2007年6月
■2007年6月25日(第785号)
- 激しい人と車の食料争奪戦
- バイオ燃料ブームのなか、日本ではバイオガソリンの試験販売が始まる一方で、食品価格の高騰が食卓を直撃しています。その背景にあるのは、世界中で繰り広げられる人と車との食料をめぐる争奪戦があります。いま日本で起きていることと、バイオ燃料の問題点を指摘した著名な環境学者、レスター・ブラウン氏の講演要旨を紹介します。
- バイオ燃料が食卓を脅かす
- アメリカ・アースポリシー研究所のレスター・ブラウン氏が5月23日に都内で行った講演の要旨は次の通りです。
- 自衛隊の国民監視活動は違憲違法、直ちに中止せよ
- 自衛隊の情報保全隊が国民のあらゆる活動を系統的に監視し記録していたことが、日本共産党が6月6日に記者会見して公表した内部文書で明らかになりました。こうした自衛隊の活動は、憲法をじゅうりんし、自衛隊法にも根拠をもたない違憲・違法の行為であり、強く抗議するとともに、ただちに中止するよう求めます。
- 安倍内閣の暴走許さない/能登半島地震の義援金協力者名
- 国会の会期末まで残すところ10日間となった6月13日、「悪法を廃案に! 安倍内閣の暴走を許すな!」と、中央総決起集会が東京・日比谷で開かれ、1700人が怒りの声をあげました。主催は、農民連や全労連などでつくる国民大運動実行委員会など。
- BSE検査補助継続を
- 国が都道府県に対して行っている20カ月齢以下のBSE検査費用の補助を、来年7月で打ち切ることが明らかになり、全国で多くの自治体が懸念や疑問を表明する中、群馬県だけが“補助打ち切り”に賛成していることがわかりました。(5月28日付毎日新聞)
- 号外ビラ活用し奮闘始まる
- 農民連は、参議院選挙を前に“農政の流れを変えよう”と、6月を新聞「農民」号外ビラの活用と結んだ「対話・新聞『農民』読者拡大月間」にして取り組むことを決め、さっそく各地で奮闘が始まっています。
- 農のこころ
- 植田はや風のあそびのうすみどり
- 公正・的確な米検査こそ/埼玉に単組女性部誕生
- 今年で3回目となる農民連ふるさとネットワーク主催の農産物検査員研修・交流会が6月6日に東京で、12日に大阪で、それぞれ開催されました。
- 私の戦争体験と反省〈下〉
- さて、ここから心の葛藤が始まります。というのも、この収容所には捕虜仲間で組織した反戦同盟があって、この人たちが毎日われわれ新参者に「どうですか?」「いま日本軍のやっている戦争は本当に正しいと思っていますか?」と、いたわるように話しかけてきます。「よその国のお先棒を担ぎやがって、とんでもない非国民だ」と無性に腹が立ちました。
- 本の紹介/農民連顧問・山本博史著「現代の食糧問題と協同組合運動」
- 農民連顧問で、東洋大学講師の山本博史さんが、「現代の食糧問題と協同組合運動」を出版しました。山本さんは、全国農協中央会に長年勤務し、(財)協同組合研究所で内外の協同組合運動に関する研究を続けるなど、一貫して協同組合とともに歩んできました。
- 「最低賃金生活」に挑戦(一ヵ月)
- ワーキングプアや非正規雇用が広がる昨今、求人雑誌のページをめくると、目に飛び込んでくるのは時給800円〜900円台の求人広告ばかり。月収にしたら13〜15万円です。しかし驚くなかれ。各県の労働局長が決めている「最低賃金」は、もっと安いのです。一番高い東京で719円。青森や沖縄では610円。
- 10年目迎えた田植え交流
- 今年で10年目を迎えた山形・庄内産直センターと横浜市にある保育園の子どもたちとの「生命の源にふれる旅・田植え交流会」が、5月下旬行われました。参加者は300人余りに及びました。
- 旬の味
- 保育園のプランターに、赤いイチゴが実り始めると、子どもたちはとてもうれしそうにのぞきこんでいる
■2007年6月18日(第784号)
- 食の安全・安心を守る砦いっそう充実
- 農民連食品分析センターが昨年導入した新機器、ガスクロマト質量計(GCマス)がいよいよ本格稼動。分析数が大幅に増え、分析の精度もよりアップします。同時に、新たに細菌検査の受け付けを始め、“食の安心・安全を守る砦(とりで)”としての役割がいっそう充実します。
- 世論を動かす宣伝・対話を/「日本を農業のない国にするな」テープできました
