2010年4月
■2010年4月26日(第922号)
- 事業にのる人も、のらない人も米価下落は大問題
- 4月から、米戸別所得補償モデル事業と水田利活用自給力向上事業の受け付けがスタートしました。「減反をして米モデル事業にのったほうがいいのか」「転作に何を作ったら良いのか」「よくわからないので、農民連で学習会をやってくれ」―いま多くの農家が悩み、集まればこの話で持ちきりです。
- 米価安定なしに生産も「モデル事業」も もたない
- 米モデル事業などのスタートにあたって、農家から不安の声があがっている最大の理由は、米価の下落です。ところが鳩山内閣は、米価下落対策をなにも講じようとしません。
- 農のこころ
- 花びらの浮く畦川に鍬浸す
- 基地は日本のどこにもいらぬ
- 沖縄県民と連帯し、普天間基地の即時・無条件撤去を求めて、4月14日、東京・日比谷野外音楽堂で「中央集会」が開かれ、実行委員会の一員となっている農民連からも多数の人が参加しました。会場は5000人の参加者であふれ、「鳩山首相は基地たらい回しをやめろ。米軍基地は日本のどこにもいらない」と、熱気あふれる集会になりました。
- 農民連の道県大会に地元JAからメッセージ/風土に適した食生活を大事に
- 農民連の都道府県連は例年、年初めから大会を開いていますが、今年の特徴として地元のJA(農協)からメッセージが寄せられていることがあげられます。これまで、地元のJA中央会などからメッセージや祝電が届いている県連は、北海道、秋田、千葉、群馬、長野、静岡、大分などです。
- 新会長の紹介
- 農民運動愛知県連合会は2月27日開いた県連大会で、新しい会長に中島義雄さん(66)を選出しました。
- とれたての朝市 春のフェア
- 奈良県農民連北和センターは4月4日、事務所で「とれたて朝市春のフェア」を開きました。およそ200人の参加者には、摘みたてのヨモギを使ったあつあつの草もちがふるまわれ、春を満喫しました。また会場には、こだわりの焼き芋・たこ焼きの出店や、古着・家庭雑貨のフリーマーケット・コーナーもあり、参加者の目を楽しませてくれました。
- 楽しく和やかに記念式典ひらく/薄紫色のカタクリの花に歓声
- 1985年に設立した茨城県農民連・常陸野産直センターは、今年25周年を迎えます。「記念の会を開きたい」という声が上がり、昨年暮れから実行委員会を立ち上げて準備を重ねてきました。「手づくりのあたたかい会にしよう」と役割を分担し、準備のために何度も何度も集まって打ち合わせしました。
- 旬の味
- 農民連会員の大豆でしょう油を製造する「きんまる星醤油」(埼玉県熊谷市)を訪ね、ほのかにしょう油の香りが漂う施設内で製造工程の説明を受けた
■2010年4月19日(第921号)
- 輸入自由化推進しながら食料自給率50%かかげた 新「基本計画」/「基本計画」とは…
- 鳩山内閣は3月30日、今後10年間の農政の方向を示す新たな「食料・農業・農村基本計画」を閣議決定し、食料自給率(カロリーベース)を「2020年度までに50%」にするという目標をかかげました。
- 備蓄米 落札価格の非公表を撤回
- 農民連が農水省に要求してきた備蓄米買い入れの落札価格の公表問題。農水省は農民連に対して3月29日付で「需給及び価格に影響を与えることが懸念されるため、公表を予定していない」と文書で回答していました。
- アメリカ産牛肉 輸入制限緩和するな
- 4月5日から9日まで、アメリカのビルサック農務長官が来日し、アメリカ産牛肉の月齢による輸入制限を緩和するよう求めた問題で、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)は7日、農水、厚生労働両省を訪れ、輸入制限を緩和しないよう要求しました。
- 明乳争議の全面解決へ支援を/農民連本部の吉川利明さん参加
- 乳業界トップ企業の明治乳業を相手に、不当労働行為・差別事件をたたかう明治乳業争議の全面解決をめざして、明治乳業争議団(小関守団長)と争議支援共闘会議は4月23日、全国事業所一斉宣伝行動を行います。共闘会議の松本悟議長から「支援の訴え」が届きました。
- 農のこころ
- くさび鍬打つ胸ぐらに風光る
- 私と農業
- 私は1937年に、現在の福島県須賀川市の農家に生まれました。中学校を卒業して東京に出て以来、ずっとこの地域(足立区千住周辺)で金属加工の仕事をしてきました。住み込みの工員から出発して自分の会社を興し、今は子どもたちが工場の中心です。
- 雑誌「農民」61号ができました
- 雑誌「農民」61号ができあがりました。
- “みんなの再生田”/「田んぼの学校」を企画
- 減反で荒れた田んぼを復田して田んぼづくりから米づくりをしようと、千葉県農民連・船橋農産物供給センター(飯島幸三郎代表)が東都生活協同組合(本部・東京都世田谷区、組合員数22万3000人)の組合員を中心とする消費者と昨年から始めた「みんなの再生田」。
- “柿の木講座”2年目スタート
- 雨の続く3月6日、エフコープ生協(本部・福岡県篠栗町、組合員数45万3600人)の産直企画「柿の木講座」が開かれました。この企画は、果樹生産者の後継者不足、消費者の果樹離れといった現状のもとで、消費者が生産に携わりながら生産現場の理解を深め、さらには消費拡大につながれば、と昨年から始まりました。
- 旬の味
- 桜が満開になって春も本番、急に忙しくなってきた。種まきや苗の定植。草も伸びてくる。米の種まきも終えたので、急いで田の準備を進めたいが、例年に比べ雨が多かったため、田の水が切れずグチャグチャで機械が入れないところが多い
■2010年4月12日(第920号)
