2008年11月


2008年11月24日(第854号)

スペースマーク 許せないMA米の輸入再開
「汚染米」事件の真相解明、米の輸入中止を求める国民の声が高まるなか、政府は11月7日、国民の声を無視して、ミニマムアクセス(MA)米加工向け一般米の入札を強行。14日も一般米と主食用に回るSBS米の入札を実施しました。国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)と農民連は7日、農水省前で、MA米の輸入再開に対する緊急の抗議行動を行い、食健連加盟の各団体が抗議の声をあげました。
スペースマーク 自公の農政は狂っている
11月13日、東京・霞が関周辺で、「なくせ貧困! 守れ雇用! 生活危機突破!」を掲げた中央総行動が行われ、中央省庁交渉や総決起集会、国会請願デモなどに全国から5500人が参加。金融危機が深刻化するもとで、「金融バクチのツケを国民にまわすな!」と力強くアピールしました。
スペースマーク 食料自給率の向上を東青食健連がうぶ声
全農協労連と東京食健連は11月12日、東京・新宿駅頭で食料自給率の向上を求める宣伝・署名行動を行いました。グリーン・ウエーブの一環として取り組まれているこの行動は、今年で5回目。全農協労連東北地本、東京地本などから50人以上が参加し、道行く人たちに「減反を強制しながら米を輸入する農政は変えましょう」などと訴えました。
スペースマーク 全容解明にはほど遠い
農水省は、2003年から08年までの5年間に、7400トンの汚染米を含む事故米を41社に売却していたことを明らかにしました。
スペースマーク 税金問題Q&A
Q 今まで使っていたコンバインを今年8月に買い換えました。新しいコンバインの取得価額は300万円ですが、これまで使っていた古いコンバインは「下取り」してもらい40万円で売却しました。この古い機械の売却(下取り)収入は、どのように申告すればいいのですか。また、新しい機械の減価償却の計算は、300万円ですればいいのでしょうか。
スペースマーク 農のこころ
過疎の村軒にぎやかに吊るし柿
スペースマーク バイオ燃料政策の転換を
FAO(国連食糧農業機関)は10月、バイオ燃料に対する政策や補助金の見直しを求める報告書を発表しました。農林水産政策研究所は11月10日、来日中のFAO農業セクター開発課上級経済専門家のデービッド・ダーウ氏を招き、「バイオ燃料・可能性、リスク及び機会」のテーマでセミナーを開きました。ダーウ氏の講演の要旨を紹介します。
スペースマーク 3つの新品種柿に挑戦
いま福岡県浮羽地方は、柿の最盛期。富有柿の生産量日本一ですが、皮をむくのがめんどうとかで、人気は下降気味のようです。そんななか、柿生産者は早生の「西村」「伊豆」に続くものとして、「太秋」「早秋」など新品種に挑戦しています。
スペースマーク 小規模農業と食糧主権は、世界危機の打開策(下)
食糧主権 食糧システムから投機的金融資本を追い出し、食糧生産と備蓄を再び国家のコントロールのもとに置くことが食糧危機の唯一の打開策である。アグリビジネスが輸出用作物と人間のためではなく自動車のためのアグロ燃料を拡大しているなかで、小規模農業と家族経営農業だけが世界人口を養うことができる。小規模農業と家族経営農業に基盤を置いた食糧主権は、危機からの打開策である。
スペースマーク 女性の前進はビア・カンペシーナの前進
「初めての海外への旅がアフリカ!」――10月14日の朝、山形県村山駅で新幹線にあわただしく乗り込み、「ビア・カンペシーナ第5回総会、第3回女性集会」への旅が始まりました。
スペースマーク 産直祭り
茨城農民連・阿見産直センターは11月1日、秋晴れのもと、今年で20回目となる「産直祭り」を食健連と共催で開催しました。阿見町の町長さんも参加するなど、およそ1000人が訪れておおいににぎわいました。
スペースマーク 旬の味
ミニマムアクセス米の汚染問題や度重なる食品偽装に「何を食べたら良いのか?」「もう限界だ」と、消費者の怒りや嘆きが満ちている。今度の総選挙では、食糧・農業が一大争点になることは間違いない。地域から農業再生への国民的理解を広げる活動が大事になっている

2008年11月17日(第853号)

