08年度の畜産・酪農対策決まるすべての政策価格引き上げ
運動の成果一定反映 農家負担軽減には不十分食料・農業・農村政策審議会畜産部会が二月二十一日、都内で開かれ、二〇〇八年度の畜産・酪農対策をまとめました。対策のポイントは、別 項の通りです。畜産・酪農対策に千八百七十一億円計上、すべての政策価格を引き上げています。これは、農民連が畜産・酪農家に呼びかけて北海道釧路・根室地域(昨年十二月二日)・群馬(二月十二日)で開いた危機突破集会、東京で行われた「なくせ貧困!上げよ米価・乳価」総行動(二月十三日)などの運動の成果が一定程度反映されたものになっています。しかし、飼料高騰、低乳価で苦境に立つ農家の負担を軽減するには不十分な内容です。 農民連と畜全協(畜産農民全国協議会)は、畜産部会への要請団の一員として参加し、乳価・畜産物価格の引き上げを図り、飼料高騰への緊急対策を求める要請書を畜産部会全委員に配布しました。
農民連・畜全協 緊急対策を要請農水省から要請団への説明と質疑・意見交換が行われ、農民連の石黒昌孝事務局次長が発言。「対策には飼料価格の高騰が反映されていないのではないか。加工乳の基準価格を五円以上引き上げよ」「最低でも乳価を十円以上上げてほしいというのが酪農家の願い。メーカーを指導して生産費を償う乳価にせよ」「肉用牛肥育経営安定対策について、飼料や生産資材も補てんの対象にせよ」と求めました。
3・18酪農・畜産守る中央行動飼料高騰、畜産物・乳製品価格の低迷で、畜産・酪農家が苦しむ一方で、高利益をあげる明治乳業など乳業メーカー。そのボロもうけは、労働者を差別し、非正規雇用や長時間労働を押しつけ、コスト削減を口実にした安全対策の手抜き、酪農民にたいする安価な牛乳の買いたたきの結果です。また酪農を守る立場にありながら、何ら対策をとろうとしない農水省の責任も厳しく問われます。 農民連は三月十八日、明治乳業(明乳)で差別・人権無視とたたかっている明治乳業争議団とともに、「酪農・畜産を守る中央行動」を実施し、明乳本社、乳業協会、農水省への要請行動を行います。 農民連、明乳争議団は、あらゆる団体・個人・農家に参加を呼びかけ、共同した運動で要求の実現を迫ります。
(新聞「農民」2008.3.10付)
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[2008年3月]
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