2004年2月
■2004年2月23日(第624号)
 女性は大事な農業の担い手
- 「女性の知恵と力を集めて、農業生産広げよう」――農民連女性部の15回総会が、2月6〜7日、東京・本郷の機山館で開かれ、初参加の福井県をはじめ全国から集まった約95人が元気に交流しました。
 WTO改定と食糧主権確立求める国際シンポ開催/WTO改定と食糧主権確立を求める国際シンポジウム
- WTO協定が1995年にスタートして以来、私たち日本の国民と農民が直面しているのは、農産物輸入の急増と食糧自給率の異常な低下であり、食の安全に対する限りない不安です。
 やってよかった! 農民連の自主申告(1/5)/(2/5)/(3/5)/(4/5)/(5/5)
- 三月の確定申告に向けて、農民連は各地で税金の相談会・記帳会を開いています。農産物の価格暴落で、農家の台所はどこも火の車。「農業の赤字分を年金で穴埋めしているのに…」「国保税が高すぎて払えない」といった悩みに応えています。
 大好評! 名物のいぶり漬物
- 秋田駅前のイトーヨーカドーの入り口に、昨年12月から週2回、大曲農民組合が店を構えて対面販売を始めました。名物のいぶりガッコを中心に、自分たちで作った野菜の漬物など30品目が所狭しと並びます。
 販路・会員の拡大へ熱意
- 盛岡有機農産物産直センターの第7回総会が1月31日、「道の駅にしね」で開かれ、約20人が参加。03年の事業報告が行われ、04年の事業方針、産直センターの憲章などについて話し合いました。
 旬の味
- わが集落では1月から2月にかけて様々な行事が続く。1月7日の「左儀長」は正月に飾ったしめ縄などを燃やす行事。竹を数10本切り出して数メートルの高さに立て、その周りに竹の枝などを巻きつける。火入れは年男がやることになっている。今年は、私が火入れをした
■2004年2月16日(第623号)
 今こそ畜全協の出番
- 「今こそ畜全協の出番。安全な畜産物を消費者に届け、国民の期待に応えよう」――アメリカでのBSE発生、鳥インフルエンザの世界的流行など、食の安全性が大きな話題になるなか、1月30〜31日、畜産農民全国協議会(畜全協)の第10回総会が神奈川県湯河原町で開催されました。
 日本の安全対策現場を視察
- アメリカのBSE対策のずさんさが浮き彫りになる中で、日本では、生産者、関係機関などの懸命の努力で安全対策がとられています。その現状を確認するため、群馬県内の前橋市家畜市場、県中央食肉衛生検査所、県家畜衛生研究所を訪ねました。
 自給率引き上げも食糧供給の不安も9割
- 将来の食料供給「不安」は9割、「食料自給率を大幅に引き上げるべき」も九割――。農水省は、昨年11月中旬から12月中旬にかけて、食料自給率に関する世論調査を実施。その結果を4日、公表しました。
 イラク派兵STOP!
- 自衛隊のイラク派兵をやめさせ、防衛庁を平和の灯火でとりかこむ「ピース・キャンドルナイト」が2月5日、東京・明治公園で行われました。
 自給率引き上げ先送り 農業構造改革を加速化
- 「食料・農業・農村基本計画」の見直し作業が始まりました。農水省は、1月30日に開かれた食料・農業・農村政策審議会の企画部会に、見直しの検討方向を提示。その内容は、現行の「基本計画」が掲げる「2010年度に食料自給率を45%に引き上げる」という目標を先送りし、さらなる輸入自由化を前提にして農業の構造改革を加速化させるというもの。アメリカのBSEやアジアの鳥インフルエンザなど、“食の輸入依存”を見直すべき事態が次々と起きているもとで、国民・農民の願いに反するとんでもない内容です。
 鳥インフルエンザ
- 昨年11月からタイ国内各地で鶏の大量死が続発しており、政府は「家きんコレラ」としていましたが、感染者や死者が出るにおよんで、1月下旬になってようやく鳥インフルエンザと認めました。
 島民の大切な水源池
- 愛媛県関前村は、瀬戸内海に浮かぶ三つの島で成り立っています。その一つ、小大下(こおげ)島はわずか0.9平方キロの小さな島。ここに、「カネゲン湧水」と呼ばれるため池があります。実はこれ、石灰石の採掘跡地なのです。
 山形県農民連青年部が総会 視察研修も
- ずらりと並んだイチゴのベットに一同「おぉー」――山形県農民連青年部は1月31日、イチゴ農家の視察研修と総会、懇親会を開催。部員のほか、農業を学ぶ学生や、置賜で実習している農業研修生など14人が参加しました。