スペースマーク 今こそ食料主権確立、民衆の団結と闘争を
ビア・カンペシーナ第5回国際総会(4年ごとに開催)が10月16〜23日、南部アフリカのモザンビークで開かれました。総会には57カ国の代表325人を含む550人が出席。各組織の代表は、男性・女性・青年各一人ずつというユニークな構成基準をとっているため、女性の参加が目立ちます。農民連からは真嶋良孝副会長(男性代表)、工藤美恵子さん(女性代表)、杵塚歩さん(青年代表)と、通訳として国際部員の武田伸也さんが参加しました。総会の様子を真嶋がリポートします。
スペースマーク 酪農危機 いま何ができるのか?新聞「農民」 9、10月連続でふえる
千葉北部酪農農業協同組合(北部酪農協)と東都生活協同組合(東都生協)は11月4日、都内で酪農と牛乳の将来について考える緊急集会を開き、酪農家、生協組合員、農協・生協職員ら200人が参加しました。テーマは「日本の酪農が崩壊する!? 今、われわれに何ができるか? 酪農と牛乳の将来について真剣に考える」。
スペースマーク 税金問題Q&A「確定申告の手びき」「農業収入・支出帳簿」09年版できあがりました
Q 主人は、勤めながら兼業農家として米と野菜を生産してきましたが、急に入院を必要とする病気になってしまいました。妻である自分も付き添いなどで農業は十分にできず、収入が極端に減少しました。しかし、昨年はいっしょに働いて20万円ほどの税金申告が見込まれますが、税金を支払うことは無理です。何か良い方法はないでしょうか。
スペースマーク 農のこころ
こんとんの世の裏側の葱畑
スペースマーク 食健連が公開質問状
全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は10月10日、各政党に対し(1)「汚染米」事件では政府責任をどう考えるか、(2)ミニマムアクセス(MA)米輸入は止めるべきと考えるがどうか、の2点について公開質問状を送っていましたが、このほどすべての政党から回答が寄せられました。その一部を紹介します。
スペースマーク 農林中金は回収できるのか
農林水産業の協同組合金融機関である農林中央金庫が、アメリカを震源とする金融危機のなかで、大きな影響をうけています。サブプライムローン関連の約5000億円の証券のほかに、アメリカの住宅貸し付けの8割を占めるフレディーマック、ファニーメイという住宅抵当会社2社が発行した債券を、5兆3000億円も保有していることが明らかになりました。
スペースマーク メラミン混入の背景と中国酪農の問題点(下)
――集乳合戦とは、どういうことですか。
スペースマーク たたかいと希望を グローバル化しよう(1/3)(2/3)(3/3)
ビア・カンペシーナ総会の成果をまとめた「モザンビーク宣言」は、食糧主権をめぐる世界の動きについて、次のように述べています。
スペースマーク 小規模農業と食糧主権は、世界危機の打開策(上)
今、世界は、食糧危機、エネルギー危機、気候危機、金融危機など多面的な危機に直面している。自由貿易や遺伝子組み換え作物の拡大など大国によって強引に押しつけられてきた偽りの解決策では、現状を悪化させることはあっても改善することはない。資本主義システムと新自由主義は、自らがすべての元凶であるという事実から目を背けている。真の打開策を見つけるには、ビア・カンペシーナが提案している食糧主権に目を向ける必要がある。
スペースマーク 本の紹介/中川晴弘著『那賀川―仁宇谷の百姓一揆』
徳島県の剣山を源に、東に流れる那賀川の中・上流にある那賀町は、2005年3月、5カ町村が合併して生まれた町です。この那賀町はまた、丹生谷(にゅうだに、古くは仁宇谷)と呼ばれる奥深い谷々からなる地域でもあります。
スペースマーク 腰痛も膝(ひざ)の痛みもよくなった
「週1回通っていた整体に通わなくてよくなったよ」「腰痛だとか、ひざの痛みがよくなったよ」――千葉県内の農民連女性部では、集落ごとに開いている健康体操「自彊術」(別項参照)サークルが好評です。その一つ、北総農民センター女性部の返田集落の集まりにおじゃましました。
スペースマーク 里山にどんぐり植えよう
「どんぐりを植えて地球温暖化ストップ、子どもたちに住みよい地球を―里山にどんぐりを植えよう」と10月19日、新日本婦人の会久留米支部のみなさんが中心になって、赤ちゃん連れも含め約30人がみのう山ろくを訪れました。
スペースマーク どうなっているの? 日本の水産業 =6=
日本の各地に水揚げされた魚は、産地市場を通じて都市部の消費地市場に運ばれます。これは農産物も同様ですが、魚の流通は農産物より鮮度低下がはやいので、大規模な製氷所や冷蔵庫が必要です。さらにすばやく値段を決め小分けして輸送するため、作業スペースやトラック便配送所も必要です。また、1年を通じて50〜100種の魚を取り扱うため、零細な個人企業や中小企業がほとんどで、漁獲予測がつけにくいため生産計画が難しく、海に接して立地しなければならないなど、農産物市場とは異なった多くの制約があります。
スペースマーク 「旬の里・まみが丘」オープン珍しい黒柿ことしもたくさん
初の奈良県農民連直営の直売所「旬の里・まみが丘」が10月25日、58人で出荷組合を立ち上げ、オープンしました。営業日は、火・木・土・日の週4日。場所は、奈良県の中部地区にある広陵町で、交通 機関の便もよく、近年、マンションや住宅街が建設され人口が増えている地域です。
スペースマーク 08―09年冬季カタログ できあがりました
農民連ふるさとネットワークが取り組んでいる産直カタログ「08―09冬季版」ができあがりました。お歳暮にも最適です。
スペースマーク 旬の味
農業用水路を破壊された。区画整理事業を早急にすすめたい組合は、“施工業者との連絡ミス”と言い訳しているが、いまだに補修復元していない。現状をなくしてしまえば農業をあきらめるだろうという、水利権すら軽視してゴリ押しするやり方は、本当に汚い

