「農民」記事データベース20040202-621-09

トラスト運動全国交流集会

安全な国産大豆守ろう

地域自給・地域消費も


遺伝子組み換え作物の拒否運動の強化を

 今年で六年目を迎えた大豆畑トラスト運動全国交流集会が一月二十日、茨城県藤代町で開かれ、生産者や消費者など百三十人が参加しました。

 納豆料理を食べながら

 集会に先だって行われた大豆料理交流会では、開催地が納豆の本場、茨城ということもあって、黒豆納豆や藁(わら)づと納豆など多彩な納豆が登場しました。また煮豆、呉汁、切り干し大根と納豆の酢の物など茨城ならではの郷土料理や、大豆カレー、おからドーナツといったアイデア料理がテーブルをにぎわし、参加者は料理を堪能。「豆料理がこんなにたくさんあるとは思わなかった」「日本食には大豆が欠かせないんだね」など、あらためて大豆の大切さが認識されました。

 続く集会では、遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン代表の天笠啓祐さんが、遺伝子組み換えの現状を報告。「最大の大豆生産国アメリカでは、昨年は八一%がモンサントの除草剤耐性大豆になり、日本で出回る大豆の五三・七%が遺伝子組み換えになった。世界の食料の一極支配が進む一方で、岩手県では反対署名の力で遺伝子組み換え稲の開発を阻止。粘り強い運動で波を押し返そう」と呼びかけました。

 新たな広がり次つぎ報告

 各地からの報告では、不作だった昨年の苦労が率直に出され、「生産の不安定さから大規模な転作大豆が減ってしまい、菜園程度の大豆生産しか残らないのでは、ますます遺伝子組み換えの輸入大豆が横行してしまう。トラスト運動の方法も含めて、もっと発展・検討しなければならないことも多い」(石川農民連の山次喜康さん)などの意見が出ました。

 また消費者団体の「土を愛する会」は「茨城県南農民組合が新宿の豆腐屋さんと大豆を通して町おこしに取り組んでいるという報告を聞いて、私たちも一年がかりで地域の豆腐屋さんを説得し作ってもらった。関心が“少しだけ”あるような人たちとも一緒にできるような運動をしていきたい」と発言。運動の新たな広がりも報告されました。

 最後に「遺伝子組み換え大豆を拒否し、国産大豆の地域自給・地域消費をすすめよう!」というアピールを採択しました。

(新聞「農民」2004.2.2付)
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2004年2月

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