「農民」記事データベース20080303-818-02

生産調整

農協中央会・県農水部長・農政事務所と
新潟県農民連が意見交換

関連/米価が6千〜7千円?! 農水省食糧部長がどう喝


 新潟県では、昨年実績より二万五千トン減の生産調整を達成させるために地域や非達成者、米流通業者などへの説明に力をいれています。

 新潟県農民連に対しても県農協中央会から“生産調整について懇談したい”との要請があり、二月十六日、農協中央会の専務や常務、県の農政事務所長や農林水産部長らと意見交換会を行いました。これには農民連から会長、副会長をはじめ各地域から十一人が参加しました。(写真〈写真はありません〉

 県連の町田拡会長は「売れる米づくりとは、結果的に安い米づくりになった。米価下落の原因は、政府が備蓄米を安く市場へ放出していることにある。そして、クズ米がブレンドされて激安米として流通している」などと指摘しました。

 生産調整を完全にやれば米価は安定するのかとの質問に、農林水産部長は「米価はあがる」と断言。これに対して「下落の根本的な問題を解決しなければ変わらない。県や農協も国へ要請すべきだ」と訴えました。

 また県や農協側から「生産調整に反対でない立場なら、みなさんからも農家に地域の座談会に参加し減反するよう言ってほしい」と要望がだされましたが、農民連の参加者は「販売先を持っている農家や減反した場合の所得確保のことを考えると、とても言えるものではない。転作のメリットなどを十分にしてほしい」と述べました。

 意見交換は予定時間を過ぎても話が尽きず、再度懇談も検討することになりました。


米価が6千〜7千円?! 農水省食糧部長がどう喝

こんなポスター、とんでもない!!(東北農政局作製)
2002年3月の新聞「農民」の紙面
 農水省の奥原正明食糧部長は、二月八日の全国農業経営者研究大会で講演。業界紙(商経アドバイス)がその内容を報道しています。

 備蓄米が上限の百万トンに達していることから、仮に二十年産が過剰になっても政府が在庫を積み増しすることはありえず、価格を安定させるには生産調整しかない。余ったら買ってくれると考える人がいたら、それは間違いだ。もう一度、覚悟を決めなおしてもらう作業をしないと前進していかない。

 生産調整の今後にとっても非常に重要な年だ。真剣にやってできるのか、できないのかの分かれ目にもなる。完全に廃止してしまうのも選択肢だが、米価の下落は六千〜七千円で止まらないかもしれない。二十年産の生産調整をやってみて、どうにもならないとなった場合は、(減反の廃止と米価下落の)覚悟を決めてもらうしかなくなるかもしれない。

(新聞「農民」2008.3.3付)
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2008年3月

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