やってよかった! 農民連の自主申告(5/5)運動で消費税大増税ストップ
計算会は仲間集まり楽しくポンポンパーで経費しっかり千葉・白浜 安房農漁民組合「目が見えねーで、ほれ、ポンポンパー(計算機)も大型だ。でも、もうろくしねーで健康で、今年もこの日が迎えられたことを感謝してますよ」と、今年で七十三歳になる佐野美和子さん。二つ年上のだんなさんとキンセンカの出荷作業をしながら、計算会では元気にみんなを笑わせます。千葉県の最南端、お花畑が海岸線まで広がる白浜町に、税務調査が入ったのは十二年前。「町役場に呼び出されて、通帳を見られ、売上げだけ調べて税金をかけられた。言いなりだよ。花をちーとばしやってるだけなのに」と、みんな口をそろえます。 これがきっかけで、安房農漁民組合ができ、現在は十八人、女性が財布のひもをしっかり握ってがんばっています。収入の柱は、とうちゃんが遠洋漁業や港で働いた給料・年金。それを花の収入で支えています。 保田きく江さん(72)は「役場に行ったって、経費をなんも見てくんねー。組合は助かるよ。ただ、仲間が増えねーでヨ。今の倍くらいいねーとね」と言います。 「町役場で、船の減価償却はダメっていわれて、いま思えば大損した。人によって認められる経費が違うし。みんなでやるから細かい経費が落とせる。とうちゃんの源泉分をいくら還付できるかが楽しみ」と話すのは、組合の若頭、高木由美子さんです。彼女が細かな段取りをしながら、昨年から菜花の産直を始めました。「キンセンカよりも身体が楽、コストもかからない」と、仲間に声をかけ、生産を掘り起こそうと意欲的です。 組合長の星野峰太郎さん(74)と、組合を支えてくれている町議の由木尾晋さんは、「土地改良をやっても高齢化、後継者難で畑が荒れてしまう。海が見えて暖かいこの環境に都市の若い人たちを呼んで農業を体験してもらい、お年寄りに日常の管理や技術指導をお願いする。そんなとりくみをやれたらおもしろい」と、計算会の合間のお茶どき、町おこしに思いをめぐらせます。 (千葉県農民連 小倉毅)
(新聞「農民」2004.2.23付)
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[2004年2月]
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