「農民」記事データベース20081117-853-10

たたかいと希望を グローバル化しよう(3/3)

ビア・カンペシーナ第5回国際総会

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“現在”に立ち向かう青年たち

国際的結束強め運動活性化

 青年代表として総会に参加し、ビア・カンペシーナのなかで「青年の役割」がいっそう明確になったと感じました。総会の始まる前の16〜17日に第2回青年集会が開かれ、世界中から青年代表が参加しました。地域や国、経済や社会状況が異なっても、青年の抱える問題は共通だということにあらためて驚きました。

 北欧では大規模化が進み、農民の負債が増大し、青年の新規就農が難しい状況です。発展途上国では、大規模プランテーションでの輸出用作物栽培によって青年は農園で搾取され、自らの農地を持つことすらできません。その結果、どの国でも青年が農村から都市に流出し、農村の荒廃と都市労働者の劣悪な労働環境が深刻な問題になっています。

 さまざまな問題を抱えながらも、農業と生活に希望をもてるよう青年の活発な取り組みが多く報告されました。ラテンアメリカでは、農業や伝統、組織運動を学ぶ青年のための学校が設立され、ヨーロッパでは都市と農村の青年を結ぶ交流やキャンプが行われ、アジア地域では地域内の青年交流などが報告され、お互いへの刺激となりました。

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第2回国際青年集会に向けて、車座になって東・東南アジアの青年地域会議がひらかれました

 やはり青年が集まると、抑えきれないほどのエネルギーが会場を満たし、みんなで歌い、笑い、意見交換、議論を繰り返しながら、しっかりと現在に向き合う姿勢が集会全体のムードでした。

 孤立するのではなく、集まることから前進するパワーが生まれることを実感しました。2日間の集会が終わっても毎日、昼休みや総会の休憩時間を利用し、今後の青年運動について話し合いが進められ、来年秋には第1回の国際青年キャンプがスペインで開催されることが決まりました。そして青年の国際的結束を強化するために各地域から代表を選出し、今後も議論を継続していきます。

 東南・東アジア地域からも多くの青年が参加しました。今回の青年集会のために集会前からメールを利用して情報交換や準備をすすめ、モザンビーク滞在中も毎日ミーティングを開き、交流をはかりました。今まで以上に地域内の結束が強まり今後の地域内の具体的な活動計画も立てられました。来年2月には第2回東南・東アジア地域の青年集会が東ティモールで計画され、そのための準備が始まっています。

 「青年は未来であるだけでなく、現在だ!」――この言葉が多くの青年によって繰り返し主張されました。青年が元気でこそ運動の活性化がはかられます。モザンビークでの体験と熱を日本の青年たちとも共有し、国内外での青年活動を盛り上げる決心がいっそう強まりました。

(杵塚歩)

(新聞「農民」2008.11.17付)
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2008年11月

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