2006年5月
■2006年5月29日(第733号)
- 国会緊迫 悪法目白押し/高齢者に負担増の医療改悪は、農村に大きな影響/農政「改革」法案を廃案に
- 国会は会期末の6月18日まで1カ月を切り、国民の平和といのち、暮らしにかかわる重要法案が目白押しです。
- 農政「改革」法案の衆院採決に抗議し、参院での廃案をめざす
- 「品目横断的経営安定対策」を盛り込んだ農政「改革」関連三法案が18日、衆議院本会議で与党などの賛成多数で可決され、参院に送られた。法案に共産、民主、社民の各党が反対した。
- BSE問題/アメリカの対策は口先だけ
- BSE危険部位の背骨が見つかり、輸入を再停止しているアメリカ産牛肉の問題で、全国食健連と農民連は5月15日、農水省、厚労省と交渉を行い、(1)全頭検査(2)全月齢牛からの危険部位除去(3)肉骨粉の完全隔離(4)トレーサビリティーの実施など、日本と同等の安全対策がとられるまで輸入再開をしないよう強く求めました。
- ポジティブリフト制/飛散対策への補助拡充など農家の不安解消せよ
- 残留農薬のポジティブリスト制が、5月29日から施行されます。農民連は15日、農水・厚生労働の両省に対し「ポジティブリスト制導入にあたっての緊急要請」を行いました。
- 農産物の輸出拡大でアジアの農民は豊かになっているか?
- WTOやFTAの進展によって、アジアから大量に輸入される農産物や加工品。マスコミや一部の生協には、「アジアからの輸入拡大で、現地の農民が豊かになっている」かのように主張する人がいます。実際はどうなっているのでしょうか。
- 農のこころ
- 畦塗って五臓六腑に水走らす
- 山梨農民連に団体加入しました
- 山梨県甲斐市で養鶏を営む(株)ハイチック(高野善正社長、飼育数約19万羽)は四月、山梨農民連に団体加入しました。高野社長のモットーは、「時代がどう変わろうとも、基本は『食』。安全・安心で心豊かな社会の実現に役立つ」ことです。
- 異常気象と食料生産 −農業のはなし》17《
- 学校の地学では、気候はある地域の多年の平均的な天気の集まりで、ほぼ一定で変化しないと教えています。本当にそうでしょうか? 年寄りの話を聞くまでもなく、20〜30年前に比べて「霜柱」や「薄氷」を目にする機会がめっきり少なくなりました。反面 、夏の暑さがひどくなり、真夏日や熱帯夜が多くなりました。
- ふるさとネット ワクワクだより/産直コーナーや青果出荷で交流
- 昨年、大好評だった、太平洋に面した宮崎砂丘で生産した歯切れのよいラッキョウ! だるさを吹っ飛ばすビタミンB1の促進に! 甘酢け、塩漬けなどでどうぞ。お届けは、砂つきです。
- お米は余るほど生産し備蓄米は有効利用すべきです
- いまやテレビで「お茶の博士」として有名な大森正司先生は「行動する食品学者」としてマスコミでも広く活躍しています。昨年秋、『お米マイスターが勧める ごはんで健康になる本』(キクロス出版発行・BABジャパン出版局発売・880円)を発刊しました。お米のすばらしさと健康食である「和食」の良さをより多くの人に知ってもらおうという本です。研究や執筆、講演などで忙しい合間をぬって、お茶とお米について貴重なお話を伺いました。
- 旬の味
- いま、会津は田植えの真っ盛り。桃の花が散り、白い梨とリンゴと桜桃の花が緑風に舞って田面に降る。多忙だが、最も生気に満ちた時節である
■2006年5月22日(第732号)
- 食料主権宣言(案)(1/5)/(2/5)/(3/5)/(4/5)/(5/5)