2008年11月10日(第852号)

スペースマーク 重油・肥料・段ボール次々高騰 経営は“火の車”
日本一の菊の生産を誇る愛知県田原市の渥美半島。菊は温度が低いと花芽の生育が遅れ、奇形や発色の低下が発生するので、ボイラーをたき続けなければなりません。年間に使用する重油は50キロリットル以上。重油や農薬、肥料に段ボールと、相次ぐ生産資材の高騰で、生産者から「コスト削減にも努力してきたが、もう限界だ」「今年の冬が正念場」と怒りの声があがっています。
スペースマーク 汚染米/不正流通の早期全容解明を
農民連は10月29日、農水省を訪れ、汚染米不正流通 の実態解明と米政策の抜本的転換を求める要請を行いました。
スペースマーク 業者いじめ勢力に 総選挙で審判を下妻(茨城)で10・21国際反戦デー集会
全国商工団体連合会(全商連)は10月22日、東京・日比谷野外音楽堂で、「中小業者決起集会」を開き、全国から業者ら3500人が集いました。「原油・資材・穀物の高騰から中小業者・国民を救済せよ! 投機マネーを規制し、減税措置の実現を。政府の責任で燃油価格を大幅に引き下げよ!」などが要求スローガンに掲げられました。
スペースマーク 免税軽油の申請手続き 大幅に簡素化される
茨城県農民連が1月に行った対県交渉を受けて、免税軽油申請手続きが大幅に簡素化されました。
スペースマーク 農のこころ
〓(※)田(ひつじだ)のうすき日ざしをはなさずに  ※〓は、「のぎへん」+「魯」。
スペースマーク “9条田んぼ見たい”9条田んぼで稲刈り
6月に植えた9条田んぼの「9」の字と「平和」という文字がくっきりと浮かび上がった10月14日、九州大学の大学生4人が、みのう農民組合を訪れました。福岡市にある都市と田舎の交流拠点となっている筥崎公会堂で佐々木督文書記長の話を聞き、「9条田んぼを見たい」とやってきたものです。
スペースマーク 本の紹介/安保破棄中実委ブックレット思いやり予算と米軍天国
安保破棄中央実行委員会は、日米地位協定上も日本が負担する必要のない「思いやり予算」と、米軍の特権を告発したブックレット「思いやり予算と米軍天国」―日本の軍事費パート II を出版しました。
スペースマーク メラミン混入の背景と中国酪農の問題点(中)
――搾乳ステーションというのは、どういう施設ですか。
スペースマーク 暮らしと平和守る女性の力広げよう
「ストップ!海外派兵恒久法」「守ろう9条!生かそう憲法」「つくろう!人間らしくはたらくルールを」をスローガンに、10月25、26の両日、「第53回はたらく女性の中央集会」が、東京都内で開催されました。この集会は、全労連女性部、新婦人、全商連婦人協、農民連女性部などさまざまな階層の働く女性たちが、働く権利や暮らし・労働条件の改善、平和・男女平等の実現などを目指して、交流し討論しようと開かれたもの。のべ770人が参加しました。
スペースマーク ピートンの特徴、栽培法を交流
毎年恒例の「ピートン研究会」が10月25日、東京都清瀬市の小寺農園で開かれ、栽培農家や近隣の家庭園芸家など、10人ほどが参加しました。
スペースマーク 旬の味
「核戦争による人類破滅の危険が増大しつつある今日、私達は日本国憲法第九条が、制定当時にもまして、大きな意義をもつにいたったことを確認するとともに、平和に対する責任をあらためて強調する」と格調高く宣言したのは、1962年の科学者京都会議の声明

