2008年9月
■2008年9月29日(第846号)
- 農政を変える絶好のチャンス
農村で“一票一揆”起こそう
- 「汚染輸入米」事件で食の不安がひろがっているのに、福田首相は政権を投げ出して“やる気なし”。自民党は総裁選挙で「お祭り騒ぎ」…。
しかし、9月24日に臨時国会が召集され、新しく選出された首相は冒頭にも国会を解散し、総選挙は早ければ10月14日公示、10月26日が投票日でたたかわれます。そうすれば、総選挙の公示まで1カ月もありません。
今度の選挙は、輸入自由化や減反強制、「構造改革」で農家切り捨てを推し進める農政を変える絶好のチャンスです。
- まさに 最低 時給179円に/“奈良の農業にふれよう”
- 農水省は9月9日、「2007年産の米生産費」調査結果 を発表しました。それによると、1日8時間あたりの家族労働報酬は全国平均で1430円で、時給にするとわずか179円。前年の256円をさらに77円も下回りました。
- 会員・読者拡大呼びかけ
- 兵庫農民連は、「創立20周年めざす会員・読者拡大ファックスニュース」を発行して、「今、農民連の会員と新聞を増やす絶好の機会です。知り合いやものづくり仲間、消費者にも気軽に声をかけましょう」と呼びかけています。
- 税金問題Q&A
- Q―税額は誰が決めるのですか。
- 農のこころ
- 荒畑や包囲を鬨(せめ)ぐ蕎麦の花
- 投機マネーと農業・食糧(1)
- 投機マネーの暗躍が食料高騰の要因の1つになっており、その規制が緊急に求められています。金融問題に詳しい今宮謙二さん(中央大学名誉教授、商学博士)が、投機マネーの本質に迫り、その規制について解明します。連載は4回の予定です。
- 東京農民連 予算で対都交渉/清流壊しアユ生存を危機に
- 東京農民連は9月8日、東京都の来年度予算について、都と要求交渉を行いました。
- 諸悪の根源=MA米が続くかぎり、
食の安全・安心は守れない(1)/(2)/(3)
- 農水省の調査では、三笠フーズがメタミドホスなどに汚染された米を不正に流通させていた中間業者(米穀の販売や加工、卸など)は50社にものぼり、さらに和菓子や酒造など320社余りの製造・販売業者に流れて、消費者の口に入っていました。そして、次々に転売が繰り返される中で、汚染輸入米の価格は何十倍にもはねあがっていったのです。こうして三笠フーズは、少なくとも8千万円とも言われる“濡れ手で粟”のぼろもうけをしていました。
- この人
- 農民連事務局、国際部・青年部 武田 伸也さん(28)
- “ようこそ!韓国農民団体の皆さん”
- 「私たちは、ビア・カンペシーナでつながっています」―韓国の農民団体、全国農民会総連盟・忠清南道連盟から15人(団長はイ・スボクさん)が来日し、9月8、9の両日、茨城県南農民組合・阿見産直センターや千葉・船橋農産物供給センター、農民連食品分析センターを視察し、食健連、農民連とも交流しました。
- 埼玉・春日部楽農倶楽部
- 埼玉・春日部楽農倶楽部の枝豆祭が9月7日に行われ、19人が参加しました。雨を心配していましたが、当日は晴天に。初めて参加した人もいて、収穫したばかりの枝豆や豚汁を食べながら楽しいひと時を過ごしました。
- どうなっているの? 日本の水産業 =3=
- 漁業が荒廃している要因として、乱獲などのほかに、とくに沿岸の埋め立てなど、魚の棲(す)む海洋環境が汚染されている問題をとりあげなければなりません。
- 米屋さんが生産地と消費者を繋(つな)ぐ
- 9月7日の千葉県いすみ市。黄金色の穂が頭を垂れる40アールほどの田に、子どもたちの歓声が響きました。米屋さんが生産者と協力してお客さんを招く「稲刈り体験ツアー」です。約350人の家族連れが、鎌を片手に汗を流しました。
- 9パン“クオン”に
憲法守る夢を託する
- 東京都大田区の下町で、ナチュラルベーカリー「ポルカドット」の伊藤幸男さん(57)は、“憲法9条を守ろう”と9の形をした「9パン」を販売しています。
- 旬の味
- 食の安全をおびやかす事件が、またもや発生した。「汚染米」は私たちの身近なところで流通していた
■2008年9月22日(第845号)
- 汚染輸入米の食用転用事件/事件の徹底解明を 汚染米は輸出国に戻せ
- 米卸売加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)が農薬やカビ毒に汚染された輸入米を “ただ同然”で買い付け、食用として不正に転売して、暴利をむさぼっていた事件が発覚しました。米菓、和菓子、焼酎などに混入していたほか、給食業者にも流通していたことが明らかになるなど、国民を震撼(しんかん)させる事態となっています。
- 税金運動強め、会員・読者拡大を/新潟食健連が総会
- 農民連九州・沖縄ブロックは8月30、31の両日、熊本市で“税金に強くなろう”と「税金相談員学校」を開き、佐賀県を除く九州・沖縄各県から30人が参加しました。
- 農業・食料危機の現局面は?
