2010年3月
■2010年3月29日(第918号)
- やんばるの森に米軍ヘリパッドつくるな
- パイナップルの村、沖縄県東村高江区に米軍のヘリパッド基地の建設が強行されようとしています。ヘリパッドとは、ヘリコプター離着陸帯のこと。これは、1996年のSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意によって、北部訓練場の北半分を返還する代わりに、返還予定地にあるヘリパッドを、やんばる(山原)の森を切り開いて南側に移設しようとするもの。北部訓練場は98年に、世界で唯一のジャングル戦のための訓練施設として「ジャングル戦闘訓練センター」と名称を変え、海兵隊のサバイバル訓練、ヘリコプターでの移動宙吊り訓練、模擬弾を使用する射撃訓練など、戦場さながらの訓練が行われています。
- 消費税増税反対、農業守れ/生活費に税金かけないで
- 第41回3・13重税反対全国統一行動が3月12日、全国570カ所で農民をはじめ中小業者、土建業者、年金生活者など約20万人が参加して行われ、集会やデモ行進したあと、集団申告を行いました。
- JA全中がWTO交渉で国際シンポ 食糧主権確立などを基本理念に
- JA全中(全国農協中央会)は3月18日、都内でアメリカとヨーロッパの農業団体の代表を招いて、「WTO農業交渉対策国際シンポジウム」を開き、各県の農協代表など500人が参加しました。
- 今年に入って読者64人ふやす 目標達成後も勢い増し拡大
- 群馬農民連は、新聞「農民」読者を今年に入って64人拡大。目標を達成して県連の総会を迎えることができました。いつもなら「ひと区切りついた」というところですが、今年はちょっと違います。
- 農のこころ
- 物種の播かれつつはや鬩(せめ)ぎあふ
- 本の紹介/詩人会議 詩のパンフレット 核兵器のない世界へ
- 詩人会議はこのほど、「詩のパンフレット―核兵器のない世界へ」を発行しました。
- 新会長の紹介
- 2月20日に開かれた福岡県農民連の定期大会で、市吉孝敏さん(78)が新しい会長に選出されました。
- 素材を生かす旬のレシピ
- カボチャ《ポタージュ》/新タマネギ《泡雪(あわゆき)ドレッシング》/新キャベツ《和(あ)え物》
- エサ米栽培は食用米と違う 農家の頭の切り換えが必要
- 「飼料用米を活(い)かす日本型循環畜産実践交流会」が3月12日、東京都内で開かれ、全国の農協、地方自治体、食品や飼料メーカー、消費者団体などの関係者350人が参加しました。集会では、養鶏を中心に飼料米活用の実践が報告されるとともに、長期的な支援を求める声が相次ぎました。
- 都市農業を守ってがんばる
国分寺直売会(東京)
- 農業・農協問題研究所首都圏支部は3月6日、JA東京むさし・国分寺産直会(榎戸武司会長ほか23人)の取り組みについて、メンバーの小坂良夫さん、中村克之さん、榎戸武司さんの畑や施設を見学し意見交換をしました。都市農業を守るために、生産・流通・販売に力を合わせて活動していることを知り、たいへん感銘を受けました。
- 旬の味
- やっと税金の申告が終わった。なんと農業所得は赤字だ。肥料や資材の値上がりと農産物の価格低迷。これからもっと暴落するとの話が耳に入ってくる。緊急な対策を求めたい
■2010年3月22日(第917号)
- “食糧主権の確立を”など主張は同じ
農民連と共同してがんばりたい
- 今年は、農産物の輸入自由化をめぐって重要な年になります。WTO(世界貿易機関)は「年内合意」に向け、外交交渉が展開されます。また鳩山内閣は、昨年12月30日に閣議決定した「新成長戦略」のなかで、アジア・太平洋FTA(自由貿易協定)を打ち出し、11月に横浜市で開かれるAPEC(アジア・太平洋経済協力会議)の首脳会議に向けて、「道筋(ロードマップ)を策定する」と明言。本格的な輸入自由化に大きく踏み出そうとしています。