 インタビュー/作物の成長がわが子を育てるように楽しい
- 今年から岡山県西農民組合に加入して、元気に野菜作りにとりくむ有漢町(うかんちょう)の岩原トクさん(83)にお話を聞きました。
 松尾佐知子のやっぱりごはん
- 料理教室の講師を時々頼まれるが、先日、東京土建主婦の会の「ヘルシークッキング」から続けて3回頼まれた。
 旬の味
- 今年は降雪が少なく、水不足で2年連続の凶作かと心配したが、大寒に入って猛吹雪が続いた
■2004年2月9日(第622号)
 発足から2年 ただいま急成長中です
- 「どしどし作って、どんどん売ろう」を合言葉に発足した「農民連佐久楽農倶楽部」は、今年2月で丸2年。会員は当初の4倍、約200人になり、営農と暮らしを守る、頼もしいよりどころに成長しつつあります。
 農業委員会制度の改正問題
- 農水省は農業委員会の必置基準面積を見直す法改正を、この通常国会に提出しようとしています。こうした中、農民連は1月27日、この問題で東京虎ノ門にある全国農業会議所を訪れ、懇談しました。
 危険承知で輸入/消費税法の改悪で対話し
- 「政府は危険を知りながら、牛の脳などの輸入を認めてきた」――。衆院農水委員会は1月27日、アメリカのBSEと鳥インフルエンザの問題を集中審議。その中で日本共産党の高橋千鶴子議員は、危険部位の輸入を認めてきた政府の責任を厳しく追及しました。
 お国言葉で憲法9条
- お国言葉で憲法を語ろう――。茨城県北農民センターの鈴木孝夫事務局長は、憲法9条を北茨城弁に“翻訳”。ゼッケンを作り、イラク派兵反対を訴えています。
 農業の役割に確信 元気もらいました
- 農業青年を励まし、新たな青年を仲間に迎えていきたいと、紀ノ川農協は1月10日、「青年部新春のつどい」を行いました。組合員の子息や45歳以下の組合員、青年部員や後継青年に呼びかけたところ、青年部員と後継青年、22人が参加。生協の理事16人を含む43人が集いました。
 卸・小売・消費者の連携を強め販売ルート切りひらく先頭に/農家の情報集め栽培履歴を公開
- 「いま、農民連がどれだけ米を集め、新たな販売ルートを切り開くことができるか問われている」――福島農民連産直農協は、1月23日、「2004年米販売戦略会議」を開き、単組別に今年度の目標を決めました。
 川辺川利水訴訟勝訴後の動き
- 「ダムの水はいらない」と立ち上がった農民2千人による川辺川利水訴訟が、福岡高等裁判所で劇的な逆転勝利をおさめた2003年は歴史的な年であり、判決は、農民不在の農政に「待った」をかけた瞬間でもありました。
 肌で感じた世界の農民運動パワー(1/2)/(2/2)
- 1月16日から20日にかけて、インドのムンバイで、第4回世界社会フォーラム(WSF)が開かれました。同フォーラムは、多国籍企業の利益を最優先する経済のグローバル化とアメリカの一国支配に対抗する草の根の集会です。
 読者からのお便り
- 「農民」使用の高校生に感激/「農民」使用のがんばって/美緒さんの活躍を期待/米の増産こそ国際貢献です/米についての特別な思いが/武器ではなく食糧を求める/国産の小麦が増えてほしい
 モグラたたき作ったョ
- 福岡県浮羽郡吉井町立の江南(えなみ)小学校で1月13日、モグラたたき作りが行われました。
 演劇/浅田次郎作品、今春相次ぎ舞台に登場
- 作家・浅田次郎といえば『鉄道員(ぽっぽや)』(直木賞受賞作)をはじめ『壬生義士伝』など旺盛に作品を書いています。この春、浅田作品が相次いで舞台に登場します。
 農の会 研究会と総会
- 農民連に団体加盟する「農の会」(旧称ミチューリン会)の定例研究会と総会が、1月二十四・25日の両日、東京都内で開かれました。
 「キューバの農業」
- キューバは、1000万トンの農業生産量があり、300万トンが砂糖、700万トンが野菜・根菜類。そのうち370万トンの野菜・根菜類を都市農業で生産しています。
 大根で鶴・亀つくり 子どもの安全・長生き願う
- 1月11日、おびしゃ行事がありました。午前8時頃から、前年の宿、来年の宿、20日おびしゃの宿、本年の宿と親せきの人が集まって準備を始めます。
 耕しながら書き書きながら耕す/村山由佳さん
