「農民」記事データベース20100301-914-13

素材を生かす
旬のレシピ


大 根

 今号から、旬の食材を生かした料理コーナーが始まります。料理案内人は、日本料理店「一福(いちふく)」(横浜市中区)のご主人、吉松和彦さんです。「一福」の人気ランチメニューは「昼御膳」(1050円)で、季節の野菜がたっぷり使われていています。雑穀ごはんにお刺身ときんぴらゴボウ、ホウレン草のおひたしなど6品のおかずに汁物付き。「野菜をたっぷりとってほしい」という吉松さんの思いが込められています。

 1回目は、「大根」です。暦の上では立春を過ぎましたが、まだまだ寒い日が続きます。冬の根野菜と言えば、まず大根ですね。

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《下ゆで》

 大根の皮をむき、適当な大きさに切ります(皮は軽く干して切り干し大根にして、ニンジンやひじきと炒めたり、細かく刻んで大根飯に)。切った大根は水からゆでます。聖護院大根や三浦大根、源助大根、桜島大根などは、煮物用なのですぐ柔らかくなりますが、たいてい店頭で売られているのは青首大根なので、十分下ゆでしたほうがいいでしょう。ゆでる時に、米のとぎ汁や米を直接入れるとエグミが取れ、白く仕上がります。柔らかくなったら、水にさらします。

《鶏と大根の煮物》

 適当に切った鶏モモをテフロンのフライパンで皮を下にして焼きます。その時、油は敷かず鶏皮の油で調理します。きつね色になったら裏返して、八分くらい火を入れてから少量の酒、砂糖を入れ、からめしょう油を入れます。少しとろみがついたら、下ゆでした大根をいれ、煮汁とからめ少し煮詰めて完成です。ゆず、しょうがなどお好みの薬味を添えましょう。

《豚肉と大根のみそ煮》

 テフロンのフライパンで豚肉(バラでも切り落としでも)を炒めます。火が通ったら酒(なければ水)、だしの素を入れ、あくをすくったらみそを入れます。甘めが好きなら砂糖も入れて。辛いものが好きななら、コチュジャンやヤンニンジャンを入れると韓国風に。また、酒粕を入れると味に深みが出ます。煮汁が煮詰まったら下ゆでした大根を入れて完成です。豚肉の代わりに牡蠣(かき)でもおいしいです。

《ちょっと隠し味》

 酒粕は、調味料としても使えるのでとても便利です。練ったタイプと板状がありますが、板状はちぎってから水に入れふかして使います。お急ぎの時はミキサーでつぶすといいでしょう。戻した粕にみそ、砂糖、酒でのばすとみそ粕床になり、肉や魚を漬け込むと自家製の粕漬けが作れます。粕をよくふいて焼くと良いおかずになります。

(新聞「農民」2010.3.1付)
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2010年3月

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