「農民」記事データベース20041101-658-03

秋の運動の4つの柱を確認

農民の多様な要求にこたえ草の根からの幅広い運動を

全国大会めざし 農民連全国委員会

関連/農民連全国委員会での講演(上)


会員・「農民」読者大いにふやそう

 「農民の苦悩あるところ農民連あり」の旗を高く掲げて、力強く前進しよう――。農民連は十月十九〜二十日、都内で全国委員会を開きました(写真〈写真はありません〉)。四十都道府県から七十人が参加。来年一月十二〜十四日に開く全国大会めざして、農民の多様な要求にこたえる運動を広げながら、会員と新聞「農民」読者の拡大に全力をあげる決意を固めあいました。

 佐々木健三会長は、悪政を競い合う二大政党の政治情勢にふれ、「憲法改悪や消費税増税など、国民との矛盾が広がっている。草の根からたたかいを広げて、これに対抗する新しい流れをつくろう」とあいさつ。

 常任委員会を代表して報告した笹渡義夫事務局長は、「農業破壊の悪政が多くの農民を苦しめているもとで、これを打ち破る展望を指し示している農民連の発展が、今こそ求められている」と指摘。そのうえでこの秋の運動の四つの柱――(1)会員と新聞「農民」読者の拡大、(2)食料自給率向上署名や自治体・農協キャラバンなど「グリーンウエーブ行動」、(3)準産直米の飛躍など「農民連ふるさとネットワーク」を生かした生産と販売、(4)憲法改悪や消費税増税をやめさせる国民共同の運動――を提起しました。

 続いて、真嶋良孝副会長が、農業をめぐる情勢について補足報告。WTO枠組み合意やメキシコ・アジア諸国とのFTA、小泉「農政改革」を詳しく解明し、「『水よりも安い米』『外米よりも安い国産米』という米価暴落の二つの異常を大宣伝して、農業つぶしの悪政を告発していこう」と訴えました。

 討論では、米価暴落やBSE全頭検査見直しなどの悪政とのたたかい、台風被害の救済や税金の軽減、自給率の向上を求める草の根のとりくみ、組織づくりの教訓や決意などについて十九人が発言。農民連米対策部の横山昭三事務局長は、「異常に低い米価は、『米改革』の破綻のツケをすべて農家に押し付けた結果だ」と告発。畜全協の森島倫男会長は、「BSE問題の学習会を準備するなかで、静岡県養豚協会の会長が協力してくれた。新たなつながりを生かして組織づくりを進めたい」と語りました。

 原則的な組織運営で前進している鹿児島県連の宮地利雄副会長は、「過去最高の二割増の読者拡大を達成して、農民連の影響力をさらに強めたい」と発言。また、単組専従を配置した奈良県連の竹島茂直事務局長は、「専従者が農家の暮らしに足を運んで、あらゆる要求にこたえられる組織づくりをめざす」と述べました。

 討論のまとめで笹渡氏は「組織づくりへの熱い思いを語り合い、有意義な会議だった」と報告。「農民の怒りを体現してたたかい抜き、たたかいながら会員と新聞『農民』読者を増やそう」と呼びかけました。

◇   ◇

 全国委員会では、日本共産党の小泉親司・前参院議員を講師に、憲法問題の学習を行いました。小泉氏は、改憲をめぐる情勢や国際的にも優れている日本国憲法の値打ちについて詳論。「憲法改悪をくい止めて、憲法を生かした『国民が主人公』の政治を実現しよう」(大要3面)と訴えました。

(新聞「農民」2004.11.1付)
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2004年11月

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