2008年11月3日(第851号)

スペースマーク 農民連、食健連の要求で対策次つぎと実現
民連と全国食健連は、「汚染輸入米」事件が発生してから、数回にわたって農水省や厚労省に真相の徹底究明と再発防止を求めて要請。9月19日には150人余りが参加して緊急中央行動に取り組んできました。こうした取り組みが、先週号で報じたように、13年前にさかのぼって、汚染米の販売状況を明らかにさせました。そして、いくつかの要求が実現しようとしています。
スペースマーク メラミン混入の背景と中国酪農の問題点(上)
中国産の乳製品から有害物質の有機化合物メラミンが検出され、国内でも大きな問題になっています。そこで、最近中国を訪問し、中国酪農に詳しい北海道大学名誉教授の大久保正彦さんに、メラミン混入の背景と中国酪農の問題点を聞きました。
スペースマーク 新テロ法の延長 許さない
憲法違反の戦争参加法を延長する新テロ特措法延長案が重大局面を迎えています。10月21日には、衆議院で自民、公明の賛成多数で可決、22日に参議院で審議入りしました。
スペースマーク 自治体は誰のためにあるのか日本の農業守る運動 米作農家から
「うちやぶろう『構造改革』 生かそう憲法 くらしと地方自治に」をテーマに第9回地方自治研究集会が10月18、19日、京都市で開かれました。
スペースマーク 税金問題Q&A
Q 相続税が50年ぶりに変わると聞きましたが。
スペースマーク 農のこころ
稲滓火(いなしび)や仁王立ちして田のあるじ
スペースマーク 給食に汚染米 その背景は?
汚染米は、学校や病院の給食にも供給されていました。安全性がもっとも重視されるべき現場でなぜ…。その背景について、関係者に話を聞きました。
スペースマーク 冊子「“農民の父”可児義雄」発行
郡上一揆の会と“農民の父”可児義雄顕彰会は、顕彰碑建立3周年を記念して、冊子「“農民の父”可児義雄―その発掘・碑の建立・顕彰」を発行しました。
スペースマーク 本の紹介/畑 明郎・田倉直彦編『アジアの土壌汚染』
経済発展めざましい中国。しかし近年、金属鉱山、精錬所や化学工場の排水による水質汚濁、土壌汚染、農産物汚染が深刻化し、各地に「がんの村」が発生しています。また「全耕作面 積の10分の1以上」の農地が、重金属や農薬などに土壌汚染され、食物を通じて人体に健康被害を引き起こしています。その土壌汚染の実態を現地調査し、解決策を提言した本が出版されました。
スペースマーク ワーィ 大きなおイモ!枝豆収穫祭
東京都板橋区の「虹の会」の親子が10月5日、埼玉県春日部市の春日部楽農倶楽部の畑でサツマイモ掘りをしました。「虹の会」は、障害のある子と家族が余暇活動をしている会で、6家族14人が参加しました。
スペースマーク 移転予定地では食の安全どうなる?
恒年になった茨城県農民連女性部「ゆいの会」の移動総会が10月10日行われました。今年は、東京・築地市場見学&移転予定地見学。5単組からおとな43人、子ども3人が大型バスいっぱいに乗り込んで出発しました。
スペースマーク 旬の味
今年は年初めから、食の安全が脅かされる事件が相次いだ。有機リン系農薬が混入した中国製冷凍ギョーザに端を発し、この秋には汚染米が食用に転用され、中国ではメラミン入り粉ミルクを飲んだ幼児が死亡し、日本にも波及するなどとどまるところを知らない
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