こうしたなかで、JAグループはどのように受けとめ、取り組んでいこうとしているのか、JA全中(全国農業協同組合中央会)の冨士重夫専務に聞きました。
- 核のない世界を・守ろう雇用とくらし/「日米FTA反対」の請願・陳情 山形 県含む全議会で採択
- 「連帯と共同ひろげ、ジェンダー平等実現へ! まもろう! 雇用とくらし つくろう! 核兵器のない平和な世界を いまこそ生かそう! 日本国憲法」をスローガンに、3月9日、「2010年国際女性デー中央集会」が東京・九段会館で開かれました。集会には、農民連女性部をはじめ労働組合や中小業者など様々な分野から800人の女性たちが参加しました。
- 米トレサビ法施行 産地情報の伝達徹底を
- 農民連ふるさとネットワークは、米トレーサビリティ法の施行に伴う納品書・請求書、及び記録の保存と、JAS法にもとづく「玄米および精米品質表示基準」の改正に伴う米袋の表示について、その周知徹底を呼びかけています。
- 農のこころ
- 啓(けい)蟄(ちつ)や野に招かるる野良着の妻
- 新聞「農民」号外できました
- 新聞「農民」の号外(カラー・4ページ)ができあがりました。農民連本部は大量活用を呼びかけます。
- シリーズ COP10(第10回生物多様性条約締約国会議)MOP5(第5回カルタヘナ議定書締約国会議)に向けて
- 人類は有史以来、飢え続け、日本では少なくとも1971年まで米が不足していました。国は国民を飢えさせないために、湿地を開拓して水田を広げてきたのです。さらに収量を上げるために、化学肥料と農薬を使う近代農法を導入し、機械化を行ってきました。
- 自家のもち作りで地域活性化に一役
- 広島県尾道市御調(みつぎ)町の源田敏雄さん(76)は、自ら栽培した米で餅(もち)を作り、村の活性化に一役かっています。集落の信頼も厚い農民連会員の源田さんは、きょうも餅づくりに励み、地域を走り回っています。
- 福岡・みのう農民組合 「里山にドングリ」運動
- 春に3日の晴れ間なし。すごい雨の合間を縫って、2月28日だけ青空、「やったー」。
- 旬の味
- 春は三寒四温のあとに来るのだが、雪国ではまだ遠い。その豪雪シーンから映画「いのちの山河」は始まる。岩手県旧沢内村で、いまから半世紀も前に「老人(60歳以上)と乳児の医療費無料化」を実現した、故深沢村長の物語である
■2010年3月15日(第916号)
- 生産者 消費者 相互理解が支える活動
- 農民連ふるさとネットワークは2月26日、東京都内で「生協産直研修会」を開催しました。05年の「情報交流会」以来5年ぶりとなった研修会には、全国25の産直組織などから60人あまりが参加しました。
- 米価はさらに下落へ
- 鳩山政権が初めて実施した備蓄米買い入れは、4回目(2月25日)の入札を経てようやく予定の16万トンに達しました。しかし、買い入れ数量の少なさに加えて、政府自ら買いたたきに走る姿勢に、流通はますます不安定化し、価格はいっそう下落する様相です。
- 産業界のまき返しで骨抜きに
- 政府が今国会で成立をめざしている「地球温暖化対策基本法案」が、産業界からの猛烈な巻き返しによって、骨抜きの内容になろうとしています。「この法案が通ってしまったら、25%の排出削減目標は達成できない」と、3月2日、気候ネットワーク、環境エネルギー政策研究所、WWFジャパンなど15の環境NGOが呼びかけて、国会内で緊急集会が開かれました。
- 日本共産党農林・漁民局と農民連役員が懇談
- 日本共産党の農林・漁民局と国会のメンバーが3月1日、農民連本部を訪れ、白石淳一会長ら農民連役員と懇談しました。
- 農のこころ
- 春耕やまどろむ大地先づ撫でて
- 新会長の紹介
- 2月7日に開かれた富山県農民連の定期大会で、大橋国昭さん(69)が新しい会長に選出されました。
- 素材を生かす旬のレシピ
- 蕪(かぶ)は、手間のかからない野菜です。ぜひお試しください。今回は、皮付きの調理法を紹介します。
- エエッ“任意調査”拒否すると罰金50万円?!
