2004年6月
■2004年6月28日(第641号)
 地元で採れる物を採れる時期に伝統の料理法で食べ物を直接見て触って味わって
- 「地産地消」という言葉もなかった18年前から、学校給食に地場産農産物を取り入れてきた岩手県南部の大東町。その取り組みをさらに充実させようと、町ぐるみの新しい試みが今年6月から始まっています。
 地域と結びついた給食を“安全・安心”求め質向上へ
- 「子ども期を大切に 地域と結ぶ給食を」――。第4回保育園・学校給食交流集会が6月13日、東京で開かれました。家庭栄養研究会と食べもの通信社が共催したもの。全国から栄養士・調理員、父母、業者、農民など約160人が参加しました。
 有事法案の採決強行に抗議し、発動させないたたかいを全国で強めよう!
- 6月14日、自民党・公明党は、民主党とともに、参院本会議で有事関連法案の採決を強行し成立させた。参院での審議はわずか31時間、公聴会も開かず、まともな審議も行わないで強行したことは許すことができない。私たち農民連は、この暴挙に満身の怒りを込めて抗議する。
 第20回米研全国大会/農民連にお米屋さんが大きな期待/有事法制を発動させない闘争を
- 「オリベッティー米穀店経営研究会」第20回全国大会が6月13、14の両日、東京で開かれました。お米屋さんのほか、生産者、関連業者など150人が参加。地区米研の研究発表、協賛企業出展ブース見学などが行われました。
 “財界農政”の危険な方向を告発各政党の参院選政策を徹底検証
- 雑誌『農民』54号ができました。特集は、「小泉『農政改革』と“財界農政”『基本計画見直し』と各党の政策」。参院選に向けて各党が自給率目標を掲げるなかで、「財界が求める農政か、それとも農民が主役の農政か」という真の争点を明らかにし、各党の政策を点検しています。
 読者からのお便り
- いよいよ参院選 活動2倍3倍に/作物つくるなの政治の愚かさ/今月から読者に 地元の記事ぜひ/サクランボ農家 超多忙の時です
 「米を守れ!」写真コンクール応募作品
- 〈撮影者〉福岡・みのう農民組合 金子徳子
 分析センターだより/がんばる小規模農家を分析事務を通して応援
- 6月になり、旬のサンショウがたっぷり入った佃煮でご飯を食べようと思い、玄米を手に取りました。すると、米は虫の糸で数珠つなぎになり、イモ虫がひょこひょこ。「だから冷蔵庫に入れておけって言ったろうが」という生産者の声が聞こえてきそう。
 シリーズ地域農業振興へ 生きいき農業高校/農業の特性生かした取り組みで地域に根ざした学校づくり
- 兵庫県立氷上高校は、県中東部、丹波と呼ばれる地域の春日町にあり、今年で創立56年目を迎えます。営農科、食品加工科、生活科の農業関連学科と商業科2クラスがあり、現在530人の生徒が、創立当初からの校訓―「開拓者精神」のもと学んでいます。
 夢がどんどん広がり、「へぇ〜」「ほ〜っ」と感心/湯田温泉へバス旅行
- 茨城農民連女性部「ゆいの会」の加工研究会が6月9日に開かれ、約30人が参加しました。これは、女性ならではのアイデアを持ち寄り、知恵を出し合って、地域の農産加工を掘り起こそうというもの。「ゆいの会」では、これを皮切りに連続開催していく予定です。
 旬の味
- 北海道も日に日に緑が濃くなり、さわやかな風が心をいやしてくれる季節になった。水田では5月下旬に田植えした稲が、移植という過酷な条件を克服して盛んに分けつをはじめている。小麦は出穂を終えて、実を太らせはじめた。野菜も生長を競い合っている。私は、生命の躍動を感じられるこんな時期が大好きだ
■2004年6月21日(第640号)
 本物のしょうゆっておいしいんだねぇ
