「公正・的確な検査」は公的検査のいのち(3)信頼される農民連の検査確立のために
自ら表示・検査証明の確認も大事前回に続いて、農産物検査を行ううえで大事だと思う点を述べます。五つめは、現場での疑問品の扱い。慣れてきても、作柄によっていろんな品質のものに出合います。簡易な分析などで判断できる場合は別としてそれが大量にある場合などは保留して、農政事務所の指導を仰ぐとか、何人かの検査員で検討してもいいと思います。また、水分過多など、調製のし直しを要請して、良品質に仕上げることなどもあっていいと思います。 六つめは、格付け理由の説明は大事ですが、それだけでなく、検査を始める前や後にできるだけ生産者と交流するよう心がけること。その年の作柄の特徴や品質状況などについて把握している範囲で情報提供すると、信頼関係をつくるうえでよいと思います。 七つめは、昨年来、いっそう重要になっている表示・検査証明の確認です。誤認や不正防止の関係で取り扱いが変わってきていることに留意し、検査証明事項、特に銘柄と品種の訂正や抹消などについて、検査補助者の援助も得ながら検査員自ら確認をしましょう。 八つめは、検査結果についての検討です。既検査品を持ち寄って、検査員同士で検討会、反省会を開くことが、鑑定技術の向上や格付け程度を統一するうえで大事です。 ((財)大阪農業振興協会検査員 佐保庚生=元大阪食糧事務所業務管理官)
(新聞「農民」2004.11.8付)
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[2004年11月]
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