2004年11月


2004年11月29日(第662号)

スペースマーク 関税引き下げ・撤廃狙うFTA EPA
農水省は11月12日、6項目からなる「みどりのアジアEPA推進戦略」(以下、「推進戦略」)を発表しました。EPA(経済連携協定)とは、すべての物品の関税を撤廃するFTA(自由貿易協定)に加え、投資や労働力移動、知的財産権などの規制も撤廃する協定。この「推進戦略」は、昨年10月に「農業鎖国は続けられない」と暴言を吐いた小泉首相が、トップダウンで農水省に作らせたものです。
スペースマーク 新町長は農民連会員
福島県の最北端、伊達郡国見町。ここに11月14日、郡内2人目の農民連会員の町長が誕生しました。長い間、日本共産党の町議として町民の暮らしを守る先頭に立ち、農協職員として農業の発展に尽力してきた佐藤力さん(57)です。
スペースマーク 米産牛肉の輸入解禁やめよ米価暴落と災害対策を急げ
アメリカ産牛肉の輸入解禁やめよ、米価暴落と災害対策を急げ――。全国食健連と農民連は11月17日、農水省正面玄関前で要請集会を行うとともに、3班に分かれて農水・厚生労働省と交渉しました。
スペースマーク 「米改革」へ批判的な発言
食料・農業・食の安全に関する生協懇談会が主催する全国研究交流集会「国際コメ年を記念して 考えよう! 私たちの主食コメ」が11月5、6日、岩手県花巻市で開かれました。
スペースマーク 自給率向上へむけシンポ
「食の安全と食料自給率を考える」シンポジウム(主催・富山食健連)が11月3日、富山市で開かれ、65人が参加しました。
スペースマーク 食料自給率向上で日本農業の発展を
農林業と食糧・健康を守る埼玉連絡会(埼玉食健連)は11日、さいたま市の浦和駅西口で、「自給率向上国民署名」に取り組みました。
スペースマーク 憲法改悪に反対 全国交流集会
「憲法まもれの運動を草の根から広げよう」―労働組合や民主団体でつくる「憲法改悪反対共同センター」(事務局・全労連)は11日、東京都内で、36の都道府県と44の団体から174人が参加して、「憲法改悪に反対する運動全国交流集会」を開きました。
スペースマーク 本の紹介/地域農業もうひとつの未来―農政転換を足元から
私たちの食糧・農業・農村・農協が当面している多くの課題は、あまりにも手強そうに見えます。しかし、多くのマスコミが流す一方的な情報のかげで、「もうひとつの流れ」が足元から、しだいに勢いを増しつつあります。この本は、日本と世界の食糧・農業・農村・農協で、いま確かな流れに発展しつつある「もうひとつの流れ」を理論と実践で紹介し、読者を励ましてくれる、まことに時宜を得た好著です。
スペースマーク 実りの秋満喫 各地で収穫祭
国際色豊かに深く交流も/援農で採れたてのミカンを新潟へ/医療青年が稲刈り充実感いっぱい/高値つづく野菜もたちまちに売り切れ/農家の思いを話した聞いた 新婦人と農民連
スペースマーク 旬の味
正倉院展で宝物を見た。当時すでにあのレベルの美術・工芸作品があったことを思うと、人間は案外進歩していないのかと思う

2004年11月22日(第661号)

スペースマーク わしらの手で配りゃあ、喜ばれる、対話もできる米国産牛肉の輸入禁止の継続を
地域農業の振興と組織作りで奮闘している鹿児島県農民連は、継続的な取り組みで新聞「農民」を過去最高の部数に伸ばしています。来年1月の農民連全国大会までに新聞を120%に増やす目標を決めています。
スペースマーク ギフト・カタログできました
安全・安心の農産物は豊かな日本の大地から――カラー印刷の「農民連04年秋冬ギフト」カタログ(A4判4ページ)ができました。
スペースマーク 不作なのになぜ米価は暴落!?
米が不作なのに、価格が下落する異常事態が続いています。今年の作況は、農水省発表(10月15日現在)で98のやや不良。「農業協同組合新聞」が全国のJA米担当者から聞き取り調査した結果は95で、現場の見方はさらに深刻です。
スペースマーク 水より安い新米の価格
コンビニや自動販売機で売られている500ミリのペットボトルに入った水。これと同量の新米の農家手取り(農協仮渡金)は、水よりも安い――新聞「農民」の記事にたくさんの反響が寄せられています。
スペースマーク リニューアル直販所“夢いちば”オープン
「ふるさとの味と心を伝えたい」―埼玉農民連の春日部支部は11月6日、あらたな直売所「夢いちば」をオープンさせました。
スペースマーク 佐久楽農倶楽部通信
佐久楽農倶楽部が11月5日、テレビデビューを果たした。過去にナズナ採りが季節の話題として取り上げられたが、今度は楽農倶楽部のものづくり運動そのものだ。
スペースマーク 1万目標かかげ街頭で訴え がんばる熊本県農民連産地見学、サトイモ掘り楽しむ
熊本県農民連は、1万筆を目標に掲げ、「食料自給率の抜本的向上を求める請願」署名に取り組んでいます。
スペースマーク 旬の味
仕事をしながら、いろいろなことを考える。ちょっと心配なトマトの根、隣町に住んでいるもうすぐ誕生日を迎える双子ちゃん、痛む左ひざのこと…