- 農業・農協問題研究所は8月30日、都内で「農業・食料危機の現局面 」をテーマに64回目の研究例会を開き、研究者、農協職員らが参加しました。
- 税金問題Q&A
- Q―税金の法的根拠は何ですか
- 農のこころ
- 稲架丸太かつぎ農夫のたぢろがず
- お米屋さんグループ「あすなろの会」/アグリフード08開催
- 関西にある14のお米屋さんでつくる「あすなろの会」は、大手量販店の低価格戦略に抗して、安心や食味のよさをアピールできる農民連のお米を扱おうと結集した米屋さんグループです。すでに、農民連の準産直米を「百姓の技」と命名した共通の米袋で売り出し、作り手の顔の見えるお米を消費者に届けようと、ますます農民連への期待を寄せています。
- 本の紹介/日本婦人団体連合会編「女性白書2008」
- 「世界人権宣言」が採択されて、今年で60年。日本婦人団体連合会編集の『女性白書2008』のテーマは、「女性と人権」です。
- 「共済事業」が潰される!
- 無認可・任意共済はもちろん、農協・漁協・生協などが取り組んでいる共済事業が、アメリカからの圧力と、財界主導による「構造改革」を推進する自公政権によって潰(つぶ)されようとしています。
- 広がる「肉ボックス」産直
- 神奈川農畜産物供給センターは、埼玉県農民連と協力して、埼玉県内の新日本婦人の会との「肉ボックス」の産直を広げています。センター職員の今森節夫さんが新婦人の各支部を精力的に訪ね、試食会やウインナーづくり体験などで結びつきを強めながら、契約をすすめています。
- 力の限りたたかった池松選手(レスリング)の姿さわやか
- 北京オリンピックにレスリング・フリースタイル66キロ級で出場した池松和彦選手。福岡・みのう農民組合の佐々木督文さんは、池松選手の叔父にあたります。佐々木さんから北京での“応援記”が届きました。
- 旬の味
- 発がん性カビ毒のアフラトキシン、毒入りギョーザでその名を知られた殺虫剤メタミドホスが残留していた「事故米」。その大半が、せんべいや焼酎、さらには病院や老人ホームなどの給食に使われていることがわかってきた
■2008年9月15日(第844号)
- ビア・カンペシーナ東南・東アジア
地域会議と国際フォーラム/地域会議・国際フォーラムに参加して
- ビア・カンペシーナ東南・東アジア地域会議と「食糧主権国際フォーラム」が8月26日から29日まで、韓国のソウルで開かれました。ことしは4年に1回開かれるビア・カンペシーナ国際総会が10月にアフリカ・モザンビークで開催される年。地域会議は国際総会の議案を審議し、カンボジアFNN(農民・自然ネットワーク)のビア・カンペシーナ加盟を承認するとともに、ヘンリー・サラギ、ユン・グンスンの両氏を国際調整委員に再選しました。
- “あ然”とさせた福田首相辞任
- 福田首相が就任から1年も持たずに突然の辞任表明―日本中を“あ然”とさせた9月1日夜の記者会見でした。自民・公明両党の政権の首相としては、昨年9月の安倍前首相に続いて2代続けて政権投げ出しとなりました。内政・外交とも“進退きわまれり”というわけです。
- 堆肥で地球温暖化防止を
- 今年で16回目を迎える「生ごみリサイクル交流会 生ごみは宝だ!」が、8月26日、東京・早稲田大学で開催され、全国から参加した460人余が、活発な討論を交わしました。主催は同交流会実行委員会と、特定非営利活動法人有機農産物普及・堆(たい)肥化推進協会。
- 農のこころ
- 農政のしかと見つめよ稲架の列
- 緑の中に紫稲くっきり「I ♥ 9」/作業を楽にする土づくりは…
- 摂津峡・桜公園の高台から眺めると、緑の田んぼに色濃く紫の「I♥(ラブ)9」の文字。大阪府高槻市の農民組合高槻支部(中川昇支部長)が、大阪で初めて9条田んぼに取り組んでいます。