- 「本物のしょうゆってこんなにおいしかったんだ!」「昔の人の知恵ってスゴイ!」――岩手県農民連の女性部の主催で、5月29・30日、「手づくりしょうゆ交流会」が岩手県大東町で開かれました。参加者は県内をはじめ東北・関東近県からのべ約百人。しょうゆ作り、山菜づくしの郷土料理、岩手女性部の心温まる歓待と、感動につぐ感動の2日間でした。
 年金法改悪 国民は断じて許さない
- 「際限のない負担増と給付の削減」「百年安心どころか百年不安」――。自民・公明両党が6月5日、参議院で強行した年金制度改悪に対する怒りの声が各地であがっています。
 新婦人10支部と産直会議/キューバ農業訪問報告会
- 5月20日、福岡市の農民会館で、新婦人と農民組合の産直会議が行われ、京筑、若宮、みのうの3農民組合と新婦人10支部から20人が集まり意見を交換しました。
 産地と直結、地域に根ざす がんばる米屋さん
- 地域の一番店を目指す20軒のお米屋さんで作る西東京米研。東京・武蔵野市、「かない米店」の3代目、金井一浩さん(32)は、その新しい幹事長に今年四月、選出されました。西東京米研では販売ノウハウや情報の交換、米や袋の共同購入などに取り組んでいます。
 国際コメ年にふさわしい県独自の取り組みを
- 埼玉食健連・農民連は6月8日、「国際コメ年で独自の取り組みを。食料自給率引き上げの具体化を。アメリカの牛肉輸入圧力に屈することなく全頭検査を堅持すること」などの要求で、埼玉県知事へ要請を行いました。これには、県から杉田勝彦農林部長などが対応しました。
 夢も大きく初出荷
- 甲府盆地のど真ん中。ここに春の訪れとともにトウモロコシ栽培を始めた池川雄二さん(47)がいます。
 いま人気上昇中
- 夏の果物といえば、スイカ。船橋農産物供給センターでは、八街市の生産者を中心に、ラグビーボール型の小玉スイカ「マダーボール」の生産に力を入れています。
 野菜市 1年たちました/健康まつりに農民連模擬店
- 「いらっしゃいませ」―みんなの元気な声が施設内に響きます。好天に恵まれた5月28日、愛知県瀬戸市にある重複障害者小規模通所作業所「よつ葉ハウス」で、野菜市の1周年祭が催されました。
 しっかり見抜こう どれがホンモノ!ニセモノ?(1/2)/「米国産牛肉の輸入解禁せよ」/しっかり見抜こう どれがホンモノ!ニセモノ?(2/2)
- 各党の農業政策が出そろいました。日本農業の今後が問われるこの参院選にあたって各党はどんな公約をかかげているのでしょうか。
 読者からのお便り
- 農作業を体験したわが娘/アイガモ農法は本当の有機農業/買い物は国産、なかでも地元産/安全な産直品捨てず使い切る/国土保全の一助になれば/生き生き田んぼ よい風景を作る/農民組合に入り国保の知識知る
 『きくまの民話と伝説』
- 今は少のうなっとるけんど、私らがこんまいじぶんになあ、水尻やら西海岸やらに松葉ぐろがぎょうさんありました。その松葉ぐろの並んどる形は、ちようど家並みのようで、そりゃあ見事なもんでした。
 演劇/新国立劇場「請願―静かな叫び」
- 新国立劇場はイギリスの劇作家ブライアン・クラークの「請願―静かな叫び」を上演します。
 田植え交流会 7年目迎えたよ
- みんなの願いが届き、絶好の天気となった5月30日、青空の下で7年目を迎えた「生命の源にふれる旅・田植え交流会」が行われました。
 佐久楽農倶楽部通信
- 長野県佐久地方は、6月6日に梅雨入りした模様。あたりはすっかり田植えが終わり、畑ではもの作りの盛期を迎えている。
 分析センターだより/増える重金属分析依頼 施設の拡充は懸案事項
- 4月から新入所員を迎え、人員が充実した分析センター。応援して下さる方々のおかげだなあと思いながら、日々の仕事をこなしています。
 シリーズ地域農業振興へ 生きいき農業高校/地域の人々との体験交流で学んだ農・林業の大切さ
