「農民」記事データベース20060911-747-18

旬の味


 “秋風やひとさし指は誰の墓”という寺山修司の句がある。ひたすらアメリカのブッシュにへつらい、アジアと国民にはついぞ目を向けなかった小泉自公政権が終わる▼この五年間、地方の企業や商店は小泉政権の金融政策によって外資系ファンドのえじきになり、代わって大型のパチンコ店と人材派遣会社が進出して激烈な競争をしている▼パチンコ店の大駐車場にはいっぱいの車、猛暑をよそに冷房のきいた店内の半数は女性だ。汗して働く農家から見れば異様だが、彼女らには行き場がないのだ。小泉改革によって今、地方は衰退から崩壊へ向かっている▼何もかもアメリカがモデルだが、国民皆保険制度のないアメリカでは高齢者の福祉は民間の保険会社の権益で、貧富による医療と福祉の格差は当然なのだ▼小泉が辞めても自公政権の政策に変わりはない。その政策を変えるために、この秋、ひとさし指でわれらが進む道をはっきり示そう。地方を崩壊から救うのは農林漁で食える政策しかない。それは可能だ、と。

(新)

(新聞「農民」2006.9.11付)
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2006年9月

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