「農民」記事データベース20040216-623-11

旬の味


 今年は降雪が少なく、水不足で二年連続の凶作かと心配したが、大寒に入って猛吹雪が続いた▼どうしたことか新聞「農民」の配達日に決まって吹雪となる。四十部の配達だが、まだ暗い早朝、視界ゼロの外へ飛び出すにはいささか勇気がいる▼愛用の軽トラには、立ち往生に備えて七つ道具を積んでいる。時折、前が見えず動けなくなると、ライトとウインカーを点けて衝突を避ける。平たんな農村部だがたっぷり二時間半はかかる▼嵐は木々を鍛えるというが、「農民」は正しく自分を鍛えてくれる。毎週の配達は怠け心に活を入れ、健康づくりに役立っている。カーラジオでニュースや音楽を聞くのも楽しみの一つだ▼雪と格闘し、汗だくの配達を終えての朝食はまた格別。食の安全性が険悪さを増し、農業破壊が進む中、食と農を守る共同の新聞としての「農民」の存在は国民の宝である▼この新聞を一部二部と増やしていく事が、安全な食の確保と日本農業の再生につながっていく。あの人に、この人にと思いながら、今日も雪道を走る。

(長)

(新聞「農民」2004.2.16付)
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2004年2月

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