- 農民連は5月11日、「食糧主権宣言(案)――日本と世界の食と農をますます危機に追い込む政策の転換をめざして」を発表しました。WTO・FTAの推進、農業「改革」という攻撃が展開されているもとで、食糧主権は、WTOに対抗するうえではもちろん、小泉改革に対抗するうえでも大局的な対案の方向を示しています。宣言(案)の全文を掲載します。
- GMナタネの自主調査/憲法改悪につながる諸法案反対
- 農民連食品分析センターは、全国の会員や市民に呼びかけて、こぼれ落ちた遺伝子組み換え(GM)ナタネの自生調査に取り組んでいます。
- 大阪の新婦人と田植え交流会/和太鼓、ダンス演奏にぎやかに/群馬の直売所へ慰労・交流旅行
- 5月4、5の両日、石川農民連は大阪の新婦人のみなさん30人を迎えて、田植え交流会を行いました。
- 農業の現状と運動
- 昨年のビア・カンペシーナ東南・東アジア地域会議でのベトナムと東ティモールの農民組織の発言から、両国の農業政策と農民運動を取り上げます。
- 農のこころ
- 磯菜摘む海女は胸乳をひた濡らし
- 憲法9条と農業守ろう 東北リレーキャラバン始動/農林水産「9条の会」大阪でも結成総会
- 農民連東北ブロックは、5月27日に東京・代々木公園で開かれる「許すな憲法改悪! 守ろういのちとくらし」国民大行動の成功にむけて、11日から25日まで東北地方を北から南に縦断する「憲法9条と米守れ、リレー・キャラバン」に取り組んでいます。
- リンゴ農家へ 援護2年目に/チューリップまっさかり
- 長野県松川町では、農家の手間を確保するためにワーキングホリデーにとりくんで2年目になります。食事と宿泊を提供するかわりに農作業をやってもらうというもの。
- ふるさとの味 今年もどうぞ
- 「ふるさとの味と心を伝えたい」と農民連ふるさとネットワークが取り組む、全国の農民連会員のつくった農畜産物と加工品をそろえた新カタログができあがりました。
- 旬の味
- 「食糧主権の国民合意をめざそう!」というのが、農民連の運動の大きな柱になった。この運動の成否のカギは、消費者に日本の食料自給の実態を知ってもらうことだと考えさせられる経験をした
■2006年5月15日(第731号)
- 日本古来の食 見直そう
- スローフードジャパンと横浜スローフード協会の共催による「スローフードフェア2006」が4月29、30の両日、横浜市のパシフィコ横浜で盛大に開かれました。今年のメーンテーマは、「蘇(よみがえ)れ! 日本の大豆」。全国各地から農家、消費者、食品販売・加工業者、学校給食関係者らが集い、特産物や伝統食に舌鼓を打ちながら、日本の食文化について考え、交流を楽しみました。
- 山深い里に本物の営みが…/WTO 4月末のモダリティー確立断念
- 連なる北山杉。見事な茅葺(かやぶき)屋根群…。農民連が1992年に全国研究交流集会を開いた京都府旧美山町(南丹市)を訪ねました。
- 国産米つぶし策に抗し米を大いに作ろう/春名なおあきさんと農業問題を語る
- 農民連とふるさとネットワークは4月25日、都内で米対策全国会議を開き、19府県から58人が参加しました。
- 固定資産税/実態に合わせて評価 造成費が下がった
- 畜舎や農業用倉庫など農業用施設用地の固定資産税は、宅地や雑種地の評価でなく、農地評価に造成費を加えた額が評価額になります。この造成費の評価を実態に合わせて引き下げさせる運動が、各地で取り組まれています。
- 食料・農業・農村政策推進本部の「21世紀新農政2006」
