)が、小説「彼岸獅子舞の村」で、日本農民文学会の第51回農民文学賞を受賞しました。この小説は、後継者不足に悩み荒廃する農村のなかで、民俗芸能の彼岸獅子舞を若者にどう伝えていくか、保存会会長を主人公にその苦悩や喜びを表現した作品です。
- 母なる大地の叫び/寒風と吹雪に耐えてふくらむフキノトウ
- この「9条看板」は2007年5月3日の「憲法記念日」に、私の田んぼの畔に建てました。もうそろそろ1年になります=北海道農民連・旭川市東鷹栖農民組合の山口武雄さん(79歳)
- 埼玉県農民連に児童から手紙
- 埼玉県農民連に、鳩ケ谷市にある里小学校6年生から手紙が62通も届きました。これは、昨年、バケツ稲づくりの授業で、埼玉県農民連の松本慎一さんが米作りや日本の農業について話したことへの“お礼の便り”でした。松本さんは「たいへん元気をもらいました。おおきな励みです」と話しています。その手紙を一部紹介します。
- 旬の味
- 日本の平均寿命は男性で79歳、女性で85.81歳と世界一の長寿を誇っている。長寿を支えているのは、健康に良い和食と医療水準の高さだ
■2008年3月17日(第820号)
- 米作りすぎポスター ただちに撤収せよ
- 「過剰なのは輸入米」「米価下落は農政の失敗。農民の責任にすりかえるな!」――東北農政局が作製した「米の作りすぎはもったいない」のポスターに、生産調整に参加している農家も含めて、全国の農民と国民の怒りの声がますます大きく広がっています。
- 史上空前のボロもうけ
- 存亡の危機にある酪農家をしり目に、業界大手の明治乳業(明乳)は史上空前のボロもうけ。その一方で、農家を安く買いたたき、労働者に低賃金・長時間労働を押しつけています。
- 海外の酪農は今―/日本の酪農は、いま危機的状況 乳業メーカーは社会的責任とれ/私たちは日本の牛乳守りたい
- 飼料・資材高騰に苦しみながら、低乳価を押しつけられている日本の酪農家。逆に海外では乳価、乳製品価格は上昇し、酪農家を守ろうという機運が強まっています。
- 後期高齢者医療制度廃止 年金からの保険料天引き中止法案
- 4月から実施予定の75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度。制度実施を直近に控え、「中止せよ!」の声が急速に広がっています。制度の「中止・見直し」などを内容とする地方議会の決議は512自治体であがり、反対署名は350万人に達しています。民主党、日本共産党、社民党、国民新党の野党四党も、制度廃止と年金からの保険料天引き中止などを盛り込んだ法案を衆議院に提出しました。
- 農のこころ
- 叩かれて叩かれて野火立ち上がる
- 春の大運動 各地の取り組み/米屋と農家の生き残る道は?
- 1200人の峰を初めて超す快挙/記帳会参加者の半数が組合加入/ダイレクトメールでご案内送付/農民連の還付申告をすすめられ
- 読者からのお便り
- 日々の怒り、「農民」読み収まる/自給率39%では日本の将来心配/農家の時給256円 ひどい農政です/安さだけを追求の生協にがく然/農民連で「税金」習いやる気出た
- 本の紹介/坂本進一郎著「大地の民」
- 「農林水産九条の会」の呼びかけ人の一人、秋田県大潟村で農業を営む坂本進一郎さんが、自らの半生を小説仕立てにして「大地の民」を出版しました。本当はタイトルを「大地の子」にしたかったそうですが、すでに同名の有名な小説がありました。
- 春闘勝利・農業と食料守れ/いつのまに咲いてたの 春のたより
- 奈良県農民連は2月24日、奈良県労働組合連合会と共同して「春闘勝利、農業と食料を守れ」のトラック・パレードをおこない、50台のトラックが参加しました。
- 食品分析センター 依頼殺到フル回転/センター検査で消費者の信頼は絶大
- くず米問題や中国製ギョーザによる中毒など、食への不安が高まるもとで、マスコミの取材が殺到するなど、食の安全を守って農民連食品分析センターがフル回転しています。
- 旬の味
- わが国の牛乳・乳製品の消費量は、牛乳換算で約120万トンと言われる。そのうち、国内産は800万トンで飲料乳をまかなっているのが現状だ
■2008年3月10日(第819号)
- 「地球温暖化、G8行動」
- 今年7月7日から9日に、北海道・洞爺湖で主要国首脳会議(G8サミット)が、地球温暖化防止を中心課題に開かれます。2月13日に行われた「減反・助け合い・担い手つくり研究会」で、農民連副会長の真嶋良孝さんが「地球温暖化、G8行動」について報告しました。その内容を紹介します。
- 東北農政局作製の米作りすぎポスター 抗議、回収を要求/燃料高騰で苦しむ施設農家に邑南町が独自に助成
- 東北6県の農民連でつくる東北農団連(東北農業農民団体連絡協議会)は2月25日、農水省東北農政局が作製した「米の作りすぎはもったいない!」「米の過剰作付けは、資源のムダづかい」のポスターに抗議し、ただちに回収するよう求めました。
- 08年度の畜産・酪農対策決まる/3・18酪農・畜産守る中央行動
- 食料・農業・農村政策審議会畜産部会が2月21日、都内で開かれ、2008年度の畜産・酪農対策をまとめました。対策のポイントは、別 項の通りです。畜産・酪農対策に1871億円計上、すべての政策価格を引き上げています。
- 農のこころ
- 種物のそろそろ出番縁側に
- 楽しかった!満足いっぱい 加工交流会/女性部総会で農協合併を勉強
- 岩手県農民連女性部の加工交流会が二月16、17日、花巻市内で開かれ、おとな27人と子ども2人が参加しました。
- 安ければいいのか!?
