旬の味
日本の平均寿命は男性で七十九歳、女性で八十五・八一歳と世界一の長寿を誇っている。長寿を支えているのは、健康に良い和食と医療水準の高さだ▼四月実施予定の後期高齢者医療制度は、七十五歳以上の高齢者にこれまでより重い保険料負担と医療の制限を持ち込む。政府は、七十五歳以上になると「心身の機能が低下し入院も増える」ので医療費抑制のためと説明する。しかし、健康で長寿を保つためにすべきことは、予防医療の充実ではないのか▼これによって医療費抑制ができるのであり、高齢者への負担増と医療の制限はまったく逆行している。いまだ説明会すら行われないところが圧倒的に多く、議論も不十分なので中止すべきだ▼革新自治体が誕生して老人医療費の無料化が実施されたが、これまでの苦難に報いようとの温かさはどこにいったのか。病気になったことをやっかいもの扱いにするとはなにごとか。欧米食にかたよった食と農の現状を変え、健康管理を徹底することこそ政治の責任だ。 (昌)
(新聞「農民」2008.3.24付)
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[2008年3月]
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