やってよかった! 農民連の自主申告(1/5)運動で消費税大増税ストップ
三月の確定申告に向けて、農民連は各地で税金の相談会・記帳会を開いています。農産物の価格暴落で、農家の台所はどこも火の車。「農業の赤字分を年金で穴埋めしているのに…」「国保税が高すぎて払えない」といった悩みに応えています。
税金運動の基本―――“収入はごまかさず 経費はチリ一つ残さず”農民連の税金運動の基本は、「収入はごまかさず、経費はチリ一つ残さない」。農業経営に必要な経費を「農業収入・支出記帳簿」で計算し、三月十二日の集団申告日にはそろって税務署に出かけ、強権的な税務調査にも組織的に対応しています。左のグラフ〈グラフはありません〉は、奈良県農民連が試算したもの。グラフ1は、柿と梅を生産する専業農家(農業収入は約千三百万円)。収入は同じでも、一年間に納める所得税、住民税、国保税の合計は七十万円も違ってきます。 その理由は、雇人費、小作料、種苗費、農薬代、肥料代、諸材料費、減価償却費、農業衣料費、研修費、動力光熱費、修繕費など、農業にかかった経費をもらさず積み上げるから。所得は農家の実態に近くなり、税額を低く抑えられます。 グラフ2は、八十アールの田んぼでお米を作る兼業サラリーマン。農業収入から経費を差し引いた所得は赤字。この場合、三月の還付申告で、兼業先で納めた所得税の還付 を受けることができます。また、夏からは地方税も大きく下がります。 グラフ3は、年金をもらいながらお米と野菜を作る農家。農業の赤字分は、年金所得と合算され、住民税はゼロ、国保税も二十万円から十万円に、半分に下がりました。 税金は、自分で計算して、自分で税額を決め、自分で納税するもの。これは「申告納税制度」と言って、税金を納める基本中の基本。収入と経費を記帳し、所得と税額を計算して申告書を書くという農民連の運動は、すべての農家が胸を張ってとりくめるものです。同時に、税金の相談会・記帳会は、自らの経営を見つめ直し、農家同士で情報を交換し合う場にもなっています。
(新聞「農民」2004.2.23付)
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[2004年2月]
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