農のこころ丸山美沙夫
啓(けい)蟄(ちつ)や野に招かるる野良着の妻 美沙夫 冬ごもりの虫が地中から地上に出てくる。二十四節気の春の三番目、三月六日頃をいう。ようやく雪が消えて、待ちどおしい春である。畑の様子を見に、そそくさと野良着に着替えて出かけて行く。まだ畑作業は早いだろうと思うのだが、やっぱり農にたずさわる女性たちの気の置きどころか。招かれたかに勇み立つ。
(新聞「農民」2010.3.22付)
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[2010年3月]
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