西東京市の農業講座“農作業は ひとつひとつ ていねいに”講師は農民連会員さん
東京・西東京市は、都心から電車で三十分ほどですが、市内には三百戸以上の農家と百軒以上の直売所があります。「食の安心、みんなの健康、生活にうるおいー農家と市民が育てる豊かな農業」を合言葉に、農業の振興に取り組んでおり、そのひとつに公民館の「農業を知る講座」があります。東京農民連の会員で、新婦人の野菜ボックスにも出荷している保谷隆司さん(52)が、「講座」の講師を務めています。
食や環境の講義に、苗植え・苗床作りの実習も八月三十日、西東京市のひばりヶ丘中学校脇にある保谷さんの一ヘクタール余りの畑に、受講生二十六人が集まりました。六月から始まって来年三月まで続く「講座」では、農業や食、環境などにかかわる講義のほかに、保谷さんの指導で農業実習が行われています。十回目となったこの日は、炎天下のもと、ブロッコリーとカリフラワーの苗植えにはじまり、ダイコンの種まき用のマルチ苗床づくり、ニンジンの間引き、無農薬キャベツの害虫取りとハードな内容。指導する保谷さんは、汗をしたたらせながら、肥料や農薬散布の仕方、その効用など農作業の手順を詳しく説明。「マルチのビニールはしっかり張って。苗床がでこぼこだと、雨水がたまって土が固まり、ダイコンの生長が遅れる原因になる」「作業は、ひとつひとつ丁寧に。いいかげんにやってはダメ」と声をかけていきます。 ほとんどが高齢者の受講生ですが、地下足袋に顔を覆う手ぬぐい姿が様になっています。「先生、ちょっと見てください」――気さくに質問しながら熱心にメモをとっていました。受講生の一人、桑原和正さんは「やっていて楽しいです。ふだん土に触れることはないですから」と、元気にクワを握っていました。 講座を主催する住吉公民館分館長の香坂隆さんは、「人気の講座で希望者が多く、うれしい悲鳴です。これも保谷さんの熱心な指導のおかげ。この講座に参加した人が、自宅の庭先や市民農園で野菜づくりに取り組んでいます。なかには、自主サークルを立ち上げた人もいます」と、「講座」の成果をうれしそうに話してくれました。学校や市民に畑を開放している保谷さんは、「農業を知らない人に教えることは苦労が多いですが、こういう芽を大事に次につなげていきたい」と、汗びっしょりの顔に笑みを浮かべながら語っていました。
咲き誇るヒマワリ訪れる客ドッと 茨城・筑西茨城県筑西市旧明野町のひまわりフェスティバル。九月三日は最終日とあって、多くの家族連れやカップルでにぎわっていました。二・八ヘクタールに約八十万本の東北八重のヒマワリが咲き誇り、その光景はまさに圧巻です。
(茨城県西農民センター 久保幸子)
(新聞「農民」2006.9.18付)
|
[2006年9月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-22249
Copyright(c)1998-2006, 農民運動全国連合会