- 政府の「食料・農業・農村政策推進本部」(小泉首相が本部長)は4月4日、「21世紀新農政2006」なる方針を決定しました。「もうこれ以上『農業鎖国』は続けられない」(03年10月)と言い放って農政改革断行の引き金を引いた小泉首相。同方針は、自民党総裁の任期切れ後を見越して、“小泉なき小泉改革”の布石を敷いたものです。
- 農のこころ
- どの顔も齢見せざり農具市
- おいしい国産牛肉・豚肉もっと食べよう/全頭検査が最も科学的に合理的
- 「おいしい! やっぱり本物のチーズは違いますね」―農民連・畜全協(畜産農民全国協議会)とふるさとネットワークは4月26、27の両日、東京・霞ケ関にある農水省内で「国産牛肉・豚肉をもっと食べよう、畜産大フェスティバル」を開きました。これは、農水省職員の労働組合・全農林東京地本の農対部会議が取り組む「生産と消費を結ぶ連絡会」の活動に参加したもの。安全・安心の国産畜産物を食べて、アメリカ産牛肉の輸入再開を許さないたたかいに理解を深めてもらおうと行われました。
- 輸入再開急ぎすぎた!!/絵手紙と俳句とオペラと花見の会
- 農水・厚労両省による「アメリカ産牛肉輸入問題に関する意見交換会」が4月21日、都内で開かれました。全国10会場で開かれたもの。約300人が参加し、「輸入再開を急ぎすぎたという反省はないのか」「アメリカの条件順守を政府としてどう担保していくつもりか」といった、政府の対応を厳しく問う声が相次ぎました。
- 合併攻撃への対応探る
- 農業・農協問題研究所の京都府支部と近畿協議会の共催による「『京都府一農協構想』問題を考える」研究会が、4月22日に京都市内で、府内の農協関係者・研究者など50人が参加して開かれました。
- もの作り いま満開(1/3)/(2/3)/(3/3)
- 女性11人、念願かなった/珍種豚(中ヨークシャー)に愛情かけて/お茶づくりに情熱込め
- 北海道酪農の未来開こう
- 酪農王国・北海道が今、大きく揺らいでいます。牛乳の過剰を理由に、汗水流して搾った生乳の廃棄や手塩にかけて育てた乳牛の淘汰(とうた)が、酪農家に押し付けられているからです。そんな中、「北海道酪農の未来をどう切り開くのか」――道北と道東で二つの集会が相次いで開かれました。
- 品目横断対策とどうたたかうか/品目横断的経営安定対策に対する農民連の態度と要求/交流会参加者の発言(要旨)
- 9割の農民を農政の対象から外して、生産からしめ出す「品目横断的経営安定対策」――これとどうたたかうか――。農民連は4月16日、都内で全国交流会を開き、32道府県から約130人が参加しました。地域の実情を無視したゴリ押しによって起きている各地の矛盾や、農民、農業関係者が抱える苦悩・要求などを出し合い、たたかいの方向を意思統一しました。
- 異常気象と食料生産 −農業のはなし》16《
- 日本人に地球大気の温室効果の大切さを教えたのは、東北が生んだ詩人―宮沢賢治でした。たびたび襲う冷害から稲を守るために、カルボナード火山を爆発させて炭酸ガスを大量に噴出させ、冷たい夏を暖かい夏にかえる童話を1933年(昭和8年)に発表しています。
- 演劇/青年劇場「尺には尺を」
- 青年劇場が劇団にとって17年ぶりにシェイクスピア作品に挑みます。上演するのは「尺には尺を」(小田島雄志・訳、高瀬久雄・演出)。この作品は17世紀の初頭の、ヨーロッパが混とんとしていた時代に書かれたもので、「喜劇」でも「悲劇」でもない問題作といわれています。最近では「子供のためのシェイクスピアカンパニー」(山崎清介演出)や「アカデミック・シェイクスピア・カンパニー」(彩乃木崇之演出)でも上演されるなど新たな注目を集めています。
- コンビニ弁当16万キロの旅って?