- おいしく食べ楽しく元気に
- 茨城食健連は8月8日、新聞「農民」で紹介された石窯ピッツァの店「Hanana」(はなな)で、幹事会・事務局会議を行い、そのあと夏の交流会を行いました。
- どうなっているの? 日本の水産業 =2=
- 漁業の現場には多くの問題がありますが、最初に紹介しなければならないのは、漁業資源管理の問題です。
- 小説「のぼうの城」
- 豊臣軍2万と戦い、唯一落城しなかった忍(おし)城戦を描いた『のぼうの城』(和田竜著、小学館)が好評です。農民を味方にした前代未聞の壮大なドラマが描かれています。
- 旬の味
- 福田康夫氏が突然、首相の座を投げ出した。08年産米の超安値と減反押し付けの強化、そして世界的な食糧・原油の高騰。国内の肥料や生産資材の大幅値上げを置き土産にしてだ。たった11カ月と5日。悪がきが手いっぱい悪戯をして逃げていったようなものだ
■2008年9月8日(第843号)
- 消費者はいい米を求めている
- 農民連ふるさとネットワークは8月24日、東京都文京区の文京区民センターで、米屋さんと生産者をつなぐ交流会(東京会場)を開き、生産者、米屋さん200人余りが参加。参加者は「生産者と米屋さんが共同して、作る人の顔が見える米を卸や米屋さんを通して消費者に届ける準産直米を広げ、食料自給率向上と地球温暖化防止に踏み出す農政への転換を求めよう」と決意を固めあいました。
- 会員と読者拡大のうねりを/埼玉農民連が対県交渉
- 岩手県農民連は8月23日、盛岡市内で「組織強化のための全県決起集会」を開催。県下から54人が参加し、組織の飛躍をめざす決意を固め合いました。
- またまた農相に事務所費疑惑
- 7月の福田内閣改造で農水大臣に就任した太田誠一氏。1週間後にはテレビ番組で食の安全対策に関連して「消費者がやかましいから徹底していく」などと発言。これは、果 たすべき自らの責任を棚上げし、消費者を敵視するものです。太田農相は、ただちに謝罪し発言を撤回すべきなのに言い訳ばかりです。
- 税金問題Q&A
- 農民連の活動の中には、農家の要求に基づいたさまざまな取り組みがあります。そのなかでも、所得税と消費税を中心とした税金の取り組みは、とりわけ農家の強い要求であり、実利をしっかり感じることのできる取り組みです。また農民連は、「記帳簿」の活用を中心とした税金の取り組みは、農家の幅広い結集と組織の拡大・建設に役立つ大切な活動と位置づけています。
- 農のこころ
- きらきらと童駈け出す豊の秋
- 08年教育のつどい in 京都/横浜港輸入食品見学ツアー 初参加が20人
- 「子どもを人間として大切にする教育を国民みんなの力でつくりあげよう」――猛暑の中、「みんなで21世紀をひらく教育のつどい―教育研究全国集会2008」が8月21日から24日まで、京都市内で開かれました。
- 店先に毎週朝市開店
- 奈良県三宅町の石見団地にある竹林酒店は、毎週木曜日、朝市でにぎわいます。店頭には農民連の会員がつくった野菜や加工品、竹林さんのこだわり品などが並びます。
- 原水爆禁止世界大会に初めて参加して
- 農民連食品分析センター職員の坂本一石さん(28)は、8月4日から6日の3日間、広島で行われた原水爆禁止世界大会に参加しました。その報告を紹介します。
- 酪農家にカンパを寄せる牛乳屋さん
- 農民連と明治乳業争議団は3月18日、「乳価をあげろ! 明治乳業は社会的責任を果たせ!」と、明乳本社や乳業協会、農水省などに要請行動を行いました。この様子はテレビでも放映されましたが、これを見た北九州市小倉南区にある牛乳販売店「もりつねミルク」の店主、清末幸治さん(51)と営業部長の山口司郎さん(47)が「酪農家の方々のご苦労を知り、いたたまれず、何かできることはないかと思い送金にいたりました」との手紙を添えて、カンパを寄せてくれました。