2004年11月15日(第660号)

スペースマーク 新潟県中越地震/さらに救援物資もボランティアも
新潟県農民連・県央センターは、10月27日から連日、長岡市内の公民館で、約300人分の豚汁、150人分のてんぷら、焼きいも100本の炊き出しをしています。ガス、水道がないので、水、プロパンを持ち込んでの支援です。
スペースマーク ノーの声広げようアジアで手を携え
遺伝子組み換え食品反対の市民グループなどで構成する国際コメ年NGO行動実行委員会は4日、都内で「アジアの遺伝子組み換えイネの現状と私たちの闘い」をテーマに集会を開き、市民ら200人が参加しました。
スペースマーク 世界イネ研究会議・東京シンポ 農水省主催
世界イネ研究会議・東京シンポが11月4日、開かれました。主催は、農水省。日本における「国際コメ年」の目玉行事という位置づけですが、その内容は、世界と日本の農民が直面する苦難には目をつむり、遺伝子組み換え技術とグローバル化が飢餓と貧困を解決する道だといわんばかりのものでした。
スペースマーク 生産緑地制度静岡県でスタート 県内初
静岡市と清水市が昨年4月に合併し、来年4月には政令市に移行することが決まっています。政令市になると市街化区域内農地の固定資産税は、宅地並み課税になり、一気に4〜5倍にはね上がることに。静岡県農民連は早くからこの問題を重視して、市などに生産緑地の実施を働きかけてきました。市は、この11月から生産緑地指定の申請受付を始めています。
スペースマーク 憲法9条、今こそ輝かそう憲法会議 銀座街頭で訴え
「輝け日本国憲法―今と未来の世代のために」と題する講演とシンポジウムが10月29日、東京・九段会館で開かれました。同実行委員会が主催したもので、約800人が参加。元GHQ憲法草案作成者の一人、ベアテ・シロタ・ゴードンさんが講演しました。
スペースマーク 自給率向上、食の安全を雪印労組が勝利解決
第50回日本母親大会実行委員会は、10月28日、大会で決議された59項目の要求と分科会申し合わせを、政府各省庁に一斉に要請。日本農業の再生と食の安全確保を求め、全国から14人の女性たちが農水省に集まり、訴えました。
スペースマーク 新潟中越地震/農民連各県連などから救援物資、募金続々と
新潟中越地震では、11月2日現在、次の県連、産直センターなどから、おにぎりや米、野菜、果物、日用品など、たくさんの救援物資が届けられています。現地では、避難所や支援センターなど38カ所に届けています。
スペースマーク 安全安心にこだわって(1/4)/発祥の地大阪で新たな出発進行
1992年11月に、「米輸入反対! 日本の農漁業と食文化を守れ」を掲げて、伝統食列車第1号が大阪駅のホームを発車。それから12年、記念すべき「第15号列車」が、10月29、30の両日、発祥の地、大阪を会場に開催されました。
スペースマーク 安全安心にこだわって(2/4)/彩り鮮やかな「祝いの膳」
「郷土料理を食べよう」「若い人たちに伝えよう」のかけ声のもと、10月31日、千葉県香取郡多古町で「多古町を食べる会」が開催されました。主催は、第1回ちば・郷土料理を楽しむ会。会場の多古町旬の味産直センター「しんのみくうかん」に、県内、全国から約250人が集まりました。
スペースマーク 安全安心にこだわって(3/4)/料理研究家 小林カツ代さんを招いて
第44回茨城県母親大会が10月3日、下妻市で開かれ、料理研究家の小林カツ代さんが「食のいのち 人のいのち」をテーマに記念講演。小林さんの昼食は、茨城農民連女性部「ゆいの会」が「農家のかあちゃん弁当」を準備しました。
スペースマーク 安全安心にこだわって(4/4)/餅を入れない雑煮
日本では昔から、正月に雑煮を食べていました。雑煮といえば、餅が入っているのがあたり前だと思っていましたが、日本で唯一、餅を入れない雑煮があります。
スペースマーク 読者からのお便り
「農民」カラーで見違える変身/やっぱりカラー印刷きれいだ/初めて手にした新聞「農民」/「水より安い米」の値段に驚く/米価下げる政治変えないと/小さな新聞から大きなロマンが/誤った指導と悪天候で大減収/米国追随のBSE対策には反対
スペースマーク 演劇 /紀伊国屋文左衛門の生涯 歌綴り・ぶんざ−元禄散華
作曲家の小椋佳がうみだした新しい演劇ジャンルといえる「歌綴り・ぶんざ―元禄散華」が上演されます。ドラマチックな紀伊国屋文左衛門の生涯を描いたもの。すでに公演された2作品、大富豪となり元禄後の晩年を俳諧人として生きた後半生と、少年期からミカン船で成功するまでの「ぶんざ・青春編」とをあわせたものになります。
スペースマーク 健康/糖尿病――私の場合
私は5年前に、糖尿病で松山赤十字病院に入院しました。検査の結果、血糖値が高かっただけでほかは正常でした。
スペースマーク ナタネへの夢(下)
「搾油は、いい工場で搾るに限る」――これは各地を見た私の経験的結論でした。
スペースマーク もちつきが楽しみなんですよ
台風一過の青空のもと、10月23、24日に、つくば市で開かれた「農林団地秋祭り」。いろいろな出店が並び、近隣の住民など、約800人が参加しました。
スペースマーク この人/やりがいある翻訳・記者に意欲
もの静かな印象とは逆に、話してみると、にこやか、とても楽しそうに笑います。茨城県伊奈町出身。10月1日から新聞「農民」編集部と国際部の仕事をしています。
スペースマーク 幻想的な祭りと雄大な自然にほろ酔い加減
初秋のころ、岐阜県農民連名誉会長の岩田昭さんと、白川村の「どぶろく祭り」を訪れました。
スペースマーク 旬の味
地震、台風、水害…どこも被災地という様相だ。いたるところで「農民連ここにあり」と、汗を流す仲間がいる

