2005年4月
■2005年4月25日(第681号)
- 信頼される農民連の米検査を/超早場米 田植え
- 「公正・的確で、信頼される米検査を」――農民連ふるさとネットワークは4月7日、米の等級格付けなどを行う農産物検査員の交流会を都内で開きました。
- 小泉内閣の「構造改革特区」でカゴメとオリックスが農業参入
- 大手食品会社「カゴメ」が和歌山県で巨大なトマトハウス建設を進めています。いま全国でみられる企業による農業参入の動き。地元の農家からは不安の声が上がっています。
- “新しい時代が始まった”
- 農民連も参加する日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会(日本AALA)は4月9日、「バンドン会議50周年・日本AALA創立50周年記念講演会」を都内で開きました。日本の政党で唯一、非同盟運動への日本の参加を綱領に掲げる日本共産党の不破哲三議長が講演。11の国々の大使や大使館員がゲスト参加するとともに、全国から1900人が集いました。
- 草の根の基地反対闘争 展望みえた
- 「日米両政府が進める米軍基地の『再編・強化』のねらいと実態がよくわかった」「草の根で基地反対闘争に取り組む全国の仲間に励まされ、展望が見えてきた」――4月2〜4日、沖縄で開かれた「全国基地活動者会議」は、19都道府県、14中央団体、150人が集まり、農民連からも参加しました。
- ひっ迫する世界の米市場(中)
- 世界最大の米輸出国タイ。いま、ここで起きている深刻な干ばつ被害が世界の米市場に重大な影響を与えています。その実情を、現地報道から見てみましょう。
- 青年部、女性部つくりたい
- 「これで青年部、女性部ができる」――鹿児島県の東串良農民組合は、農家の要求運動を通じて、青年部、女性部を結成しようと張り切っています。この元気な農民組合の取り組みを紹介します。
- 分析センターだより/少しずつ充実してきた設備農民の方、もっと活用して!!
- 新年度に入っても、相変わらずバタバタとした毎日です。今年は人の出入りが少なく、現況の職員は、一通りの仕事をこなすことができるようになり、新しい技術を学ぶ余裕もうまれました。
- 旬の味
- 佐久市と浅科村、望月町、臼田町が4月1日に合併。これに伴って、YAHOOの天気予報から旧町村が消え、佐久市一つになってしまった
■2005年4月18日(第680号)
- 風かおる薩摩路にさわやかに女性部誕生
- 鹿児島で、農民連の仲間づくりや女性部・青年部結成の動きがかつてなく広がっています。地域農業の発展・振興に大きく貢献している農民連の組織作りの取り組みを紹介します。
- “原形復旧”を基本に復興を/兵庫食健連が総会
- 「震災に負けず、がんばろう」――中越大震災の被災地、小千谷市で3月27日、被災者大集会が開かれました。新潟県災対連が主催。被災地に呼びかけて約500人が集まりました。
- 改憲のための「国民投票法案」国会提出やめよ
- 自民党、公明党の与党に民主党も加わって、憲法改悪をねらった「国民投票法案」を国会に提出しようとしています。
- 税金問題などで経験交流/地域の食卓作ろう
- 岩手県農民連は3月21日、単組代表者会議を開催。長年続けてきた所得税の申告だけでなく、消費税対策も含めたこの間の税金のとりくみについて、各単組の代表者から活発に経験が語られました。
- 政府の農政新「基本計画」は何をねらっているのか(1/4)/(2/4)/(3/4)/(4/4)
- 小泉内閣は3月25日、今後10年間の農政の方向を示す新たな「食料・農業・農村基本計画」を閣議決定しました。
形のうえでは5年ごとの計画見直しですが、今回の新基本計画の口火を切ったのは小泉首相です。FTA(自由貿易協定)交渉が進まないことにイラだった財界の意向を受け、小泉首相が2年前の03年10月に「これ以上『農業鎖国』は続けられない。農業構造改革は待ったなしだ」と言い放ちました。審議会の議論がスタートしたのは、この小泉発言の2カ月後。やり方も内容も、新「基本計画」は、さらに輸入自由化をすすめ、国際競争に勝てない農家を切り捨てる小泉「構造改革」戦後農政の最終決算の“工程表”というべきものです。
新「基本計画」の内容を検証しました。
- 牛肉輸入再開へあの手、この手…