- 「コンビニ弁当16万キロの旅―食べものが世界を変えている」(太郎次郎社エディタス、定価2000円+税)という本が出版されています。監修したのは、今年3月まで小学校の校長先生を務めていた千葉保さん。千葉さんが団長のコンビニ探偵団が、コンビニ弁当の「影」の部分を白日の下にさらします。千葉さんに話を聞きました。
- この人/この年で楽しい思いできた
- 「あらあら、よく来たね」。明るい笑顔に元気な声。千葉県横芝光町で農業数10年という大ベテラン。自慢は愛情込めてつくった落花生、大豆、野菜などのほかに、なんといっても料理の腕です。
- 旬の味
- 今年は3年に一度の固定資産税評価替えの年。固定資産税の評価額は、国保料、さらに相続税の増減に直接響くだけに、農家にとって油断のできない税金だ。しかし、税収の46%を固定資産税に依存する市町村も税源確保に必死だ
■2006年5月1日(第730号)
- “もう一つの流れ”食料主権の確立を/幅広い団体・個人に/WTOから食糧主権へビア・カンペシーナ国際フォーラム
- 「アジアの仲間と交流しよう」――。世界的な農民組織「ビア・カンペシーナ」の仲間たちが、5月21日から27日まで来日し、東南・東アジア地域会議を開くのに合わせて、26日に、東京・豊島区民センターで、国際フォーラムを開きます。農民連は、幅広い団体・個人に参加を呼びかけています。
- “仲間づくり春の大運動”を力に
- 農民連は4月17日、都内で都道府県連会長・事務局長会議を開き、36都道府県から77人が参加しました。開会あいさつで佐々木健三会長は、「憲法九条を改悪しようとする勢力が、教育基本法と国民投票法案の国会提出をねらっている。『仲間づくり春の大運動』を力に、平和と暮らしを守るたたかいをすすめよう」と、呼びかけました。
- 農民連の信頼高めよう/食品分析センター募金者氏名
- 「公正・的確な格付けで農民連の米の信頼を高めよう」―農民連ふるさとネットワークは4月、東京(6日)と大阪(12日)で昨年に続き「農産物検査員研修・交流会」を開催。作る農家の顔が見える米を米屋さんや消費者に届けている産地から、のべ約60人が参加しました。
- 農業の現状と運動
- マレーシアは、マレー半島南部とボルネオ島北部の2つの領域を有する国。東マレーシア(ボルネオ島)の人口は、140万人。7割が伝統的な農業に従事し、主にコショウ、ゴム、ココアなどを輸出しています。
- 農のこころ
- さあ春だ作業着新た畑めぐり
- 地域の食材をもっと学校給食に/総会、恒例の花見で大いに交流
- 千葉県の東総・北総食健連が主催する「多古の給食を食べて地域の給食を考えよう!」が4月17日、香取郡多古町で開かれ、生産者をはじめ、産直センター職員、農民連事務局員、地元の議員など19人が参加しました。多古町の学校給食センターを見学し、給食を実際に試食。センター長や栄養士さんから話を聞きました。
- ポジティブリスト制導入にあたって
- 農民連は、5月29日から施行される残留農薬等のポジティブリスト制導入にあたって、「見解と対応(案)」を発表しました。その概要です。
- 憲法「改正」で平和的生存権が…/農林水産九条の会 全国のつどい
- 私が、9条を中心に日本国憲法を変えようとする動きに強く反対する理由は、2つです。
- 産地発 梅クッキング
- 青梅の風味がきいたみそは、使い道も多種多様。ニンニクのみじん切りやおろしショウガ、すりゴマなどの薬
- ピース・ナイン 憲法9条と生きる人びととの歌
- 笠木透と雑花塾のニューCD「ピース・ナイン―憲法9条と生きる人びとの歌」が、音楽センターから発売されました。
- 旬の味
- 桜前線北上中にもかかわらず、朝起きると外は銀世界。一瞬戸惑いを感じる。まして冬期並みの大雪には「春」という季節感を失う。数日後に開催される「酪農交流会」の準備などに追われながら、天気予報が気になる
|