演劇紀伊国屋文左衛門の生涯 歌綴り・ぶんざ−元禄散華注目される新しい表現形式の歌唱舞台
作曲家の小椋佳がうみだした新しい演劇ジャンルといえる「歌綴り・ぶんざ―元禄散華」が上演されます。ドラマチックな紀伊国屋文左衛門の生涯を描いたもの。すでに公演された二作品、大富豪となり元禄後の晩年を俳諧人として生きた後半生と、少年期からミカン船で成功するまでの「ぶんざ・青春編」とをあわせたものになります。 歌唱陣も、ポップス(中西保志)、浪曲(東家浦太郎ほか)、民謡(高橋孝ほか)、琵琶歌(岩崎玄龍)、ミュージカル(伊東恵理ほか)、甚句(大至)などの世界から選ばれています。新しい表現形式の歌唱舞台が注目されています。 小椋佳は、「日本人の特性に合った表現の方法」を追求し、「歌語り」の舞台を発想。日本人が長い歴史の中で親しんできた歌の味わいを深める「こぶし」の復権と、オリジナリティを求めてきました。一九九七年の一休禅師を題材にした「歌語り・一休―蓑笠と鼓」が第一作。この舞台には、演歌の大川栄策、民謡の伊藤多喜雄、浪曲の東家浦太郎、声楽の松永栄子らが出演。歌い語り、演じ、一休の心の葛藤を描きだしていました。見事だったのは、浪曲と声楽(ベルカント)の絡みあいでした。その後、「一休」が三作続き、「ぶんざ」となり、今回で三作目。 浪曲の東家浦太郎さんは「一休」から六作連続出演、「舞台が楽しくて」と語ります。「今回はポピュラーの歌い手が主役ですが、みんな違った持ち味を発揮しています。私は私で浪曲の“こぶし”を出す。日本人独特の“こぶし”の出し方をみんなもっているから、そこに面白みがあります。普段、浪曲の相手は三味線ですが、舞台では太鼓でやったりしています」。 (鈴木太郎)
*11月18日〜28日、東京・新宿・紀伊国屋サザンシアター。連絡先=歌綴り「ぶんざ」公演事務局 電話03(3379)3522 (新聞「農民」2004.11.15付)
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[2004年11月]
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