- 今年で創立97年目を迎える神奈川県立吉田島農林高校は、県西部の穀倉地帯・足柄平野のほぼ中央、開成町にあります。園芸科学科、環境土木科の専門学科と普通科が併置されている県内唯一の総合制高校で、校訓の「至誠・勤労」をモットーに地域とのかかわりをもち続けながら、体験による教育を実践してきました。
 百里平和農園で田植え交流会
- 食糧と農業と平和を考える出会いのイベント「第11回いざ、田植え」が5月23日、茨城県小川町の航空自衛隊・百里基地に隣接する百里平和農園で行われ、約10アールの田んぼに1時間半かけて苗を植え付けました。
 明治の老農 船津伝次平〈下〉
- 船津伝次平は明治の3老農の1人です。老農とは、農業に精通し、経験豊かな人のことを言いますが、伝次平は、どんな農民だったのでしょうか。
 旬の味
- 長野県の田中知事の住民票移動問題で話題になった泰阜村の松島貞治村長の講演を聴いた。その時の松島語録を紹介したい
■2004年6月14日(第639号)
 全国ネットに大きな期待と明るい展望見つけた
- 「仲間と力を合わせて生産と販路を広げたい」――。鹿児島・山川町で5月27日、指宿農民組合が結成されました。責任者に選ばれた吉村重則さんは、「農民連九州ネットワークに参加して、われわれが作っているスナップエンドウに生協や市場から大きな期待が寄せられた」と言います。同組合は、九州ネットが議論を重ね、実践を通して「農民連ふるさとネットワーク」(全国ネット)の展望と確信を広げるなかで生まれました。
 農民連ルートで米販売
- 鹿児島の未合併農協、肝付吾平町農協は5月16日、約600人の組合員が参加して総会を開き、休坂義数組合長は、農民連が紹介するルートでの米の販売を表明。組合員の総意として準産直米運動への参加を確認しました。
 「ウソとごまかし」の年金法案強行に抗議する。参議院選挙で自民、公明に厳しい審判を!
- 一、小泉内閣と自民党、公明党は、6月3日に参議院厚生労働委員会、5日に参議院本会議で、年金改悪法案を衆議院に続き再度強行採決した。国民の6割、7割が反対している法案を無理やり押し通したことは断じて許されない。しかも国会法で義務づけられている中央公聴会も開かずに強行したことは、不法・不当きわまりない暴挙であり、断固抗議する。
 米国産牛肉の禁輸継続を/暑いなかごくろうさまです
- BSEの発生したアメリカからの牛肉輸入再開圧力が強まっています。4月24日の日米協議では、日本では参議院選挙後、アメリカでは大統領選挙前となる8月をめどに輸入を再開させることで合意。5月19、20日には輸入再開の条件を話し合う日米専門家会議が開かれました。
 食品分析センター募金者氏名
- ご協力ありがとうございました
 04年全国研究交流集会/各地からの報告
- 奈良県農民連の組織拡大のとりくみについて報告します。県連は、3年前に3つの地域センターをつくり、それぞれ半専従を配置して活動しています。しかし各センターとも財政が確立しておらず、専従が産直センターや県連の仕事に追われ、なかなか通年の活動になりません。そこで今年から、私ともう1人、半専従を増やしてこれを克服することにしました。
 勝利祝う
- モンサント社の遺伝子組み換え小麦開発中止祝賀パーティーが、5月27日、東京都内で開かれました。主催は「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」。同時にモンサント社から特許権侵害で訴えられていたカナダのナタネ農家、パーシー・シュマイザーさんの最高裁判決の報告会も行われました。
 04年 わが家の米作りと田んぼ
- 5月は気温が上がらず、しかも中旬は梅雨入りしたようなうっとうしい日が続きました。下旬になって天候も回復し、わが家の田植えも5月末までには終了。連休すぎに植えた稲は、そろそろ茎数が数えられるころなのですが、例年にくらべるとやや寂しいようです。「今年も低温や」「いや、今年は高温や」と百姓はやはり出穂前後の天候が気になります。そんな5月中旬にハプニングがおきました。
