“対話すれば理解し合える”実感
岡山県農民連会長 坪井 貞夫
夏に取り組まれた拡大運動の中で、新聞「農民」読者が新たに五百人以上、世帯会員も約八十人増え、農民連への期待の大きさが示されました。各地の奮闘ぶりを順次紹介します。今回は農協訪問での対話や自治体への請願運動を通じて、拡大に結びつけた岡山県農民連です。
全自治体への請願運動、全農協訪問を取り組んで
組合員・新聞読者ふやす
岡山県農民連は、役員会を開催し、県内全自治体に「アメリカ産牛肉輸入反対」「小規模農業切り捨ての品目横断対策反対」「地産地消宣言」を求める三つの請願を行うことと、全農協を訪問し、その中で新聞「農民」拡大を位置づけることを意思統一しました。
県内十一農協のうち、最初の訪問は比較的組合員が多い赤磐農協。地元の役員に連絡を取ってもらって、組合長と懇談すると、「小規模の農家が中心の、この地域では(品目横断対策は)難しい」「地産地消など、地元にふさわしい農業がある」など、農民連の目標と多くの点で一致、話が弾みました。
数日間で県南から美作地域の四農協を訪問。どこでも歓迎され、「最近は農協バッシングが盛んで、ともに農業を守ろうと言うような話はない。また来てほしい」と、「食糧主権宣言案パンフ」を、組合長はもちろん、職員の分まで購入してくれる農協もありました。
また「地産地消宣言」を採択した吉備中央町の重森計己町長からは「具体的な進め方について話し合いたい」との希望が寄せられ、七月四日、地元の組合員、県連役員と町長との話し合いが行われました。(写真〈写真はありません〉)
同町は中山間地で、小規模農家が多く、しかも高齢化が進んでいます。農業の安定的な発展以外に地域を維持する手だてがありません。「農産物の販売で、少しでも有利販売できるように町が努力する」「地産地消を生産者も含めて協議する場を作りたい。農民連も参加して協力してほしい」と要請されました。
こうした取り組みの中で、組合員二人、新聞「農民」が二十部増えました。自治体職員や農協役職員がその半数です。直接話をすれば私たちの目標や方針が十分に理解されると実感しています。しかしこの成果はまだ一部の役員に限られており、今後、みんなの教訓、実感になるようにしていきたいと思います。
「食糧主権宣言」のパンフ(八月末で百部)普及の中で「学習会にきてほしい」と、議員団や新婦人からも要請が来ています。全県に理解の輪を広げ、会員、新聞「農民」拡大目標の達成にがんばりたいと思います。
(新聞「農民」2006.9.25付)
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