2006年9月
■2006年9月25日(第749号)
- GM米 アメリカ・ヨーロッパに流通/米ドキュメンタリー映画「食の未来」
- アメリカで未承認の遺伝子組み換え(GM)米が流通していたのに続き、ヨーロッパでも中国産食品のGM米混入の発表がありました。アメリカ、中国からも米を輸入している日本。私たちの食卓は大丈夫でしょうか?
- 農家に語りかけて共感と元気を広げ、悪政を跳ね返す世論と行動、会員と「農民」読者を広げよう
- 全国の会員のみなさん。新聞「農民」読者のみなさん。
- “対話すれば理解し合える”実感
- 夏に取り組まれた拡大運動の中で、新聞「農民」読者が新たに500人以上、世帯会員も約80人増え、農民連への期待の大きさが示されました。各地の奮闘ぶりを順次紹介します。今回は農協訪問での対話や自治体への請願運動を通じて、拡大に結びつけた岡山県農民連です。
- 農のこころ
- 頑固爺稲(は)架(ざ)棒担ぐひと捻り
- 若月俊一先生を偲(しの)ぶ
- 佐久病院名誉総長の若月俊一先生が8月22日に亡くなられました。追悼文を頼まれましたが、書ける人は他にたくさんおられ、到底、私は適任ではありません。しかし農民運動とのかかわりでとなると、先輩も多くは亡くなり、その面からの回顧を書いて責めをふさぎたいと思います。
- 税金運動出足早く
- 重税への怒りが高まるなか、各地の農民連は出足早く、税金のとりくみをスタートしています。
- 日経調「農政改革」提言と日本の農業・農民
- 「提言」が3つの課題を掲げて政策を論じていることは、第1回で述べたとおりですが、その第一の農地法制の問題は、客観的にはもちろん、「提言」自体が主張しているように最も重要な問題なので、あとで戦後(=農地改革以後)の歴史的経緯も踏まえて詳述することとし、ここでは「提言」が示すポイントとその問題点だけを指摘するにとどめます。
- 豆で達者な村づくり〈下〉
- 担当の農林課は、県の営農普及部の援助も受けて、定期的に「豆で達者な村づくり通信」を発行して、大豆のほ場の準備や苗の移植、栽培管理票の記入などを呼びかけ、7月には村内3カ所で栽培者研修会も開催するなど、細かな指導が欠かせません。
- 食べものに薬効あり
- 採れたてのシイタケを網焼きし、そのまま食べると素材のおいしさを感じます。しょうゆやレモン汁をちょっとかけて食べるのも好きな食べ方です。
- 旬の味
- 暑い夏が過ぎ、人も牛も過ごしやすい秋を迎えた。放牧されている牛たちはのんびりと草をはみ、自然の景色は、しだいに色づき始め、紅葉の季節となる
■2006年9月18日(第748号)
- 豆で達者な村づくり〈上〉
- 福島県鮫川村ではお年寄りが元気に大豆づくりに励んでいます。その決め手は、いまの農政では「担い手」になれない高齢者を農業の主役にして生かすこと、そして価格保障です。いま、村の直売所「手・まめ・館」を拠点に、食と農をまめに生かす地域づくり=「豆で達者な村づくり」に村あげて取り組んでいます。
- 憲法改悪 阻止にむけ手抜いたら大変
- 「私たちは今まで憲法9条に守られてきた。今度は、私たちが9条を守る番だ」――秋のたたかいを前に、憲法改悪反対共同センターは9月2日、都内で「国民投票法案阻止、憲法闘争の飛躍をめざす第4回憲法全国交流決起集会」を開き、全国から414人が参加、17人が多彩な各地の取り組みを報告しました。
- “おれの農地がとり上げられる”/食品分析センター募金者氏名(敬称略)
- 農水省は今、品目横断対策の対象となる集落営農の組織化を強引に進めています。しかし、組織として同対策に加入するには、原則20ヘクタール以上という規模要件とともに、(1)地域の農用地の3分の2以上の集積目標(2)規約の作成(3)経理の一元化(4)主たる従事者の所得目標の設定(5)農業生産法人計画の作成―の5要件を満たすことが必要。農水省が8月末に公表した集落営農実態調査の結果を見ても、全国で1万以上ある集落営農のうち、品目横断対策への加入を予定しているのは3割にも満たず、決して進んでいるとは言えない状況です。
