旬の郷土食・伝統食列車安全安心にこだわって(2/4)列島東と西で「日本の食」考える集い
千葉・多古町産直センター彩り鮮やかな「祝いの膳」全国から参加 250人が舌つづみ「郷土料理を食べよう」「若い人たちに伝えよう」のかけ声のもと、十月三十一日、千葉県香取郡多古町で「多古町を食べる会」が開催されました。主催は、第一回ちば・郷土料理を楽しむ会。会場の多古町旬の味産直センター「しんのみくうかん」に、県内、全国から約二百五十人が集まりました。
●次々卓上に多古町が取り組む産直の歴史の紹介と、祝いの歌「大根種・だいこだね」の披露で始まった同会は、再現された祝い膳の説明へと続きます。そして、待ちに待った食事は、ちょうど十二時。まず目を引くのは、中心に一輪の花がある大きな太巻き祭りずしです。赤い花びらは赤米で、葉や茎の緑の部分はゆでたホウレンソウで。 さらに、ゴマメやシイタケ、里イモなど、いろいろな旬のものを使った煮しめや、アジの南蛮漬け、キュウリの酢の物、つきたてのもち、こぶし大の「田舎まんじゅう」やサツマイモようかんなどが、食卓をにぎわします。
●実演に拍手地元の人でもめったに食べられない伝統的な郷土料理を口にして、参加者の顔にも笑みがあふれ、会話も自然にはずみます。田舎まんじゅうと祭りずしの実演が始まると、すぐに二重、三重の人だかりができました。細い赤米巻きずしを十本つくり、三角に積み上げ、白米、ホウレンソウと一緒に巻くと切断面は見事なブドウの絵柄。周りでみていた人たちから思わず歓声と拍手がわき起こりました。
●消費者と結び多古町旬の味産直センター代表の高橋清さんは、「農業活性は地域振興に結びつきます。日本の農業と食を発展させていくには、地域の郷土料理を守っていくことが重要です」と語ります。地元で生産された食材を使う郷土料理。新鮮で安全、栄養価も高く、さらにおいしい。生産者の顔がみえ、消費者と生産者を結び、生産者の作る意欲もわいてくる――といいこと尽くしです。 「心で作り、心で食べることが大切」と多古町で農業を営む椎名正子さん。食べる人を考えて作られた多古町の郷土料理は、舌で味わうおいしさ以上に、込められた生産者の真心が心をうちます。
(新聞「農民」2004.11.15付)
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[2004年11月]
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