やってよかった！　農民連の自主申告（4/5）

運動で消費税大増税ストップ

増税・農業つぶし反対の大運動を

　

日本経団連の政党“通信簿”

優先政策事項	主な事項	自民	民主
税制改革	法人税引き下げ、企業の税・社会保障負担の抑制	Ｂ	Ｃ
社会保障	消費税率の引き上げ	Ｂ	Ｃ
規制・行政改革	医療・福祉・教育・農業への株式会社参入。道路公団、郵政事業の民営化	Ｂ	Ｂ
科学技術／創造立国	先端科学技術開発とその産業化	Ａ	Ｃ
エネルギー・環境	原子力を基幹エネルギーに。環境税反対	Ａ	Ｄ
教育改革	競争原理と評価制度の導入。株式会社の学校	Ｂ	Ｂ
雇用	派遣、裁量労働の促進	Ｂ	Ｄ
都市・住環境	都市圏の道路、空港の整備、民間企業の活用	Ｂ	Ｂ
地方制度	補助金・交付税見直し、市町村合併促進	Ｂ	Ｂ
貿易	WTO（世界貿易機関）交渉の早期合意。FTAの推進。農業の「構造改革」	Ｂ	Ｂ

（注）表は「合致度」の評価

　今回の“通信簿”は第一次ですが、通常国会の実績を踏まえて、第二次を今夏の参院選前に発表する予定。「優先政策事項」には、ＷＴＯの早期合意、ＦＴＡの推進、農業構造改革の促進など、農業つぶしの内容も盛り込まれています。

　税制改革では、政治を引っ張る形で、将来の消費税率を一八％に引き上げるよう提言。「遅くとも〇七年度までに税率一〇％に引き上げる」ことを打ち出しました。

　これに呼応して、自民・公明の与党は、「〇七年をメドに消費税を含めた抜本的税制改革を実現する」という税制「改正」大綱を決定。民主党もマニフェストで、基礎年金の財源に消費税をあてることを表明、税率引き上げの方向を示しました。

　政治献金欲しさに、庶民いじめの悪政を競い合う自民党と民主党。それを裏であやつる財界――。今年の確定申告の運動では、消費税増税反対の署名を農村で大いに広げるとともに、こうした増税のカラクリの暴露と世論づくりがますます重要になっています。

「総額表示」義務化は税率アップの下準備

　これまでは、店頭での表示には消費税を含めず、レジで五％をかけていました。しかし四月一日からは、店頭表示もすべて消費税を含めた総額に切り替わります。このねらいは、消費税を価格の中に隠し、消費者に税負担を感じさせないようにすることです。

　さらに、農家にとって重大なのは、これをきっかけにした買いたたき。商習慣で「九十八円（キュッパー)商品｣は、特売品として定着してきましたが、総額表示では「百二円（税込み）」となり、割安感が出ません。

　「店頭から九十八円の商品が姿を消すことはない」と表明しているスーパーや量販店もあり、結局、消費税分は農家にしわ寄せされることに。こうした“便乗買いたたき”には、注意が必要です。