- 枕崎市(鹿児島)で“仲間がふえた”
- 2005年農林業センサスで、鹿児島県枕崎市の農家戸数は1230戸になり、5年前と比べて236戸増えました。
- 農のこころ
- 威し銃うしろより鳴り谺せり
- 06年産 米価 最安値スタート/瀬戸内地方の農業青年が視察
- 「茎数が少なく、穂の長さも短い。田植え直後から日照が少なかったためだ。2割の減収。“やや不良”なんてもんじゃなく、完全な不作だ」――。農水省が8月作況を公表した翌日の30日、岩立孝一さん(73)は、千葉県の代表的な早稲品種「ふさおとめ」の田んぼでこうつぶやきました。
- 日経調「農政改革」提言と日本の農業・農民
- 「提言」の内容に入る前に、高木委員会のメンバー構成と協議のしかたについて、簡単にみておきましょう。ここからも「提言」の本質の一端がうかがえるからです。
- “農作業は ひとつひとつ ていねいに”/咲き誇るヒマワリ
- 東京・西東京市は、都心から電車で30分ほどですが、市内には300戸以上の農家と100軒以上の直売所があります。「食の安心、みんなの健康、生活にうるおいー農家と市民が育てる豊かな農業」を合言葉に、農業の振興に取り組んでおり、そのひとつに公民館の「農業を知る講座」があります。東京農民連の会員で、新婦人の野菜ボックスにも出荷している保谷隆司さん(52)が、「講座」の講師を務めています。
- おいしさ百倍旬の味
- ♪自然の恵み、旬の味おいしさ100倍、旬の味…
- 旬の味
- 日本は国土の3分の2を山で覆われ、川は大小合わせるとおよそ3万本あるという。豊かな水をたたえる川は人間だけでなくさまざまな生物の命の源となり、日本農業の発展をも支えてきた
■2006年9月11日(第747号)
- 国民の健康・食の安全守って10年/広くなった新センターで新たな分析に期待大きく
- 国民の健康、食の安全を守ってきた農民連食品分析センターの10周年を記念して、農民連は8月25日、東京都板橋区の区立グリーンホールで、10周年と病体生理研究所(板橋区熊野町)への移転を祝うつどいを盛大に開き、個人や団体など160人が参加しました。
- 品目横断対策で百万円減収/「食糧主権」で学習会
- 「品目横断対策で約100万円の減収になる。農水省にだまされた」――。北海道の畑作地帯でこんな怒りの声が広がっています。小麦や大豆、テンサイ、でんぷん原料用ジャガイモの4作物を大規模に輪作する北海道の畑作経営。農水省が進める「品目横断的経営安定対策」は、こうした経営を対象にした対策と言っても過言ではありません。しかしその北海道で、「現行の対策と同水準の支援を確保した」とうそぶく農水省や自民党とは正反対の評価が、農家からあがっています。
- 食料主権と社会正義のための大きな役割期待
- 農民連食品分析センターの10周年を心から祝福します。分析センターは、世界中の農業と食の安全を守るたたかいに勇気を与えています。私たちはWTOと自由貿易協定に反対し、食糧主権を初めとするオルタナティブな提案を発展させてきました。日本で農民連とそのネットワークが食糧主権を実現していくことはたいへん重要であり、分析センターは、その実践の一つです。
- 農のこころ
- 稲は穂におのれの重さ輝かす
- 問われるJA大会組織協議案/JA役員らと懇談
- 3年に一度のJA全国大会が10月11日に開かれます。全国農協中央会(全中)は、大会に向けて組織協議案、「食と農を結ぶ活力あるJAづくり―『農』と『共生』の世紀を実現するために」を発表していますが、財界からの農協批判や小泉「農政改革」のもとで、その内容が問われています。
- 「農業環境規範」の名目で生産者に安全証明押しつけ