- 新「基本計画」から「食の安心」を削れと、企画部会で主張したのは、日本フードサービス協会会長の横川竟(きわむ)氏。同協会は、約800社の加盟企業を抱える、いわば外食業界の“経団連”。吉野家など大手牛丼チェーンも加盟し、協会をあげてアメリカ産牛肉の早期輸入再開を求めています。
- 読者からのお便り
- 9条なくなると末恐ろしい気に/激励される記事「農民」ありがとう/国の自給率45%/私ら消費者には農業振興が必要
- ひっ迫する世界の米市場(上)
- 日本国内での米情勢とは対照的に、アメリカの農務省や民間研究機関による米市場予測は、いずれもひっ迫基調となる見通しで、注目されます。
- 演劇/俳優座「春、忍び難きを」
- 俳優座が上演する「春、忍び難きを」は、戦後60年を迎える今日の視点から、敗戦直後における農地改革と戦争責任におびえる松本近郊の地主に焦点をあて、人間はどのように生きて行くべきかを問いかける作品。劇作家・斎藤憐自身の体験をもとに書かれたこん身の書き下ろしです。演出は佐藤信。ともに俳優座養成所出身です。
- お客をひきつける自分なりの工夫して
作って売りたい
- 茨城農民連女性部「ゆいの会」は4月2日、石岡グリーンパレスで、昨年に続き「加工交流会」パートIIを開催。県内5つの単組から約30人が参加しました。
- この人/自分も納得し食べられる味を
- 「宮崎のような自然の多いところで仕事をしたかったんです」。宮崎県串間市でキンカンを栽培・出荷している西岡秀記さん(33)は、笑顔を浮かべます。
- 企業参入の実態学ぶ
- 千葉県農民連青年部は4月1〜2日、白浜町で第12回青年部総会を開き、10人が参加しました。
- 旬の味
- 日中の暖かい日差しを受け、すぐそこに春の訪れを感じる。わが家は、かなり徹底した自給飼料主体で酪農を営んでいる。春から晩秋までは牛たちを放牧するが、冬の間は過酷な肉体労働を強いられるため、この時期は特別な思いで心が躍る
■2005年4月11日(第679号)
- 全頭検査の緩和を容認する食品安全委員会プリオン専門調査会の答申案に抗議し、撤回と慎重審議を求める
- 一、農水省、厚生労働省から全頭検査緩和の諮問をうけた内閣府・食品安全委員会プリオン専門調査会は、3月28日、BSE検査から生後20カ月以下の牛を除外してもBSE感染のリスクは「非常に低いか、もしくは無視することができる」とする答申案をまとめた。答申案は、政府が全頭検査を緩和することを容認し、牛肉の安全・安心を願う多数の国民の声に背を向けたもので、到底受け入れることはできない。
- 43都道府県が自主的継続表明
- 政府がBSE全頭検査から20カ月齢以下の牛を除外しようとしているなかで、43の都道府県が自主的に全頭検査を続ける意向であることが、農民連の調査で判明しました。政府は、こうした自主的な全頭検査に対して、3年間助成を続ける方針です。
- 手放しの緩和ではない
- 食品安全委員会プリオン専門調査会は3月28日、BSE全頭検査から20カ月齢以下を除外しても「リスクは非常に低いレベルの増加にとどまる」との答申案をまとめました。翌日の新聞はいっせいにこれを「全頭検査緩和容認」「アメリカ産牛肉の輸入再開へ一歩前進」などと報道。島村宜伸農相も記者会見で「国内措置見直しの答申が得られるものと承知している」と述べました。
- 子どもと教育に明るい未来を/2万594筆(第3次分)を提出
- 子どもたちの未来を守ろう――3月26日、東京・有明コロシアムで「憲法・教育基本法改悪 ゆるすな! 子どもと教育の未来をひらく3・26大集会」が開かれました。
- “国民に再び不安与えるな”/全国の自治体で次々意見書採択
- 衆院農水委員会は3月30日、アメリカ産牛肉の輸入再開問題について「万が一にも、拙速な輸入再開により、再び国民の食生活に不安を与えることがないよう」求める決議を全会一致で採択しました。
- 国内有機農業の振興を
- 有機農業振興政策の確立を求める緊急全国集会が3月26日、都内で開かれ、生産者、消費者ら250人が参加しました。
- 東京オフィス街に“地下農場”
- 高層ビルが立ち並ぶ東京・大手町のビジネス街の一角で、人材派遣会社パソナがビルの地下で農場を運営しているというので、訪問し、担当者から話を聞きました。大手町で「農業」の取材をするとは、夢にも思いませんでしたが…。
- 赤字なのに税金多くとられる!!
