「農民」記事データベース20080922-845-11

旬の味


 発がん性カビ毒のアフラトキシン、毒入りギョーザでその名を知られた殺虫剤メタミドホスが残留していた「事故米」。その大半が、せんべいや焼酎、さらには病院や老人ホームなどの給食に使われていることがわかってきた▼「事故米」とは、輸入したMA米の中から、食用にしてはならないものとして、返品か廃棄処分か工業用のりなどに転用と、使用が制限されている。三笠フーズの社長は「会社の経営が苦しいから食用としてさばいた」と言っているが、キロ10円前後で国から買い取り、百数十円で転売したとすれば、その利益は十数倍のぼろもうけだ▼農水省は入札日をわざわざ三笠フーズの都合に合わせ、事前に通告して立ち入り調査を96回もしたそうだ。業者との癒着のひどさを物語っている▼3度の「米自由化反対」の国会決議を踏みにじり、国民が必要としない外米を輸入したことにこそ、一番の原因がある。来るべき総選挙では、米の自由化に誰が賛成し反対したのかが、厳しく問われることになる。

(慎)

(新聞「農民」2008.9.22付)
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2008年9月

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