ひっ迫する世界の米市場(上)
アメリカ農務省の見通し日本国内での米情勢とは対照的に、アメリカの農務省や民間研究機関による米市場予測は、いずれもひっ迫基調となる見通しで、注目されます。まず、アメリカ農務省が三月十一日付で公表した〇四〜〇五年度(アメリカの米穀年度は八月から翌年七月まで)における世界の米生産・貿易見通しから、その特徴点を見てみましょう。 世界の米生産量は、この五年間にわたって四億トン(精米換算)で低迷しており、期末在庫は四年連続で減少、期末在庫率は一八%と、一九八一〜八二年以来の低水準になっています。(図1)
これは米貿易にも影響し、国際価格はこの五年間で一トン当たり百八十四ドルから三百一ドルに急上昇しています。(図2)
アメリカ農務省の予測によると、〇五年にはインドネシアとフィリピンの輸入量 が三割増になる一方で、タイ米の輸出量が前年比一六%も減少する見通しで、世界の米市場はさらにひっ迫するとしています。 (つづく) (山本博史)
(新聞「農民」2005.4.18付)
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[2005年4月]
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