- 農民連は6月1、2の両日、東京都内で全国事務局長・書記長会議を開き、38の都道府県連から50人余りが参加しました。
- 千葉農民連 JA千葉と懇談
- 安倍内閣の経済財政諮問会議がまとめた「EPA・FTA促進」報告への批判が広がっています。千葉県農民連は6月6日、JA千葉中央会を訪れ、共同のたたかいを呼びかけました。
- 国際フォーラム パネリストの報告から
- 私は、北海道岩見沢市で水稲、玉ネギ、小麦などを栽培していますが、大変厳しい状況におかれています。北海道ではこの五年間で10000戸余りが離農しました。離農跡地を引き受けて経営面積を拡大しても、経営が好転する状況にはなっていません。その原因は農産物価格の低迷、とりわけ生産費さえ償えない米価水準にあります。
- 農のこころ
- 父の日の父が田を守るトラクター
- 私の戦争体験と反省〈上〉
- 埼玉農民連顧問で、埼玉産直協同上里グループ責任者の野本家六さんの米寿を記念して、「野本家六さんの米寿を祝う会」が5月13日、盛大に開かれました。「祝う会」のパンフレットに掲載された野本さんの戦争体験手記(要約)を紹介します。
- 税務調査に出くわしたら…
- 茨城・下妻市の農家に、税務調査が入りました。税務署への対応の仕方が良く分からなかったSさんは「今日は時間が茨城県西農民センターないので、あなたの帳簿書類を税務署に持ち帰り見させていただきたいのですが、いいですか?」と税務署の調査員に言われ、拒否はできないと思い、帳簿を渡してしまいました。調査員は受け取りさえ書かずに持ち帰りました。
- 田植え終わりバス旅行楽し/今年も農民運動先覚者の顕彰会
- 岩手・西根農民組合は6月3日、八幡平平和委員会主催のバス旅行に17人が参加。秋田県の乳頭温泉に行ってきました。これは、田植えが終わった後、毎年楽しみにしている行事です。
- 百里平和農園“いざ田植え”/9条田植え 郡山地方農民連
- 自衛隊百里基地に隣接する百里平和農園で5月27日、茨城農民連青年部や百里平和委員会、百里基地反対同盟などで構成する実行委員会の呼びかけで、第14回「いざ田植え」が開かれ、青年を中心に30人が集まりました。
- さいたまでフラワーフェスタ
- 「こんなにたくさんの花が咲いているのには驚いた」「とても癒された」―さいたま市で開かれたジャパンフラワーフェスティバルには、6月1日から3日までに100000人以上が訪れ、たいへんなにぎわいでした。
- 旬の味
- さいたま市で開かれたジャパンフラワーフェスティバルに出かけた。「国際花と緑の博覧会」(1990年・大阪)から始まり、今回で17回目。多くの見学者でにぎわっていた
■2007年6月11日(第783号)
- 9条守ろう
- 福島県北農民連は5月25日、憲法改悪共同センターに加盟する新日本婦人の会や民主商工会、生活と健康を守る会などに呼びかけて、福島県桑折町にある大槻重吉さんの田んぼで「九条を守ろう」と古代米の苗を植えました。これは、憲法改悪共同センターの会議で、“なにかみんなでやれることはないか”という話になり、県北農民連事務局長の服部崇さんが「九条田んぼ」を提案。“それはいい”と実現したもの。
- 百里基地脇で9条田植え
- 茨城・百里基地では、F15戦闘機が「ゴォー!」「キーン!」と耳をつんざく爆音をたてて、2機、3機と編隊を組んで発進を繰り返しています。
- 新聞「農民」をお知り合いに広げてください
- 「農民」の購読を通して農民連の運動を支え、ともに運動を発展させていただいていることに感謝申し上げます。
- 国際フォーラム パネリストの報告から
- 自由貿易の促進は、日本に何をもたらしたでしょうか。食料の大量輸入によって、私たちの食生活が激変したのはご承知のとおりです。
- 厚労省は補助打ち切るな
- 厚生労働省は、都道府県が独自に行っている20カ月齢以下を対象にしたBSE検査に対する補助を、来年7月末で打ち切ろうとしています。
- 農のこころ
- おーい雲六月に鍬たてかける
- カゴメ 巨大トマト工場 工事ストップ
- 巨大トマト工場の工事がストップ―。「アジア最大のハイテクトマト菜園」を売り物にしていたカゴメ「加太菜園」(和歌山市)の2期工事が時期不明で着工できずにいます。何があったのか?