- いま、国会で審議されている「所得税法等の一部を改正する法律案」は、財源確保のために扶養控除などの人的控除を縮減する庶民イジメの悪法ですが、それだけではありません。
- 「食品の安全最前線」を出版
- 輸入農産物が6割を占める日本。食の安全・安心が揺らいでいるもとで、農民連食品分析センターの成果や実績をまとめた「食品の安全最前線―農民連食品分析センターが明らかにしたこと」が刊行されました。著者の石黒昌孝食品分析センター所長に聞きました。
- みんなとわいわい楽しく語り合って
- 鹿児島県農民連女性部は2月20日、鹿児島市にある農民連の事務所前で、「第3回女性部まつり」(直売会)を開きました。昨年12月から始めた直売会ですが、今回はじめてテントを張って店を開きました。
- 創立30周年祝う交流会ひらく
- 神奈川農畜産物供給センターと産直運動にとりくんでいる「生産者と消費者が手をつなぐ会」の創立30周年祝う新春交流会が2月20日、海老名市で開かれました。
- 旬の味
- 先日、地域の中心的な農家が自ら命を絶った。集落の役員を積極的に引き受け、米を地域の知り合いや親戚に販売する篤農家だった
■2010年3月8日(第915号)
- 土地改良 これでは営農できない
- 来年度からスタートする米戸別所得補償モデル事業と水田利活用自給力向上事業。その予算額は約5618億円ですが、このうち増額分の3694億円は、土地改良事業費を3643億円削ってあてられた――民主党の小沢一郎幹事長の「鶴の一声」でバッサリ削られた来年度の土地改良事業費は、今年度の予算額5772億円からなんと約63%削減の2129億円に。「だめだ。(土地改良政治連盟の)政治的態度が悪い。そんな所に予算をつけるわけにはいかない」(小沢幹事長、朝日新聞2月1日付)――こんな党利党略で土地改良予算が削られた結果、各地で事業が突然中断したり、計画の変更を余儀なくされています。
- “産直”が生きがいの場に
元気な活動の報告相次ぐ/ハイチ国民との連帯のために
- 岩手県連女性部の総会と加工交流会が、2月20、21の両日、奥州市胆沢区で開かれました。
- シリーズ COP10(第10回生物多様性条約締約国会議) MOP5(第5回カルタヘナ議定書締約国会議)に向けて
- 日本では「食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク」が設立され、さまざまな活動を展開しています。生物多様性条約、カルタヘナ議定書では、市民の参加を強調しており、国レベルで協力体制を作ることは大変意義のあることです。
- 農のこころ
- 農継ぐ子決まり精出す種選
- 私と農業
- 私は群馬県甘楽(かんら)町の養蚕農家の出身です。富岡製糸場にも近い、養蚕の盛んな地域です。もちろん、田んぼや畑もありましたし、牛や豚、やぎ、鶏、うさぎなど、家畜も飼育していました。お米は出荷して現金にするので、麦も作り、うどんが主食でした。
- 創立50周年 3月26日から 東京芸術座『蟹工船』
- 劇団創立50周年を迎えた東京芸術座が、記念公演の締めくくりとして小林多喜二原作の「蟹工船」を27年ぶりに上演します。東京芸術座の創設者の1人、村山知義さんが演出して1968年に初演した「蟹工船」は、100人近くの人物が織りなす「緊密なアンサンブルの群集劇」です。
- 同じ苦労、地道にがんばっている/除草剤に負けない取り組み
- 第1回の交流会が開かれた山形県新庄市で、2月20日、第12回大豆畑トラスト運動全国集会が開かれました。大豆畑トラスト運動と水田トラスト運動を立ち上げた「新庄ネットワーク農縁」をはじめ、全国各地のトラスト仲間、トラストに関心のある人など300人ほどが集まりました。
- 食と笑いで暮らし生きいき/「地域特産物マイスター」に認定 在来種の「ハリマ王」ニンニク栽培
- 福岡県うきは市吉井町の公民館で2月16日、食育落語家、福々亭金太郎さん(久留米市在住)の落語がありました。題名は「食と笑いでイキイキ生活」です。そもそものきっかけは、2年前に福々亭金太郎さんのお母さんが大豆畑トラストの会員になって紹介されたこと。その時のえだまめ収穫祭には金太郎さんも参加され、小話を一席してもらいました。
- 旬の味
- 3月に入り種まきの時期になった。春野菜や種もみの準備に、またあわただしい日々が始まる。当たり前だけれど、収穫の喜びを味わうためには種まきをしなければならない。いい結果を求めるには、そのための努力をしなければならない。野菜も米も待ってはくれない
■2010年3月1日(第914号)
- 元気なお母さんたちの出番 変革の時代きりひらこう
- 「学びと支えあいを力に、希望をひろげよう」――今年で創立20周年を迎えた農民連女性部が、2月14・15の両日、東京都内で第21回総会を開きました。全国から史上最高の162人が参加。大いに学び、語り、笑い、食べ、「農業女性の元気で、変革の時代を切り開こう」という熱意あふれる総会となりました。