- 旬の味
- 夜、秋冬野菜を播(は)種したハウスに入るのが楽しみだ。懐中電灯に映し出されたキャベツやブロッコリー、双葉を重ね合わせた寝顔がなんともかわいい。葉先を手の平で触れると、命の息づかいを感じる。この子らを移植する本田に、どんな資材を使うか、地元にある資源を生かし土作りするだいご味が楽しい
■2008年9月1日(第842号)
- どうなっているの? 日本の水産業 =1=
- 21世紀の水産を考える会は、1982年の発足以来、米と魚と野菜が一つになった日本の食文化を考えるたびに、農業と水産業の連携を感じてきました。そして水産業は、農林業とともに地域経済の柱であり、地域経済の復興と地方自治確立の中心課題でもあります。
- 漁師さんのがんばり感じた
- 京都の新日本婦人の会は7月19、20の両日、50数人で丹後半島の伊根町北部にある蒲入(かまにゅう)漁港を訪れ、魚(さかな)産直に取り組んでいる蒲入水産と交流会を行いました。
- 農業体験で目の輝き変わった
- 農(林漁)家が指導する農林漁業体験(教育ファーム)の交流会、教育ファーム推進セミナーが8月3日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで開かれ、教育ファームに取り組む農家、教員、行政関係者ら200人が参加しました。主催は、社団法人農山漁村文化協会(農文協)。
- 布川事件(茨城)再審開始認める
- 東京高等裁判所前で、全国から200人を超える支援者がかたずをのんで見守るなか、7月14日午前10時10分、大きな歓声がわき起こりました。えん罪「茨城・布川(ふかわ)事件」の再審開始・勝利決定の瞬間です。
- 年金・社会保障のため消費税増税!?/写真・詩・俳句・短歌コンクール
- 自民・公明両党は昨年12月に、08年度の税制「改正」大綱を決定しましたが、そのなかで、「消費税を社会保障の主要な財源と位置づけ、(同財源を)充実することを検討する」と消費税増税を打ち出しました。
- 農のこころ
- 有機農主のロマンの糸ミミズ
- 米屋さん5店集まって「かかしの会」/全身びしょぬれでサツマイモの草取り
- 枚方(ひらかた)市の米屋さん五店舗が集まって、「元気な風を吹かせたい」と昨年「かかしの会」を結成しました。この会の代表は、大阪府米穀小売商業組合(大米商)枚方支部長で丸天米穀酒販の山中茂晃さん(56)。「一つの店舗ではできないことでも、集まれば大きな力になる」と結成の思いを話します。
- 国際フォーラム発言から
- 私は、北海道の十勝管内、音更町で40ヘクタールの畑作経営を行い、小麦やビート、豆類、ブロッコリー、カボチャを作っています。農業を始めて38年たちますが、この間、農地を30ヘクタールほど増やしてきました。
- 「農」に生きる人たちの暮らし描く
- 一人の新人監督が、農村の日常を描いた映画を発表しました。監督は田代陽子さん、映画のタイトルは『空想の森』。スクリーンには、「農」に生きる人たちの暮らしが美しく映し出されます。
- 奈良で「農家の健康チェック」
- 奈良県農民連南和センターの大淀グループは、7月22日、民医連土庫病院の稲垣水美医師を迎えて「農家の健康チェック」を行いました。参加者のほとんどは組合員の奥さんですが、女性部長の中元悦子さんの呼びかけで、会員でない人も参加しました。
- 旬の味
- キュウリの出荷に追われ、体力も頭も目いっぱいで毎日が過ぎて行く。最も百姓らしく輝く暑い夏
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