- 岩手・西根町農民組合は3月27日、大更公民館で「消費税学習会」を開きました。免税点の引き下げで、組合員から「今年は何をしなければいけないの?」といった声があがり、これに応えて開いたもの。盛岡民商西根班と合同で、12人が参加しました。
- 改悪農協法が狙うもの(3)
- 今回の農協法改定とそれに伴う各組合の定款改正のもう一つの柱は「共済事業の改善」です。定款の改正案は表現こそ、事業の健全性確保、契約者保護、機動的運営確保などと無難になっていますが、その内容はこれまでの共済事業のあり方と質的変化が見られます。
- 地域を元気づける佐久鯉復活へ
- 長野・佐久市の「佐久鯉(こい)」といえば、全国ブランド。身がしまり(鯉こくをはしで突っついても崩れない)、泥臭さもありません。今、この味を復活させるとりくみが始まっています。
- この人/パソコンに精進 仕事バリバリ
- 「人の生きる糧のための運動に、少しでも力になれるなら幸い」と、昨年末、富山県農民連の専従になりました。仕事を始めて3カ月。積極的に仕事をこなし、2月に開かれた県連大会では、書記長の右腕の書記次長になりました。
- 旬の味
- 5月になると、大阪南部の泉州路は“ねぎ秋”といわれるタマネギの収穫期を迎える
■2005年4月4日(第678号)
- 本格的に就農めざす3人の中高年者
- 昨日までの曇り空がうそのように晴れわたり、春本番を思わせる3月5日、石川県農民連事務所で苗づくり勉強会が開かれました。今年から農民連に入って本格的に農業を始めようと意気込む、南好孝さん(60)、宮田順一さん(48)、中川幸夫さん(64)の三人が、「苗づくりを学習したい」と県連に持ちかけたことがきっかけです。
- いま こそ平和を、撤退を!
