旬の味
さいたま市で開かれたジャパンフラワーフェスティバルに出かけた。「国際花と緑の博覧会」(一九九〇年・大阪)から始まり、今回で十七回目。多くの見学者でにぎわっていた▼花と植木、盆栽に、華道各流派の生け花、フラワーアレンジメントなど多彩な展示のなか、ひときわ目立ったのが野菜を生けたコーナー。ほかの前では見られない見学者の目の輝きと感嘆の声で満ちていた▼大きな樽(たる)の上の盛り皿には、キャベツ、ピーマン、色とりどりのパプリカ、メロンとスイカ。樽の下にはキャベツ畑の列と玉ネギ、完熟トマトと新ジャガの盛り合わせ。野菜の新鮮さに、思わず“おいしそう”の声が飛び交う。農の生け花は何度か見たが、生け花というより光り輝く新鮮野菜そのものを大胆に陳列したもので、見る者に食と農の喜びをかきたてる▼生産者が農産物を作る喜びを感じ、それに消費者が共感することこそ、フェスティバルの本来の姿だ。そんなことを思い、「国際花博」以来、十七年ぶりの参観を堪能した。 (昌)
(新聞「農民」2007.6.18付)
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[2007年6月]
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