旬の味
この春、大学を卒業した若者が、農業をやりたいと私の家で研修している。彼が大学から大切に持ってきた「四角豆」は、花も豆も、そのうえ芋まで食べられる。東南アジアでは、メジャーな豆らしい▼五月、東南アジアからきた女性と私たちの仲間の青年が結婚式を挙げた。みんながうれしくなるほど久々の明るいニュースだが、言葉や食文化の違い、歴史や習慣などを理解するにはたくさんの時間が必要だ▼新たに農水省から市役所に出向してきた農林商工部長に、基幹産業である農業をどう発展させるのか尋ねた。答えは、ブランドの桃を中国やアジアへ関空から輸出すれば農家が潤うという▼国民の食料のほとんどをオーストラリアやアメリカに明け渡そうとする国の農業政策。その一方で、ほんの一握りの富裕層を頼りに農産物を輸出しようとする危うさ▼二人の門出が、お互いの違いを認め合いながら、国際交流を深める架け橋になればすばらしいと思う。もしかしたら「四角豆」もその一役になるかもしれない。 (畑)
(新聞「農民」2007.6.4付)
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[2007年6月]
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