産地と直結、地域に根ざす がんばる米屋さん「この店なら確かな米がある…」産地の心、お客に伝えたい
千葉の田んぼで米作りを始めた西東京米研幹事長金井一浩さん(32)武蔵野市「かない米店」地域の一番店を目指す二十軒のお米屋さんで作る西東京米研。東京・武蔵野市、「かない米店」の三代目、金井一浩さん(32)は、その新しい幹事長に今年四月、選出されました。西東京米研では販売ノウハウや情報の交換、米や袋の共同購入などに取り組んでいます。「若い柔軟な感覚や行動力を発揮してほしい」と抜ってきされた金井さん。さっそく、千葉農民連の協力で米作りを企画し呼びかけたところ、「体験したいと思っていた」「お店の宣伝にもなる」と話が進み、千葉県酒々井町で「米研村」の愛称でお米を作ることに。五月五日には田植えを行いました(本紙五月三十一日号で紹介)。 金井さんが、勤めをやめて家業の米屋をするようになったのは八年前。間もなく米の販売が自由化されました。吉祥寺駅から徒歩五分の場所にある「かない米店」では、近所のスーパーなどが安いお米を大量に販売するようになるなか、“ここに来れば確かなものがある”と思ってもらえる店作りを心がけてきました。 産地や生産者名を明記して、田んぼや稲姿、生産者も写真で紹介。お米を五キロの紙袋に詰めて並べてあります。特別栽培、無農薬、JAS有機のお米、産地直送の味噌や卵、雑穀なども販売。産直の安心・安全・健康なお店として、高齢者やOLなど、幅広い客層に支持され、七割近くを個人販売が占めています。 最近、「オーダーメイド精米」サービスもスタート。これは、チラシに載っているお米から、好みのものを選んでもらい、精白度合いも選べるサービス。また、品質の良いブレンド米にもチャレンジしています。 昨年の米不足では、「米卸の城南食料を通して準産直でつながった秋田や新潟の農民連のほか、契約していた生産者からお米を供給してもらった。産地と結びついていたおかげでお米の手当てができて助かった」と話す金井さん。これからは、「農家の苦労や思い、米作りのこだわりなどをお客さんに伝えられる販売ルートとして、アンテナショップのようなお米屋さんになれれば」と語ります。そして、「準産直ならもっと情報を伝えられるはず、農家の思いや産地の情報を、お客さんに伝えるための写真や履歴、メッセージを送ってほしい」と、農民連の取り組みに期待します。
(新聞「農民」2004.6.21付)
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[2004年6月]
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