東京高裁布川事件(茨城)再審開始認める東京高検特別抗告
たたかいは最高裁へ東京高等裁判所前で、全国から二百人を超える支援者がかたずをのんで見守るなか、七月十四日午前十時十分、大きな歓声がわき起こりました。えん罪「茨城・布川(ふかわ)事件」の再審開始・勝利決定の瞬間です。「茨城・布川事件」とは、一九六七年に茨城県利根町布川で男性が殺害され、一カ月以上もたってから桜井昌司さん(61)と杉山卓男さん(61)が別件逮捕され、自白の強要、ウソの目撃証言などにより無期懲役が確定し、二十九年間も獄中生活を余儀なくされた事件です。第二次再審請求をしていた桜井さんと杉山さんに対し、東京高裁は、三年前の水戸地裁土浦支部による「再審開始決定」を支持し、検察の即時抗告を理由がないとして棄却する決定を下したものです。 ところが、東京高等検察庁は、二十二日夜の締め切り間際になって“特別抗告”を強行しました。二人の願いを踏みにじるばかりか、全国の世論を敵にまわしても再審の扉を閉ざそうという暴挙に次ぐ暴挙を重ねたのです。たたかいは最高裁判所に移りました。証拠を隠しておきながら四十一年間も無実の二人を苦しめている検察こそ、最大の犯罪者ではないのか。そんな思いでいっぱいです。 茨城・県南農民組合の準会員でもある桜井さんは「証拠隠しを反省もせず、高裁でまともな検証もせず『事実誤認』とは何だ。恥知らずな検察庁の姿を社会に知らしめて、必ず特別抗告をしたことを後悔させてやります」と力強く決意しています。ぜひ、皆さんのご支援をお願いします。 (茨城農民連 大内逸雄)
布川事件桜井昌司さん杉山卓男さんを守る茨城の会
(新聞「農民」2008.9.1付)
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[2008年9月]
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