- アメリカがイラクに侵攻してから丸2年になる3月20日、イラク戦争に反対する共同行動が世界各地、日本全国で行われ、平和を願う声が世界中にこだましました。
- 9割こす農家が署名
- 山形市の「憲法九条を守る西山形の会」は、九条を守る署名を地域の9割を超す家から集めました。中山間地も含む農村地域で、農民連も大きな力を発揮しました。
- 私と憲法
- 3月5日の北海道農民連女性部の総会で、前衆議院議員の児玉健次さんが「憲法九条を生かそう―戦没農民兵士の手紙から」と題して、約1時間記念講演を行ないました。その一部を紹介します。
- 「満州開拓団」の悲劇のりこえて いま高齢者福祉の村に
- 3月7日から12日まで、東京・銀座のギャラリー・アートグラフで、「『安心の村』は自律の村―」をテーマに、長野県泰阜(やすおか)村の写真展が開かれました。満州農業移民の悲惨な歴史を経験し、いまは安心して老後が送れる自律の村づくりに励む泰阜村を撮り続けた(獣医・酪農業)大洞東平さん(74)=栃木県那須町在住=に胸の内を聞きました。
- 中越地震被災地で「自治と協同」テーマに交流集会/新潟中越大地震救援物資・募金(続報)
- 「第5回地域に根ざした自治と協同の運動交流集会」が、3月12〜13日、中越大震災の被災地、新潟県小千谷市で開かれました。地元をはじめ全国から100人余りが参加。今回のテーマは、「中山間地域の早期復興をめざして―農山村災害と自治体・農協の役割」です。
- てい談/「佐倉義民伝」をめぐって
- 劇団・前進座は、「佐倉義民伝」を上演します。「佐倉義民伝」は、宗五郎という農民が主人公、百姓一揆がテーマ。宗五郎を演じる歌舞伎俳優の嵐圭史さんと、農民連の佐々木健三会長、そして物語の舞台となった千葉から県連の小倉毅事務局長が、「佐倉義民伝」の魅力や農業への思いなどを語り合い、前進座と農民連の絆(きずな)を深め合いました。
- 読者からのお便り
- わが家の子どもご飯好きだが…/安易な米国産牛肉輸入には反対/「不足なら輸入、許せぬ」に同感/ハナモクレン…祖母を思い出す/闘友の事務局長就任にカンパイ
- 桃の花 人工授粉
- 山梨・笛吹市八代町の桃ハウスの中。この地域では、2月下旬から桃の人工授粉が盛んに行われています。「税金申告と重なる時期の人工授粉はとてもたいへん」というのは、ご主人と2人で果樹を栽培する横山咲代さんです。
- 演劇/演劇工房上演「土の中の馬賊の歌」
- グループ演劇工房が上演する「土の中の馬賊の歌―小熊秀雄と今野大力」は、日本の15年戦争といわれる長い戦争の時代に、プロレタリア文学運動に情熱をかたむけた2人の詩人の人生を中心に描いた作品です。小熊秀雄は「しゃべり捲くれ」など、激しい心情を真正面からうたいあげ、今野大力は「花に送られる」などの理知的な感性でうたい、ともに詩精神のさえをみせる作品が魅力です。2人は北海道・旭川の出身で、東京にでてきたときには同じ部屋に住む時期があったというほど親しい仲でした。
- インタビュー/農業つぶしの歴史的事実を伝えずにすませていいのか
- 農民連顧問(前代表常任委員)の小林節夫さんが著した『怒りの炎―農 星霜と夢』が1月、出版されました。ものを作る農民として、農業つぶしの悪政を厳しく告発し、各地の農民と喜びや怒りをともにしてきた小林さんに、本書に込めた思いを聞きました。
- 改悪農協法が狙うもの(2)
- いま全国各地の農協では「経済事業改革」が進められており、生活購買店舗(Aコープ)をはじめ、物流・農機・自動車・給油所などの拠点施設が「外部化・会社化」されています。
- ふるさとネットワクワクだより
- 日本列島3000キロの各県・地域から、ふるさとの“旬・自慢・特産”の品々を紹介していきます。
- 被災した子どもたちは希望を取り戻せるか?
- インドネシアで開かれた復興会議で知り合ったメキシコ人のクワウテモク・アバーカ・チャベズさんから農民連本部にメールが届きました。大津波で親を失った孤児を保護する「ペザントラン」の活動を紹介し、支援を呼びかけています。その大要を紹介します。
- 岡山県農民連が30万円
- スマトラ島沖地震・大津波の被災地インドネシアにトラックを贈ろう――岡山県農民連の呼びかけに応えて、集まった救援募金は30万円。3月17日、県連書記長の坪井貞夫さんが、佐々木健三会長に手渡しました。
- 旬の味
- “グワーン”と、静かな山間に突然鳴り響くごう音。作業の手を休めて音のする方を振り返ると、茶畑の中の防霜ファンが勢いよく回転している。近づく新茶期に向け、ファンの点検だ
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