旬の味
わが国の牛乳・乳製品の消費量は、牛乳換算で約百二十万トンと言われる。そのうち、国内産は八百万トンで飲料乳をまかなっているのが現状だ▼いま、酪農の存続が危ぶまれている。その原因の一つが、飼料価格の高騰。わが国の家畜・家きんは高い輸入穀物を食って育つ。配合飼料価格安定基金があるというものの、原資が底をつきそうだ▼もう一つは低乳価。三十年前キロ百円した乳価は、いま八十七円前後。農家は乳業メーカーに対しキロ十円の値上げを要求したが、四月から三円上がるだけ。四〇%を切った食料自給率、家畜の胃袋も例外ではない▼生産者価格の安値も輸入自由化が原因。これを許す政治に農業荒廃の根幹がある。畜産は草を変じて肉となす事業。三十余年の減反で、三百八十万ヘクタールの耕地が荒れた。畜産に使おう。米をどんどん作り、あまりは一・五カ月分といわず貯蔵しよう。古いものから飼料にする。いらないものは外国から買わない。そこに食糧主権の道、政治の道筋がみえるだろう。 (実)
(新聞「農民」2008.3.17付)
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[2008年3月]
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