「農民」記事データベース20060911-747-13

食べものに薬効あり

橋本紀代子


ショウガは台所の常備薬

 台所にある普通の野菜やくだものが、薬になるの? 食べて治すってホント?

 アメリカのがん予防研究のなかで、一つの食材のなかに、今わかっているだけで、ざっと一千種類の成分があることがわかってきました。人類が長い間食べ続けてきたもののなかに、実は、体によいものがたくさん含まれていることがやっと解明されはじめたのです。

 これから、食べものの薬効について、お話します。

 普段から料理にショウガを用いると、新陳代謝が活発になり、カゼにかかりにくくなります。寒気がし、「カゼかな?」と思ったらすぐにショウガをおろし、ハチミツなどを加え、熱湯を注いで飲みましょう。気持ちよく汗が出て、体が楽になります。

 ショウガは「吐き気止めの聖薬」と呼ばれ、つわりや車酔いにも効果があります。食欲のないとき、胃が弱って体力の落ちているとき、下痢でおなかがはるときは、ショウガを用いた料理や、ショウガ汁入りのおかゆを食べてはいかがでしょうか? また、関節リウマチや変形性関節炎の痛みや腫(は)れに、インドの伝統医学では何千年も前からショウガを用いてきました。

 ショウガは、いつも台所に備えておきたい野菜です。


《プロフィル》はしもときよこ=薬剤師・あん摩マッサージ指圧師。一九四九年宮城県生まれ。病院診療所薬剤師、薬局管理薬剤師を経て、一九九三年に治療院を開設。著書に「食べものはくすり」(本の泉社)。

(新聞「農民」2006.9.11付)
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2006年9月

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