「農民」記事データベース20080317-820-10

センター独自の努力で
残留農薬の成分を一度に173種分析

食品分析センター 依頼殺到フル回転

食の安全守るため
さらなる装置・機器の拡充を

関連/センター検査で消費者の信頼は絶大


大活躍 しているのは
みなさんのカンパで導入した最新鋭の機器
ガスクロマトグラフ質量分析計

 くず米問題や中国製ギョーザによる中毒など、食への不安が高まるもとで、マスコミの取材が殺到するなど、食の安全を守って農民連食品分析センターがフル回転しています。

 残留農薬の分析で大活躍しているのが、全国のみなさんのカンパで導入した最新鋭の機器、ガスクロマトグラフ質量分析計(ガスマス)です。「分析の精度が上がり、感度もよくなった。今まで以上に迅速に検査できます」。分析センターの八田純人さんは効果を語ります。

ガスクロマトグラフ質量分析計
農薬分析に活躍するガスクロマトグラフ質量 分析計(中央)

 分析センターはこの間、テレビ放映にたびたび登場し、ガスクロも農薬検査に一役かっています。日本テレビ「ザ・サンデー」(二月三日)では、都内のスーパーで買ったニンニク、冷凍アスパラ、冷凍枝豆を調査しました。

 「真相報道バンキシャ」(日本テレビ、二月三日)では、毒入りギョーザと同じ製造年月日の冷凍ギョーザを検査しました。

 その他、テレビ朝日「報道ステーション」(二月一日)、フジテレビ「新報道プレミアA」(二月三日)、フジテレビ「とくダネ!」(二月四日)などでも分析センターの活躍ぶりを紹介しています。

 ガスマス導入から約一年半。毒ギョーザ事件で問題のメタミドホスやジクロルボスなどの検査もできます。この間、分析センターでは、農薬成分の分析を効率よくできるよう分析法の開発に努めてきました。こうして独自に残留農薬多成分一斉分析法を編み出し、ガスマスを用いて、残留農薬を一度に百七十三種分析できるようになりました。同分析法の詳しい説明と分析対応農薬リストはホームページ(http://earlybirds.ddo.jp/bunseki/order/pesticide.html)を参照してください。

 今後は、米の品種判定や土壌・飼料・添加物の分析などが確実にでき、食の安全を守るとりでとしての役割を強固なものにするために、さらなる装置・機器の拡充が求められています。

 そのためにも二千万円募金の達成を呼びかけます。振込口座は次の通りです。

さらなる募金をお願いします

 ▽郵便振替口座
 口座番号00110―9―391416
 加入者名 農民連食品分析センター


センター検査で消費者の信頼は絶大

 多古町旬の味産直センター(千葉県) 生産販売課長・小林由紀夫さん 収穫した旬の農産物を計画的に必要に応じて、検査に出しています。野菜の品質を保証するうえで、栽培から収穫、出荷までの過程を明らかにし、その安全性を確立することが必要です。

 野菜の安全性証明を農民連食品分析センターの検査で裏づけることは、品質を保証する補助的な手段の一つです。

 また分析センターは、輸入農産物へのチェック機能の役割を唯一果たしており、食の安全・安心を考えるうえで、消費者からの信頼・評価は絶大です。国民が安心して食べる権利、食糧主権を守るとりでとしての役割がますます期待されます。

(新聞「農民」2008.3.17付)
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2008年3月

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