- 地域農業と米守る準産直米
- 日本販売農業協同組合連合会(日販連)は5月8、9の両日、1回目の準産直米研究会を開催しました。今まで、日販連は米の取り扱いをほとんどしてきませんでしたが、理事会で会員の米を農民連と共同して米屋さん向けの準産直米として取り組むため、研究会の設置を決定。座長に宮城県の(株)加工連の菊地利衛社長、事務局長に庄内みどり農協の佐藤秀彰課長を選任して準備してきました。
- 国保料値上げの策略知らせて いのち守る国保改善の大運動を〈下〉
- 来年4月から、後期高齢者医療制度が実施されます。75歳以上の高齢者はすべて国保・健康保険からはずされてこの制度に組み込まれ、保険料を年金から天引きされます。同時に、65歳から74歳の国保加入世帯の国保料も、年額18万円以上の年金を受けている世帯などでは年金から天引きされます。大阪市の試算では、わずか15000円の年金から実に3割近い4413円もの保険料が天引きされる例もでてきます。ほとんどの人はまだこのことを知りません。
- 農業に夢託す団塊世代
- 「将来は、農業をしたい人に教えたり、農業体験できる農園をつくりたい」――農業に夢を託し就農をめざして野菜づくりに取り組んでいる根本健美さん(60)。埼玉・春日部楽農倶楽部の会員です。
- 「医・食・住の安全」がテーマ みなと健康まつり盛大に
- 東京タワーを臨む東京都港区の芝公園で5月27日、第19回みなと健康まつりが「医・食・住の安全」をテーマに開かれました。主催は、地元の芝病院を中心とするまつり実行委員会。
- 旬の味
- 最近、薬局に行って驚いた。目に付くところに、いろんなあめや腕輪、首飾り、そしてさまざまなドリンク類。昔の雑貨屋を彷彿(ほうふつ)とさせる。そのなかで、ひときわ目立つのが健康補助食品だ。「からだに良い」というものは、みんな並んでいる
■2007年6月4日(第782号)
- 食と農を破壊する貿易自由化
いまこそ食糧主権確立を
- “貿易自由化“は食と農業を破壊する―FTA/EPA・WTOから食糧主権へ―全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は5月19日、東京・板橋区で、韓国とフィリピンの農民団体の代表を招いて国際フォーラムを開き、全国から会場いっぱいの220人が参加。会場には、韓国の「FTA反対」とプリントされた赤いバンダナが掲げられ、農民連女性部長の久保田みき子さんが岩手から持参したカンパニュラの花が彩りを添えました。参加者は、国際的な世論で貿易自由化を推し進める勢力のたくらみを包囲し、食糧主権の確立に向けた各国のたたかいを励ましあっていこう、と誓い合いました。
- 食守る共同の広がリに確信
- 全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は5月20日、東京・新宿農協会館で2007年度総会を開き、25都道府県から73人が参加。楽しくロマンに満ちた各地の取り組みを交流しました。
- 多彩な取り組みに全力を/食健連が国会に提出
- 兵庫食健連は5月12日、神戸市内で2007年度総会を開き、40人が参加しました。総会では、高田智会長のあいさつの後、柳沢尚事務局長が、本年度の取り組みを提案しました。
- 農のこころ
- 植ゑ終へし棚田に夕陽張り付きぬ望月
- 消費税を参院選の争点に
- 「庶民増税と憲法改悪は表裏一体の反動攻勢。消費税を参院選の焦点に押し上げよう」――消費税廃止各界連絡会の代表者会議が、5月17日、東京都都内で開かれ、18団体、23都道府県から100人余が参加しました。