- 農民連食品分析センターが結成10周年を迎え、その必要性がますます強まっている。
- 日経調「農政改革」提言と日本の農業・農民
- 財界の政策提言団体である日本経済調査協議会(以下、日経調と略記)が、「農政改革高木委員会最終報告(提言)」の名で、「農政改革を実現する〜世界を舞台にした攻めの農業・農政の展開をめざして」(以下、「提言」と略記)を発表してから3カ月がたちました。
- 残留農薬・添加物…危険な食品、次つぎ告発/学校給食パンからも農薬
- 残留農薬、遺伝子組み換え、食品添加物……。農民連食品分析センターはこの10年間、多くの人に支えられながら、食の安全、国民の健康を守り、行政を動かしてきました。今後も食の安全を願う国民共同の財産として歩みを進めます。
- これからも活躍を期待します/1996年〜2006年 分析センターの歩み
- 10年ひと昔と申しますが、10年前の3月に成増で鍬(くわ)入れ式を行ったことを、きのうのように思い出します。分析センターが設立されたことで、最も得をしたのは、私たち消費者、なかでも新婦人ではなかったかと改めて感じています。
- 稲穂もなびく“憲法9条守れ”
- 猛暑に負けず/紫黒米で「9」/牧草ロールに
- 読者からのお便り
- 「農民」を読んで成長している私/ふるさとネットのおいしいモモ/9条田んぼの文字いいですねえ/公約を守るって靖国参拝なんて/腹が立つ政府の中小農家つぶし
- 盛況だった箱庭コンクール
- 愛媛県今治市菊間町の夏祭りでは、毎年、商工会青年部が主催して、小学生による「箱庭コンクール」が開かれています。「年々廃れていく行事を掘り起こし、周辺市町村に例のない特色ある伝統行事として続け、菊間町の子どもたちにふるさとの美しい思い出を残していきたい」と始めたもので、26回を数えました。
- 食べものに薬効あり
- 台所にある普通の野菜やくだものが、薬になるの? 食べて治すってホント?
- 教育基本法改悪法案を廃案に
- 継続審議になっている教育基本法改悪法案の審議が、9月開会予定の臨時国会で再開されようとするなか、8月26日、市民団体主催の学習決起集会が開かれました。主催は、教育基本法の改悪を許さない各界連絡会、「子どもたちを大切に…いまこそ生かそう教育基本法」全国ネットワーク。
- “生ごみは宝だ”/今年も世相反映した力作ずらり
- 生ごみを堆(たい)肥にして農地に戻し、循環型の社会を築いていく運動が広がっています。各地のとりくみを交流しようと、「生ごみリサイクル交流会2006 生ごみは宝だ!」が8月26日、都内で開かれました。NPO法人有機農産物普及・堆肥化推進協会などが主催し、今年で14回目。自治体の関係者や市民団体、農家など約460人が参加しました。
- シリーズ 私の食料主権宣言
- 私は長野市(旧豊野町)でリンゴを主に、巨峰、桃、梨などの果樹を作っている専業農家です。リンゴの価格は、25年くらい前、1キロ当たり300〜400円の手取りになり、家族6人でまあまあの暮らしができました。しかし今は、100〜150円で、70円くらいのときもあります。これでは農業で暮らしていけません。
- インタビュー/この農業への“熱い心”高らかに
- いま日本の農業後継者とフィリピン女性との交流を描いた映画『恋するトマト』が評判を呼んでいます。5月の東京・銀座、新宿上映を皮切りに、全国公開上映中です。結婚難は農村に限らず、いまや都市を含めて全国的な現象になっていますが、日本農業の厳しい状況のなかで、人間にとって大切なものは「土と水と太陽、そして、あなた」だという“農業への熱い心”を高らかにうたい上げています。『恋するトマト』の企画、脚本、製作総指揮、主演と一人で4役を務めた大地康雄さんに、この映画にかけた“思い”と“苦労話”を語ってもらいました。
- 旬の味
