旬の味
大トヨタがもがき苦しんでいる。財界の中心に君臨し、政治をも牛耳ってきた大企業であり、「家族農業、永い間ごくろうさん。これからは企業が日本農業を担う」と言ってくれた、あの会社である▼しかし、彼らの勝手放題は、結局、自らの首をも絞めることになった。マスコミにはトヨタを擁護するがごとき報道もあるが、事実は日を追って明らかになっている。社会正義を欠いた企業に、発展など決してないのだ▼2月18日、畜産農民全国協議会は北海道の酪農の問題を中心に農水省交渉を行った。牛乳が安く買いたたかれるから酪農家は乳牛の頭数を増やし、国も大規模化にだけは補助金を出してきた。しかし、いくら増産しても、農民に残ったのは負担の増加と乳価のいっそうの下落だけで、メーカーばかりがもうかるしくみができた。牛肉・豚肉に関しても構図は同じである▼乳業メーカーも食肉メーカーも、真剣に考えるべき時だ。ただひたすら金もうけに走る企業の行く末を、いま大トヨタが示しているのだから。 (倫)
(新聞「農民」2010.3.1付)
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[2010年3月]
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