旬の味
最近、薬局に行って驚いた。目に付くところに、いろんなあめや腕輪、首飾り、そしてさまざまなドリンク類。昔の雑貨屋を彷彿(ほうふつ)とさせる。そのなかで、ひときわ目立つのが健康補助食品だ。「からだに良い」というものは、みんな並んでいる▼あるお母さんが言っていた。いまの子どもたちはかむ力が弱くあごが細くなっている。だからガムをかませているのだと。ガムではなく、毎日の食事の中で解決できるものを。自分の健康を守ろうとしたり、子どもを健やかに育てたいと願う人たちが、商業主義のえじきになっている▼飽食の時代と言う人もいる。国外から洪水のごとく食料が持ち込まれている。果たしてそれは、我々の生存にとって安全なものなのだろうか。農業をないがしろにする政治のなかで、生産でも消費でも大きくゆがめられている▼食の生産を担う者として、安全・安心の「食」を食べる側の人たちに発信していくことが重要になっている。えさではなく人間らしい食事をするために。 (実)
(新聞「農民」2007.6.11付)
|
[2007年6月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224
Copyright(c)1998-2007, 農民運動全国連合会