- “秋風やひとさし指は誰の墓”という寺山修司の句がある。ひたすらアメリカのブッシュにへつらい、アジアと国民にはついぞ目を向けなかった小泉自公政権が終わる
■2006年9月4日(第746号)
- ごはん食のよさ勉強してネ
- 「お米は文字通り、農家が88回の手をかけてみなさんの口に届きます」―。日本米穀小売商業組合連合会(日米連)は8月22日、「田んぼでごはんパワー教室」を開催。首都圏のお米屋さんが親子連れと山梨・梨北農協を訪れ、米の生産現場を見学しました。
- 元気な農民と米屋さん 強いつながりを実感
- 「米屋も農家もお互いたいへんな中で、つながりを強めてがんばっていかないといけない」(東京・世田谷区の三田克幸さん)―。農民連ふるさとネットワークは8月20日、大阪に続き、東京でも「米屋さんと生産者をつなぐ交流会」を開き、約180人が参加しました。
- “食糧主権”よくわかった/「品目横断対策」の学習会に70人
- 岡山県農民連は、8月20日、農民連副会長の真嶋良孝さんを講師に、「世界の農業を取り巻く情勢と食糧主権」について学習会を開催しました。会場は、合併して新しい町になった吉備中央町。全県から組合員さんなど37人が参加しました。
- 会員・新聞「農民」の拡大に奮闘しよう
- 鹿児島・南さつま農民組合は8月8日、総会を開き、下屋一美会長はあいさつで、「食と農を通じて、千人と結びつく農民組合にしよう」と呼びかけました。これに応えて、会員や新聞「農民」の拡大で努力しようと申し合わせました。
- WTOは漂流状態から形骸化へ
- “WTOは今後、貿易政策を議論するだけの単なる話し合いの場になり、形骸化(けいがいか)する可能性がある”――三菱UFJグループに次いで銀行業界第2位のみずほフィナンシャル・グループの調査・分析機関である「みずほ総合研究所」はこのほど、こういう分析リポートを公表しました。
- 農のこころ
- 稲の花心の耳に響きけり
- 農民なのになぜ石綿(アスベスト)肺に
- 全国各地で深刻な石綿(英名アスベスト)被害が広がっています。粉じんを長期間、大量に吸い込んでいると肺疾患など深刻な健康障害を引き起こす石綿被害が、工場労働者だけでなく、周辺住民や農家にまで拡大しています。大阪府南部、泉南地域の住民らは、国の責任を求めて、裁判に踏み切りました。8月30日に第1回の口頭弁論が開かれました。
- もぎたて枝豆の味に大満足
- 新潟県の栄町大豆畑トラストは8月6日に「えだまめ祭り」を開催しました。今年は梅雨が長引いたうえ、北陸地方に何度か集中豪雨もあり、水害や湿害が心配されていましたが、枝豆として十分実りました。
- ピートン料理食べました/南国・沖縄の香り国産パイナップルご賞味ください/“キャー、なが〜い”園児たちがソーセージ作り
- 「日本の伝統食を考える会東京連絡会」の会員6人と料理研究家の清水信子さんは8月5日、今年から「ピートン2世」を本格的に栽培している小寺理一さん(東京・清瀬市)の農場を訪問し、「ピートン栽培研究会」を行いました。
- 平和への思い歌に乗せて
憲法フォーク
- 「憲法九条と生きる、私たちは表現する」をテーマに、「蓮根(れんこん)の会」が主催する憲法フォークジャンボリーが、8月18、19の両日、東京・上野の水上音楽堂で開かれました。真夏の日差しが照りつけるなか、屋久島から参加したビッグ・ストーンや高石ともやさん、きたがわてつさんなど、プロ・アマ合わせて40組余が、平和への思いを歌に乗せて演奏。会場でも一緒に歌ったり踊ったり、憲法グッズが販売されたり、元気いっぱいでした。
- 旬の味
- イラク戦争帰還兵の指のない幼い娘、がんにおびえるボスニアの老女…。終戦記念番組の劣化ウラン弾の特集を見てアメリカ政府に怒りを感じた人も多かったのでは
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