- 消費税を基礎からしっかりと/来年の申告に向け準備 今から「税金ノート」渡そう
- 茨城農民連では、「春の大運動」のまとめの話し合いのなかで、各単組から、県連税対部の強化や学習会が必要ではないかなど、共通した要望が出されていました。
- 高すぎて払えない保険料 いのち守る国保改善の大運動を〈上〉
- 中央社会保障推進協議会主催の国保改善運動全国交流集会が、5月12日、東京・板橋区で開催され、約190人が参加しました。中央社保協の相野谷安孝事務局次長が行った報告の一部を紹介します。
- 「農業つぶす貿易自由化にノー!」の声を(1/2)/(2/2)
- 私は、チンジュ(晋州)に住んでいます。KWPAは1989年に創立され、朝鮮半島の自主・民主・統一と、農業・農村の問題を結びつけ、女性農民の利益を守り、新自由主義に反対してたたかう組織です。
- 知った、団結の力の素晴らしさ
- 昨年11月、牛丼チェーン「すき家」のアルバイトが労働組合を結成し、解雇を撤回させたばかりか、全店で10000人以上いるアルバイトの残業代を払わせた、というニュースがテレビやマスコミを駆け巡りました。大手外食産業で働く青年たちが、金もうけ一辺倒の会社に声をあげた――青年たちの願いとたたかいを探りました。
- 読者からのお便り
- 伝統の野菜作りのプロめざして/本間座長代理の発言に強い怒り/農家の持ち込み販売が大変人気/地元産の中でも違いあるを知る/貴重な経験ができる新聞「農民」/EPA交渉で米国の圧力に怒り/キャラクター付万歩計は楽しい
- 能登半島地震への支援、ありがとうございました
- 石川県連事務局長の西忠恭さんから、全国から寄せられた救援活動と支援に対して、感謝の手紙が届きました。一部を紹介します。
- りんご輸入解禁やめよ/「農地・水・環境」で県と交渉
- 農水省は5月22日、東京・千代田区で、ニュージーランド産りんごの生果実を全品種にわたって輸入解禁を認めることについて、一般から意見を聞く公聴会を開き、りんご生産者や農協、県担当者、学者など14人が意見を述べました。
- 「ヒロシマの火」守り続け「平和の塔」に
- 福岡県星野村は県の南部にあり、夏の夜はホタルも飛びかう山懐に抱かれた景観豊かなところです。八女茶と同じく星野茶も有名で、日本一の玉露の里です。ここに、「平和の塔」があります。
- 本の紹介/毀された「日本の食」を取り戻す 滝澤昭義・著
- 元明治大学農学部教授でNPO法人食農研センター理事長の滝澤昭義さんが、「毀(こわ)された『日本の食』を取り戻す」を出版しました。
- 生きものにやさしい有機農業
- 田植えを目前に控えた山形県南陽市で5月17日、ことし1回目の「田んぼの生きもの調査」が行われ、生産者、消費者をはじめ、農協、行政関係者ら約60人が参加。地元のマスコミも多数つめかけ、ラジオで実況中継されるなど、注目を集めました。主催は山形おきたま産直センター(渡沢賢一組合長)、共催はJA全農。
- 9条プラカード第3位に/元気だよ。
- 茨城・下妻地域の第78回メーデーでは、プラカード・コンクールが行われ、県西農民センターが第3位 に入賞しました。
- 旬の味
- この春、大学を卒業した若者が、農業をやりたいと私の家で研修している。彼が大学から大切に持ってきた「四角豆」は、花も豆も、そのうえ芋まで食べられる。東南アジアでは、メジャーな豆らしい
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