2004年11月8日(第659号)

スペースマーク 新潟県中越地震 現地リポート/農民連の救援物資次々被災地へ
新潟県中越地方に地震が発生した翌々日の25日、農民連本部の笹渡義夫事務局長と、農民連ふるさとネットワークの渡辺満広さんとともに、被災地の長岡市と小千谷市に入りました。現地をリポートします。
スペースマーク 新米 価格上がらず逆に下落!?
今年産米の作況は九八でやや不作(10月15日現在)。その一方で、新米の価格は、昨年より23%安く、作況101だった一昨年と比べても0.8%安(27日の第5回入札)。実際の取引ではさらに1000〜2000円安というのが実態です。
スペースマーク 農業委の必置基準面積/2倍以上に引き上げ
先の通常国会で改悪された農業委員会法が11月1日に施行されます。この施行を前に政府はあらたな農業委員会の必置基準面積を定めました。都府県の必置基準面積は、これまでの90ヘクタールから200ヘクタールに、また北海道は360ヘクタールから800ヘクタールに、2倍以上に引き上げられます。この見直しで、あらたな必置基準面積以下の市町村は181にのぼる見通しです。
スペースマーク 国民投票法案は改憲への第一歩
「10・23憲法シンポ国民投票法案をどう考えるか」が10月23日、東京で開かれました。5・3憲法集会実行委員会が主催したもの。350人が改憲阻止の思いを交流しました。
スペースマーク 「公正・的確な検査」は公的検査のいのち(3)
前回に続いて、農産物検査を行ううえで大事だと思う点を述べます。
スペースマーク 憲法学習/農民連全国委員会での講演(下)
改憲のねらいは、9条を変えて、日本がアメリカと一緒に戦争できる国にしようということです。
スペースマーク ゆがんだ食 今後を考える福岡県母親大会自給率向上署名への協力を
第46回福岡県母親大会が10月17日、春日市で開かれ、県内から約1100人が参加しました。
スペースマーク ナタネへの夢(上)
数年前、新聞「農民」の読者でもある長野・小諸市議の小林より子さんは、議会でナタネ栽培の振興を提案しました。小林さんは、もともと小諸厚生病院の栄養士でしたから、国産で安全なナタネ油を学校給食に提供したり、菜の花の景観が市の活性化にもなると取り上げたのです。
スペースマーク 房総秋祭りで署名(自給率向上)743筆
「秋のグリーンウエーブ行動」にとりくむ千葉県食健連は、10月17日に開かれた房総食料センターの「房総秋祭り」で、「自給率向上国民署名」を743筆集め、新聞「農民」読者を4人増やしました。
スペースマーク 広い畑に弾む歓声 千葉
船橋農産物供給センターのイモ掘り&野菜試食会が10月18、19日、船橋市内の畑で行なわれ、新婦人リズム小組の60組近い親子が参加しました。晴天に恵まれ、広い畑に子どもたちは大喜び。土の感触を味わいながら一生懸命掘ったおイモを、さっそく公民館の実習室でふかして食べました。
スペースマーク 旬の味
「きれいかー」「カラーってすごい」。新聞「農民」もついにここまできたか