 キューバ紀行(7)
- 今回の旅行で、キューバが、1990年から食糧難で餓死者が出かねないような深刻な事態から危機を乗り越え、着実に発展している実際を見ることができました。
 みんなで考えよう
- 「食の安全と地域経済を考えるシンポジウム」が、5月29日、東京・大田区で開かれました。これは、大田区労働組合総連合(大田労連)や米卸の全労連・全国一般城南食糧労働組合などが主催したもので、63人が参加しました。
 モモの袋かけいま真っ盛り
- 麦秋の時期を迎えた福岡・浮羽町では、果物の袋かけが最盛期に入っています。みのう農民組合の佐々木督文書記長の桃畑では、ご近所の方の手を借りて、1人1日1500枚を4人で1週間くらいかけて行います(1反あたり約12000枚)。
 明治の老農 船津伝次平〈中〉
- 船津伝次平は、大農論に反対して駒場農学校を辞した後、明治23年に『稲作小言』を作りました。各地に講演に行った時、もくぎょを叩きながら、おもしろ、おかしく歌ったと言われる『稲作小言』を紹介します。
 旬の味
- 国際コメ年の今年、わが家では小さな挑戦をした。古くなった田植機をあきらめ、仲間3人で新式の田植機を購入した。これまで1人で4日かかった田植えが、2倍の面積を3日で完了。共同の効率のよさに驚く
■2004年6月7日(第638号)
 全国食健連第15回総会/「食料自給率向上の国民署名」進めよう
- 食料自給率向上を求める「国民署名」を軸に、創意を生かした多様な運動を大胆に広げよう――全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は5月23、24日、都内で第15回総会を開きました。
 農民しめだす「米改革」やめよ
- 全国食健連と農民連は5月24日午後、「米を守る」署名と「自給率向上」署名の計8万を日本共産党の紙智子参議議員に手渡し、続いて農水省と交渉しました。
 食料自給率の向上の国民的大運動を!!(1/2)/(2/2)
- 「誰がどこで、どうやって作ったのか、分かるものを食べたい」こんな声がうずまく日本。その背景は、40%(カロリー換算)しかない食料自給率と、輸入食品への不安。「安全・安心な食料は日本の大地から」を掲げる全国食健連はいま「食料自給率の向上を求める国民署名」を呼びかけています。
 国連でも採択された「食糧主権」の考え方 》下《
- 国連の第60回人権委員会に提出されたジグレール報告書は、食糧主権という考え方についても、「食糧に対する権利」との関連を深く分析し、位置付けを行っています。
 キューバ紀行(6)
- キューバ第二の都市、サンチァゴ・デ・クーパの郊外にある有機農業を営む農家(ドベイ・ボロイ・コンビエットさん)と交流しました。
 明治の老農 船津伝次平〈上〉
- 「国際コメ年」の今年、明治の老農・船津伝次平(でんじべい)が著した『稲作小言』が注目されています。伝次平の出身地・群馬県富士見村で長年研究を続けている柳井久雄さんにお話を聞きました。著書『船津伝次平』を参考にしながら、3回連載します。
 昔のようにホタルを呼び戻せないか/摘む楽しさ、おいしさ知った
- 「なるほどなぁ」「やってみたら簡単やけど、なかなか思いつかへんなぁ」、奈良県農民連米部会の会員でつくる無農薬稲作の会主催の「無農薬稲作講習会」は、いつもの通り、感嘆符(ヘェー)と笑い声が飛び交います。
 旬の味
- いまアメリカは、BSEの全頭検査をしなくても輸入を再開しろと日本政府に迫っている。世論が強いので、政府は反対しているかのように装っているが、交渉に応じること自体おかしい。それは「受け入れ」の第一歩。アメリカに卑屈な自公連立政府のこと、いつどうなることやら
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