小泉「農業構造改革」に対抗“もう一つの流れ”食料主権の確立を日本でビア・カンペシーナ 国際フォーラム
「アジアの仲間と交流しよう」――。世界的な農民組織「ビア・カンペシーナ」の仲間たちが、五月二十一日から二十七日まで来日し、東南・東アジア地域会議を開くのに合わせて、二十六日に、東京・豊島区民センターで、国際フォーラムを開きます。農民連は、幅広い団体・個人に参加を呼びかけています。
アジアの仲間と交流しよう昨年十二月のWTO香港閣僚会議に際して、農民連・食健連から百八人が香港に集結し、「ダウン・ダウンWTO」「WTOは農業から出て行け」の声を響かせました。また、世界の農民や香港市民との交流を深めました。このWTO香港行動で大きな存在感を発揮し、運動をリードしたのがビア・カンペシーナです。今回来日するのは、東南・東アジア地域に加入するインドネシア、フィリピン、ベトナム、東ティモール、マレーシア、タイ、韓国の七カ国・九組織の代表です。各国代表団は、農民連との懇談をはじめ、千葉県の産直組織訪問、埼玉県秩父地方の農業視察、農民連食品分析センター見学を予定しています。 ビア・カンペシーナと農民連が主催し、全国食健連と全労連「もうひとつの日本」闘争本部が協賛する国際フォーラムでは、アジアと世界の農業・食糧情勢と食糧主権を求める運動が報告されます。WTOに対抗し、日本農業を守る運動を前進させるうえで、大きな糧になるでしょう。夜には「文化と連帯の夕べ」も予定されています。 協賛団体の全労連「もうひとつの日本」闘争本部は、市場開放万能、暮らし破壊の「構造改革」に対抗する「もうひとつの日本」を作るうえで、BSEにみられる食の不安と、WTOのもとで進む食・農業のグローバル化の問題も考える必要があると判断。作成中のビデオに海外代表に登場してもらい、「日本だけでなくアジアの国々で問題になっている食の現状を証言してほしい」と期待を寄せています。 なお、代表団は翌二十七日に東京・代々木公園で開かれる「許すな憲法改悪! 守ろういのちとくらし国民大行動」に合流。ビア・カンペシーナ代表のヘンリー・サラギさんが中央舞台で連帯あいさつし、各国代表団も、私たちとともにデモ行進を行う予定です。 国際フォーラム参加の申し込み・問い合わせは、農民連国際フォーラム係まで。Tel03(3590)6759。申し込みはお早めに。
ビア・カンペシーナ
幅広い団体・個人に農民連 参加よびかけ農民連本部は四月二十日、国公労連、自治労連、全日本教職員組合、全労連全国一般東京地本、新日本婦人の会などの団体を精力的に回り、国際フォーラムへの参加を要請。各団体から「ぜひ出席して、協力したい」「単組にも呼びかけます」など協力と期待の声が寄せられました。地域会議の成功に向けて二千本作った「手ぬぐい」(一本千円)は大好評で、さらに千本追加。各地でも国際フォーラムへの取り組みが始まっています。岩手県連はニュースで参加を呼びかけ、女性部は手ぬぐい百十本を注文。福島県連は手ぬぐい三百本の普及に力を入れています。静岡では、国際フォーラムと国民大行動にマイクロバスでの参加を検討。国民大行動では、海外代表との交流テントでミカンを販売する計画です。また、東海ブロックの他県にも参加を呼びかけています。 海外代表の視察を受け入れる千葉農民連は「世界の農民運動を担うアジアの代表に、千葉県の農業を知ってもらう良い機会だ」と張り切っています。バスを仕立てて参加することとあわせて、国際フォーラムに向け、農協や農業委員会への要請を計画しています。 県連の小倉毅事務局長は「日本農業の困難さに、WTOがあるからやむを得ないという声があるなかで、世界には食糧主権を求める『もうひとつの流れ』があることを、農協や農業委員に知らせる絶好の機会。食糧主権の中身を知らせて、大いに広げたい。そして構造改革推進の小泉政治ではだめだと訴えたい」と決意しています。
WTOから食糧主権へビア・カンペシーナ国際フォーラム日 時 5月26日(金) 午前10時〜午後6時 (新聞「農民」2006.5.1付)
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[2006年5月]
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