「農民」記事データベース20040614-639-13

旬の味


 国際コメ年の今年、わが家では小さな挑戦をした。古くなった田植機をあきらめ、仲間三人で新式の田植機を購入した。これまで一人で四日かかった田植えが、二倍の面積を三日で完了。共同の効率のよさに驚く▼苗づくりに農薬を一切省いたが、健苗に育った。あぜ道でのたばこ休みの語らいが実に楽しい。兼業農家同士で顔を合わせるのは、田植え時だけとなったが、家族全員が集合し、仕事、子育てなどに話がはずむ。なんと健康的なことか▼なれない手つきながらも作業に真剣な青年と若夫婦、その傍らで子どもたちが手伝う。いい情景だ。農水省の間尺にはほど遠い農家の共同した米づくりが元気よく始まった▼おにぎりブームの一方で、米の消費が一人年間六十キロを割った。一日、茶わん一杯分だ。この落差はいったい何だろう。米代はわずか一日八十円、パン菓子一個より安い。ご飯食は、健康食として世界の注目の的。今一度、毎日の食生活を再考する必要がある。危ない輸入食品を減じ、みんなでご飯をもう一杯おかわりすることをすすめたい。

(長)

(新聞「農民」2004.6.14付)
ライン

2004年6月

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