2004年11月1日(第658号)

スペースマーク 関税撤廃/豚肉だけでなく野菜・果実も大変!
いま開かれている臨時国会に「日本・メキシコ経済連携協定」案が提出され、政府・与党は来年4月1日からのスタートをねらっています。
スペースマーク 食糧主権に関する民衆会議&バングラデシュの新農業運動を見る旅
WTOに代わる世界の流れは「食糧主権」確立を求める運動です。2006年の「世界食糧サミット10年後会合」をめざして、アジアから食糧主権の流れを確かなものにするために、「食糧主権に関する民衆会議」が11月25〜27日、バングラデシュの首都ダッカで開かれます。
スペースマーク 農民の多様な要求にこたえ草の根からの幅広い運動を
「農民の苦悩あるところ農民連あり」の旗を高く掲げて、力強く前進しよう――。農民連は10月19〜20日、都内で全国委員会を開きました。40都道府県から70人が参加。来年1月12〜14日に開く全国大会めざして、農民の多様な要求にこたえる運動を広げながら、会員と新聞「農民」読者の拡大に全力をあげる決意を固めあいました。
スペースマーク 新潟中越地震/対策本部置き現地入り
23日午後六時ごろ、関東甲信越地方や東北地方など広い範囲で地震があり、新潟県中越地方では、震度6強の揺れを連続して3回記録。その後も余震が相次ぎ、小千谷市、長岡市、十日町市など中越地域をはじめ、死者22人、負傷者は2千人以上にのぼっています。
スペースマーク 「公正・的確な検査」は公的検査のいのち(2)
前回、農産物は生き物で、毎年違うと書きました。「公正・的確」な検査を行ううえで、私が最初に強調したいのは、その年の生育、気象条件による品質の特徴を事前に把握するように努めることです。試験研究機関や農業普及センターなどの協力を得る必要がありますが、事前にサンプルを集めて分析しておくと現場で役立ちます。それは的確な検査格付けを行う条件の一つでもあると思います。
スペースマーク 憲法学習/農民連全国委員会での講演(上)
最近、沖縄にいる米軍の海兵隊が3千人も来るかもしれないということで、北海道の矢臼別演習場の調査に行きました。周辺の別海町などの町長さんと話をすると、半分は基地の話、半分は酪農の話で、「海兵隊が来て演習場が拡張されれば、北海道の酪農はつぶれる。農業つぶしは許せない」と、おおいに盛り上がりました。
スペースマーク 自給率向上署名よびかけ
グリーンウエーブ行動の一環で北海道食農連絡会は10月2日、「食料自給率向上」署名の街頭宣伝と収穫祭を行いました。札幌市大通では、農協労組の組合員が中心に、署名の呼びかけ。牛のぬいぐるみは子どもたちに大人気で、署名してくれた人にはジャガイモのプレゼントも。2時間余の宣伝で500近い署名が集まりました。
スペースマーク 子供たちの教育にとって「農」と「食」ほど大切なものはない
実りの秋9月21日、早稲田大学大隈庭園で、大学初の学生たちによる稲刈りを取材しました。一坪半の田んぼでコシヒカリと赤米を収穫して大喜び。学生の多くは2月の田起こしから田植え、草取り、稲刈りと初体験です。一方で、3年ほど前から「産地直送食農教育」を試みている文学部教授・増山均さん。「農と食と教育」「自然と人間との関わり」などについて話していただきました。
スペースマーク 旬の味
稲刈り適期はとうに過ぎているから一雨ごとに稲がかしがっていく。とうとう倒伏した田んぼも多い。台風一過になると思っていたのに今日も雨。コンバインの性能がどんなによくてもこれでは秋が遅れる
ライン

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