- 中国製冷凍ギョーザ事件が、輸入依存の食生活に、大きな問題をつきつけています。同時に事件経過から協同組合運動にも、重要な課題が提起されています。
- 阿見のおいしい里だより
- 春の食材は香りを楽しむものが多いが、なかでもウドは、年が明けて1月中旬ごろから出回り始める。香りがよく季節を先取りした気分にさせてくれる。ウドは「独活」と書く。山に自生していた原種を、先人たちが品種改良し、今では様々な栽培方法がある。栽培農家に作り方を聞いた。
- 農家民宿おかあさんに 農民連会員が選ばれる
- 農水省と国土交通省は1月29日、「農林漁家民宿おかあさん100選」第1回選定者20人を発表しました。このなかに、農民連会員のおかあさんがいます。それは、富山県南砺市(旧利賀村)の米倉みつ子さん(74)、民宿の名前は「いなくぼ」です。
- 鹿児島市農民組合員の直売所オープン
- 鹿児島市直木町でユリを栽培している鹿児島市農民組合の瀬戸口誠さんが、このほど鹿児島市内に直売店をオープンしました。
- 旬の味
- 私たちの集落では、225戸が中山間地域等直接支払事業に参加して活動している。傾斜地など条件がきびしい中での営農だが、農家の高齢化が進み、耕作を放棄する農地が年々増え、道路の草刈りなど共同の取り組みが困難になりつつある
■2008年3月3日(第818号)
- 矛盾だらけの強制減反
- 農民連は2月14日、「減反・助け合い・担い手つくり研究会」を東京都内で開き、全国から70人余りが参加しました。
- 生産調整/米価が6000〜7000円?! 農水省食糧部長がどう喝
- 新潟県では、昨年実績より25000トン減の生産調整を達成させるために地域や非達成者、米流通業者などへの説明に力をいれています。
- 魚介類汚染の実態と問題点をさぐる
- 日本科学者会議公害環境問題研究委員会と日本環境学会が主催した「食品汚染シンポジウム―有害物質による魚介類汚染問題―」が東京都文京区で開かれ、消費者、市場関係者らが集いました
- 違反続き米国産牛肉輸入するな
- 20カ月齢を超えるアメリカ産牛肉が輸入され、すでに流通していた問題で、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)と農民連は1月31日、厚生労働省で、アメリカ産牛肉の輸入中止と国内で全頭検査継続を求める要請を行いました。
- 春の大運動/マンツーマンで税金相談
- ビラみて初参加も どこでも新加入者/どこに相談したら 迷っている人が…/自主申告計算会に 指導者11人が参加
- 農のこころ
- 切り返す堆肥ほかほか浅き春
- 読者からのお便り
- 小麦値上げで庶民の味ピンチ/学校給食甲子園 優勝おめでとう/「農協の合併」は本当にひどい話/岩手の農協合併興味深く読んだ/安心の食糧は日本の大地から
- 百里平和初午まつり(茨城)/農林中金 海外投機に失敗 農漁民の資金1057億円損失
- 茨城県小美玉市の自衛隊百里基地隣接の平和公園で、2月11日、「百里平和初午まつり」が行われました。当日は晴天に恵まれ、東京などからも参加があり約400人でにぎわいました。公園内では、平和団体や民主団体の模擬店が多数出店され、参加者が平和への思いや憲法9条を守る決意を車座になり語り合っていました。
- 本の紹介/安保破棄実行委「日本の軍事費 巨大なムダと利権」
- 安保破棄中央実行委員会は、安保がわかるブックレットの第3弾、「日本の軍事費―巨大なムダと利権」を発行しました。
- 農家が作ったお店
- 群馬県中央部に位置する昭和村は全国有数のコンニャクと高原野菜の産地。片品川に接して走る県道沿いには、利根沼田農民連の糸井河原直売所が店舗を構え、新鮮な旬の野菜を消費者に提供しています。農家の手による直売所は、地域のよりどころとして親しまれています。
- この人
- 和歌山県紀の川市で、新規就農するピッカピッカの「農業1年生」、今城彰伸さん。農民連会員で有機農業実践グループ代表の、畑敏之さんのもとで1年間農業研修し、今年4月から1反の畑を独力で作ることになりました。「念願かなって、本当に夢のようです」と笑顔がまぶしい22歳。
- 旬の味
- 農水省は、20年産の米価対策の最重点施策として減反をあげている。世界中で食糧が不足している時に、最低水準の食料自給率の国がとる政策なのか。ことが国民の命と暮らしに直結する問題であり、見過ごすことはできない
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