「農民」記事データベース20100308-915-08

食と笑いで暮らし生きいき

食育落語家 福々亭金太郎さんの落語きく

関連/「地域特産物マイスター」に認定 在来種の「ハリマ王」ニンニク栽培


 福岡県うきは市吉井町の公民館で2月16日、食育落語家、福々亭金太郎さん(久留米市在住)の落語がありました。題名は「食と笑いでイキイキ生活」です。そもそものきっかけは、2年前に福々亭金太郎さんのお母さんが大豆畑トラストの会員になって紹介されたこと。その時のえだまめ収穫祭には金太郎さんも参加され、小話を一席してもらいました。

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 今回初めて本格的な落語を聴きました。寒い夜でしたが、50人ほどが集まり、金太郎さんの庶民的な語り口とおだやかな風ぼうで、みなさんニコニコ。「食」というものが健康にとっていかに大切かということを、笑いを交えながら話され、嫁姑(しゅうとめ)のくだりでは身につまされるのか、大きな笑いを誘っていました。

 金太郎さんは、地元の大学を卒業し、地元の農協に勤めましたが、「食と農」の将来に強い不安を覚えて退職。食育落語家になったきっかけは、西日本新聞の佐藤弘記者の「落語をやるのなら、食育に関する笑いをやったら?」という一言だったそうです。佐藤記者自身も「食と農のことがやりたくて新聞社に入った」と、昨年の大豆畑トラスト10周年記念講演の中で話していました。

 大豆畑トラストをきっかけに、出会いの輪がどんどん広がり、今年もまたさらに大きくなる予感がします。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)


兵庫県農民連の北本惠一さん

「地域特産物マイスター」に認定
在来種の「ハリマ王」ニンニク栽培

画像 兵庫県農民連の北本惠一さんが、日本特産農産物協会の「地域特産物マイスター」に認定されました。この制度は、地域特産物の栽培・加工などの技術を持つ人を認定し、特産物やその産地を育成しようというもので、毎年20人ほどが認定され、今年で9回目になります。北本さんは在来種の「ハリマ王」ニンニクの栽培で認定されました。

 この「ハリマ王」、なにしろにおいが強くて、辛味バッチリ。地元の焼き肉屋さんのタレ用にと、おじいさんの代から細々と作り続けてきましたが、近年、「ひょうごの在来種保存会」との出合いをきっかけに、「こういう地域に伝わる在来種を、みんなで作り続けていこう」と、地域の有機農業研究会や農民連の会員農家に栽培が広がっています。さらにここ数年は、農家の高齢化と鳥獣害に悩む加西市も「地域の特産に」と乗り出しています。

 これまでも「ハリマ王」の種株や栽培技術を提供して、地域農業の活性化に取り組んできた北本さんですが、去年からは障害者施設の作業療法にも協力。その施設の加工場を活用して、加工品を作ろうという模索も始まっています。「このマイスター認定をきっかけに“ハリマ王”がもっと地域農業の力になれば」と、笑顔の北本さんです。

(新聞「農民」2010.3.8付)
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2010年3月

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