平和願う流れは世界の大勢
署名をよびかけていきたい
3・1ビキニデーに参加して
核兵器廃絶への気持ちを
一緒に行動、事実継承こそ
一九五四年三月一日、アメリカによるビキニ環礁での水爆実験被災から五十四年がたちました。静岡県焼津市では「三・一ビキニデー集会」や「献花墓参平和行進」が行われ、農民連本部から青年二人が参加しました。
広島、長崎に続く三度の原水爆被害は、日本国民を抗議と怒りの渦にまきこみ、原水爆禁止運動を大きく発展させる歴史的転機となりました。
今回はじめて参加した集会や、全国各地のノボリ旗の中を行進し、みんなの共通の願いは平和と実感しました。集会では、海外で活動している人の発言もあり、核兵器廃絶、平和を願う流れは、世界の大勢と確信しました。海外の教科書に「ヒバクシャ」と掲載されているとの報告もありました。
国家補償の実現にむけて命をけずって運動している「原爆症認定集団訴訟」では、国に対して一日も早く原爆被害の実態にそった新しい認定制度の実現と集団訴訟の全面解決を求めています。
今、私たちにできることは、この署名への賛同を呼びかけることです。
(農民連ふるさとネットワーク 渡辺満広)
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ビキニデー行動に参加して、核実験と被爆者の実態、日本国憲法九条の意義を、ある程度つかむ事はできたのですが、それ以上に大事なことに気がつきました。
それは、ここに参加している人たちが、ともに行動し、事実を継承し、発展させることにある、ということです。今まで、僕自身は、誰かと何かを一緒に作り上げるということになじみのない生き方をしてきました。一人で勉強する、一人で論文を書く、というようなことの方が多かったのです。しかし、問題はことに核兵器廃絶ですから、一人だけがその気持ちを持っていてもなんにもならない。
そういう気持ちで集会の壇上を見ていると、かなりの人が「連帯」を大事にして信じ合い、認め合い、助け合い、補い合っている姿を見いだすことができるのです。「平和な世界を」の一言より、「行動そのもの」が安心できる社会の素地を作っていくのだとあらためて確認しました。
(農民連食品分析センター 仲前 聡)
(新聞「農民」2008.3.24付)
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