力あわせて早期復興を中越地震被災地で「自治と協同」テーマに交流集会全国各地から被災者ら参加
「第五回地域に根ざした自治と協同の運動交流集会」が、三月十二〜十三日、中越大震災の被災地、新潟県小千谷市で開かれました。地元をはじめ全国から百人余りが参加。今回のテーマは、「中山間地域の早期復興をめざして―農山村災害と自治体・農協の役割」です。 シンポジウムでは、小千谷市農林課の金箱孝司課長と越後おぢや農協営農生産部の山口久部長が、農林業の被害状況と行政・農協のとりくみを説明。その後、小千谷市内四地区の被災農家が復興への思いを語りました。 養鯉の盛んな東山地区の広井貞夫さんは、「親鯉も含め全部だめになった農家もあるが、闘牛の後継者たちがスクラムを組んで牛を救い出した。勇気をもらって復旧に取り組みたい」と語ります。土地改良区の役員をつとめる川井地区の山本浩さんは、「六十ヘクタールの美田をまかなう用水路が壊滅したが、なんとか復旧のめどがたった。大雪で田んぼがどうなっているか心配だが、作付けできれば」と、述べました。 時水地区の笹岡和子さんは、東京で農業を学ぶ大学生の息子さんに、「あなたが帰ってくるまで仲間に励まされながら、母さんがんばるからね」と話しているそうです。吉谷地区の宮崎寛一さんは、八十歳という高齢にもかかわらず、「今年はだめかとあきらめている農家も、雪が解ければ田んぼに入りたくなる。その思いを大事に行政や農協は支援を」と要望しました。 兵庫県災害復興研究センターの浅野弥三一さんが、「地域ぐるみの早期復興にむけて―災害復興に求められる視点と自治体・農協」と題して講演。「知恵を出し合い、地区のまとまりと復旧技術の結集こそが早期復興のみち」と、訴えました。 集会に参加した新潟県農民連の和田忠敏・前事務局長は、「米をおおいに作りたいという農家の意欲が、次の復興につながっていく。行政や農協には、農家の意欲にこたえる支援が求められている」と、発言しました。
新潟中越大地震救援物資・募金(続報)静岡藤枝市農民組合、熊本熊本県農民連(新聞「農民」2005.4.4付)
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[2005年4月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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