「農民」記事データベース20050418-680-02

中越地震被災者ら集会
農民連が「力もち」配って激励

“原形復旧”を基本に復興を

新潟・小千谷

関連/兵庫食健連が総会


 「震災に負けず、がんばろう」――中越大震災の被災地、小千谷市で三月二十七日、被災者大集会が開かれました。新潟県災対連が主催。被災地に呼びかけて約五百人が集まりました。

 集会では、関広一・小千谷市長をはじめ、全国災対連や兵庫県民会議の代表があいさつ。また、党派を超えて政党や団体から数多くのメッセージが寄せられました。

 パネリストとして、被災した労働者や商工業者、農民などが発言。旧山古志村で酪農をしている関勝志さんは「七十頭の牛を何日も置き去りにして避難していたが、毎日心配でたまらなかった。今は、牛を三十頭預けた場所に毎朝通っている。今日も子牛が生まれたばかり。あんなことに遭っても生んでくれたことが、励みになっている。震災に負けずにがんばっていきたい」と思いを語りました。

 愛知大学の宮入興一教授が講演し、阪神大震災との違いや復興対策と公的支援のあり方、財政的課題について報告。新潟県の復興ビジョンについては、「新産業や観光産業を結びつけた“創造的復旧”に誘導されつつあるが、限りなく災害前に近づける“原形復旧”を基本にするべきだ」と指摘。また財政問題では、市町村合併・三位一体改革が被災地に及ぼす影響に懸念を表明しました。

 新潟県農民連は当日、各地の農民連から届いたもち米で新婦人などにも協力してもらい、五百人分の「震災復興力もち」を作って、参加者を激励しました。

(新潟県農民連 鈴木亮)


兵庫食健連が総会

「食の安全」など運動強化へ

 農業・食料・健康を守る兵庫県連絡会は四月二日、神戸市須磨寺自治会館で総会を開催。約三十人が参加しました。

 前半は、柳沢尚事務局長を講師に、リーフレット「押し寄せる食品汚染とその背景」(柳沢尚著)を学習。続いて、食の安全の学習を強め、神戸港見学や大豆トラスト運動、グリーンウエーブ行動にとりくむなど、今年の方針を決めました。

 総会終了後は、須磨寺公園で花見を兼ねて昼食をとりながら消費者と生産者が交流。生産者からは、台風で電気さくが壊れ、イノシシや鹿が農作物を食い荒らしていること、高齢化で田の世話をする者がいなくなっていること、そのなかで栗、桃などの生産組合を立ち上げ、消費者の支援もえながらがんばっていることなどの報告がありました。

(兵庫農民連 上野信行)

(新聞「農民」2005.4.18付)
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2005年4月

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