- 生産費まかなう乳価上げを/幅広く意見出し合い交流
- 農水省は2月23日に食料・農業・農村政策審議会畜産部会を開き、2010年度畜産・酪農対策を決定します。これを前に、農民連と畜産農民全国協議会(畜全協)の代表は18日、赤松広隆農水大臣あてに「深刻な事態にある酪農・畜産をまもり、食料自給率の向上を求める」要請を行いました。19日には、中央酪農会議と日本畜産会を訪ね、同様の要請を行ない、参院農水委員会を傍聴しました。この行動には、北海道、福島、茨城、千葉、静岡から酪農家、肉牛農家、養豚農家など約20人が参加しました。
- 農のこころ
- 鍬打てば土香(かぐわ)しき春隣
- 税金相談会に取り組み 次々と会員・読者拡大
- 2008年所得税の確定申告の受け付けが、2月16日から全国の税務署でスタートしました。
- 農家こだわりの米をアピール/水産業再建へ活動強めよう
- 農民連ふるさとネットワークは2月14日、東京都墨田区のKFCホールアネックスで開催された「『生産者・JA』と『コメ販売店』商談交流会」(主催=アグリ・プラン)に出展し、農家こだわりの米を参加者にアピールしました。
- 単位農協経営にも大きく影響/民主党政権の農政を分析
- 全国農協中央会がまとめた08年度単位農協の決算概況(対象717組合)がこのほど公表され、同年度内に表面化した金融危機「農林中金問題」穀物・資材価格の急騰が、単位組織に大きな影響をもたらしたことが明らかになっています。
- 多種多彩なイベント企て 結びつき広げた
- 山形県南部にある置賜農民連青年部は、12年前に農家3人、事務局1人の計4人で発足しました。当時は目立った活動もなく、たまに集まっては酒を飲む程度でした。そのうちいろいろな雑用の依頼をもらったり、周りの人たちが世話をしてくれたり、温かく見守ってくれたおかげで、だんだん部員も活動も増え、いまでは農家・非農家合わせて約20人の部員になりました。企画会議を開き、その中で何かを学び、反省会で楽しく酒を飲むことを心がけ、多種多彩な活動をしています。
- “きてくなんしょ!” 笑顔でお迎え
- 「きてくなんしょ!」――福島県郡山市逢瀬町にある農家民宿「やまべつ荘」を訪れると、「おかん」こと佐藤久美さんとご主人の太一郎さんが、笑顔で迎えてくれます。佐藤さん夫婦は、郡山農民連会員。農機具小屋として使っていた古い穀物倉庫を移築・改修し、農家民宿を始めて今年で3年目になります。
- 地域デイケア施設「おにっこハウス」
- 丹精込めて作ったみそがおいしい! いま各地でみそ作りがたけなわです。埼玉県熊谷市の心身障害者地域デイケア施設「おにっこハウス」では、地元の農家が栽培した大豆を使って、安全とおいしさを兼ね備えた「おにっ子味(み)噌(そ)」の仕込み真っ最中です。
- 本の紹介/井上和衛著 教育ファーム
- 筑波書房ブックレット―暮らしのなかの食と農シリーズから、「教育ファーム」(著者・井上和衛)が出版されました。
- 新会長の紹介
- 1月30日の和歌山県農民連総会で、新しく会長に選出された井上雅夫さん(55)を紹介します。
- シリーズ COP10(第10回生物多様性条約締約国会議) MOP5(第5回カルタヘナ議定書締約国会議)に向けて
- 今年の10月に名古屋市で第10回生物多様性条約締約国会議(COP10)と第5回カルタヘナ議定書締約国会議(MOP5)が開かれ、地球の自然を守るために何が必要か、そのために遺伝子組み換え技術などバイオテクノロジーをどう取り扱うかが話し合われます。いま各地で取り組まれている学習や運動の中から、生物多様性についての学者や専門家、運動家らによる集会の内容やインタビューを順次紹介します。
- 素材を生かす旬のレシピ
- 今号から、旬の食材を生かした料理コーナーが始まります。料理案内人は、日本料理店「一福(いちふく)」(横浜市中区)のご主人、吉松和彦さんです。「一福」の人気ランチメニューは「昼御膳」(1050円)で、季節の野菜がたっぷり使われていています。雑穀ごはんにお刺身ときんぴらゴボウ、ホウレン草のおひたしなど6品のおかずに汁物付き。「野菜をたっぷりとってほしい」という吉松さんの思いが込められています。
- 若々しく活動学び、交流 刺激しあい、強い結びつきを/選出されたおもな役員/参加者の感想
- 農民連青年部は2月13、14の両日、東京都文京区で第18回総会を開催しました。80人を超える過去最高の参加者で、会場は開会時から満員。若々しく打ち解けた雰囲気のなかで、熱心に学び、交流を深めました。
- 旬の味
- 大トヨタがもがき苦しんでいる。財界の中心に君臨し、政治をも牛耳ってきた大企業であり、「家族農業、永い間ごくろうさん。これからは企業が日本農業を担う」と言ってくれた、あの会社である
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