- 昨年7月、小説『星々の舟』で第129回直木賞(文藝春秋)を受賞した村山由佳さんは、直後からマスコミ各社のインタビューや取材を受け、さらにテレビで若い人たちとの「トーク番組」に出演、「農フォーラム」のパネリスト、NHK「紅白歌合戦」の審査員とひっぱりだこの毎日です。その合間をぬって、受賞作のこと、小説を書きながら農業を始めるようになったこと、戦争と人間、若い人たちへの思いなど語ってもらいました。
 旬の味
- 信州佐久の1月は天も地も田畑も凍ってこたつにしがみつく季節だが、凍っているのではなく日々変化している
■2004年2月2日(第621号)
 アテネ五輪出場決めたレスリング代表は酪農家の息子
- 昨年12月のレスリング全日本選手権、男子フリースタイル66キロ級で初優勝し、アテネオリンピック出場を決めた池松和彦さん(24)。福岡県で酪農を営む実家をたずね、和彦さんとご両親からお話を伺いました。
 恫喝と尻たたきの「米改革」ブロック説明会
- 農水省の地方農政局などを単位とした「米政策改革に関わるブロック説明会」が、1月8日から19日にかけて8会場で開かれました。どの会場も、農水省の局長クラス、農協中央の政策担当者が出席。その内容は、“恫喝(どうかつ)”と“尻たたき”に終始しました。
 「イラク派兵」最大の焦点
- 「イラク派兵を中止せよ!」――。第159通常国会が開会した1月19日、平和・民主団体、労働組合など1000人以上が参加して、国会に向けて怒りのデモ行進。農民連や同女性部も参加しました。150万筆余の派兵反対署名を提出。続いて開かれた決起集会では、作家の渡辺和枝さんが1800筆の署名を集めたことや、443の自治体で決議があがっていることが報告されました。
 幅広い市民の力で市政転換を
- 京都市長選挙が1月25日告示(2月8日投票)され、農民組合京都府連も参加する「市民ネット」の広原もりあき候補と現職市長との激しい選挙戦がたたかわれています。
 「おコメ、私たちの命」
- 「米は命」というスローガンで国連が提唱する「国際コメ年2004」。それを記念するシンポジウムが1月20日、東京で開かれました。国際コメ年日本委員会、国連食糧農業機関(FAO)日本事務所、農水省の主催。800人が参加しました。
 “今後発生しない保証なし”
- 「今後、アメリカにおいてBSEが発生しないという保証はない」――アメリカのBSE問題で現地を調査した農水・厚労の両省と食品安全委員会の調査団は、こう結論付けました。
 9周年 1・17早朝追悼集会
- 阪神・淡路大震災9周年の1月17日、震災犠牲者を追悼する早朝集会が、午前5時30分から神戸市中央区の諏訪山公園ビーナスブリッジで行われ、250人が集まりました。これは県農民連も参加する阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議が主催したもの。震災のあった午前5時46分に追悼トランペットを演奏し、黙とうをささげました。
 「きくまの民話と伝説」鬼の楽園
- うちらの住んどる伊予の菊間はなあ、鬼の楽園ぞい。
 安全な国産大豆守ろう
- 今年で6年目を迎えた大豆畑トラスト運動全国交流集会が1月20日、茨城県藤代町で開かれ、生産者や消費者など130人が参加しました。
 新人で〜す よろしく
- 奈良農民連青年部(通称にょきにょき)は1月10日、新人の歓迎会とあわせて新年会を開催しました。恒例の各人一品持ち寄りで、七草粥、愛媛県由良半島名産の塩釜鯛などのごちそうに一同、大満足の笑顔。今年の作付から結婚話まで、多様な話題で会が大いに盛り上がりました。
 松尾佐知子のやっぱりごはん
- 節分が近づいてくると、どこでも炒り大豆が売られている。大豆は3%の自給率なのに、ほとんど“国産”と書いてある。「本当かな」と疑う自分がなんとも悲しいが、それがこの国の現状だと思う。でも、私は大豆トラスト運動のおかげで、新鮮で栄養たっぷりの大豆がいつでも手に入る。
 旬の味
- 昨年11月23日、三人姉妹の末娘が双子を出産し、いま実家の私の家にいる。昼夜、2人体制で面倒をみているが、私も寝不足状態。昼間はトマト栽培の仕事があるし、昨年、医師からリューマチと言われてもいる
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