- 米需給と価格への責任放棄
- 農民連と全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は3月26日、米価下落、米戸別所得補償モデル事業(モデル事業)などの問題で農水省と交渉しました。
- “米”を議題にもせず/買いたたきを自ら告白 落札価格を公表せず
- 米の需給指針を中間点で見直す唯一の機会「食料・農業・農村基本政策審議会食糧部会」(3月30日)で農水省は「米の需給」も「米価」も議題にしませんでした。
- 食料自給率向上署名よびかけ/米守る運動 地域ぐるみ共同を
- 全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は4月1日、東京・新宿駅頭で加盟する団体などから約20人が参加し、次々にマイクを取って宣伝しながら「食の安全・安心と食料自給率向上を求める署名」を呼びかけました。
- 食品表示制度の抜本改正求める署名 32万筆を衆参議長に提出/日米FTA締結交渉するな 佐用町議会が意見書採択
- 遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは3月26日、国会内で「食品表示制度の抜本改正を求める」署名の提出と院内学習会を開きました。
- 確定申告が終わったら
- 熊さん やっと確定申告が終わったよ。やれやれだな。
- 農のこころ
- 鼻歌の早春賦付き耕運機
- ハイチ大地震被災の現地リポート(下)
- 23万人が犠牲となったハイチ地震。「人災」ともいわれるこの地震の被害を大きくした原因は、この国の農業とも無関係ではない。
- 本の紹介/官民・地域共同行動実行委編 国民のための卸売市場制度を考える6・20学習シンポジウム報告集
- 東京・築地市場の豊洲への移転計画が問題になっています。昨年6月20日に都内で「国民のための卸売市場制度を考える学習シンポジウム」が開かれ、築地市場移転計画の裏に隠された危険な企てや国民のための卸売市場制度とは何かを議論しました。
- 「環境保全型農業」で大臣賞
- 温暖な気候と水はけのよい火山灰土の台地が広がる千葉県香取市九美上(くみあげ)。農産物づくりに恵まれた環境の下で、一貫して自然環境を重視した農業に取り組んでいる農人組合法人佐原農産物供給センター(仲橋正廣代表理事、農民連に団体加盟)は、このたび第15回環境保全型農業推進コンクールで大賞(農林水産大臣賞)を受賞しました。(勝又真史)
- 素材を生かす旬のレシピ
- ふき 青煮/筍(たけのこ) 油焼き
- 旬の味
- それぞれの地域に○○協議会や△△連合会などという農民の自主組織があり、どれも地域に根ざし行政も協力しながら活動してきた
■2010年4月5日(第919号)
- 新婦人産直 新しい段階へ/参加者の感想/特別報告
- 農民連ふるさとネットワークは3月18日、新日本婦人の会との産直を発展させるための交流会を東京都内で開き、各地の産直組織や新婦人の府県本部などから68人が集いました。若い世代も多数参加した交流会では、各地の生き生きとした取り組みが報告され、新婦人産直をさらに発展させようとの決意を分かち合いました。
- 原発依存やめ、大口排出源規制せよ
- 骨抜きの内容のまま国会への上程が閣議決定された「地球温暖化対策基本法案」をめぐって、公害地球環境問題懇談会(略称・公害地球懇)は3月17日、衆・参両院の環境委員会の全議員に緊急要請を行いました。
- 生産費の単価は再生産保障するものに/農村女性はもっと自信もとう
- 東北6県の農民連でつくる東北農業農民団体連絡協議会(東北農団連)は3月8日、今年から始まる米戸別所得補償モデル事業と水田利活用自給力向上事業などについて、宮崎正義東北農政局長あてに要請し交渉をおこないました。東北6県の農民連から11人が参加。農政局側は、企画調整室の川名健雄室長らが対応しました。
- 京都府知事選に全国から支援を
- いま、4月11日投票の京都府知事選挙がたたかわれています。京都農民連は、「府民本位の新しい民主府政をつくる会」に結集し、医師の門ゆうすけ候補(54)の必勝を期してがんばっています。
- 農のこころ
- 麦踏みの一人遠くにもうひとり
- ハイチ大地震被災の現地リポート(上)
- 大地震で甚大な被害を受けた中米・ハイチ。現地で農業支援に従事中に被災したNGO職員、熊谷雄一さんのリポートを、2回にわたってお伝えします。
- シリーズ COP10(第10回生物多様性条約締約国会議)MOP5(第5回カルタヘナ議定書締約国会議)に向けて/MOP5の争点と課題
- 遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは3月10日、10月に名古屋市で開催されるCOP10・MOP5に向けた4回目の学習会を東京都内で行いました。
- “食の安全”“職の安全”守って春闘たたかう労組(1/3)/(2/3)/(3/3)
- 「賃上げで景気回復を!」「大企業の内部留保を雇用と賃上げに使え!」―いま国民春闘の真っ最中です。労働者の生活防衛を最大の要求にしながら、国民と手をつないで「食と農をまもろう」を闘争方針に掲げている労働組合があります。
- 前進座 5月公演/切られお富 処女翫浮名横櫛/春先の風物詩 北帰行の白鳥
- 前進座は、恒例の国立劇場5月公演に26年ぶりとなる「切られお富―処女(むすめ)翫(ごのみ)浮(うき)名(なの)横(よこ)櫛(ぐし)」を上演します。この公演は、嵐広也改め七代目嵐芳三郎の襲名披露です。
- どうなる米の生産と流通 現場からのレポート
- 食糧の生産と消費を結ぶ研究会(生消研、木村友一会長)は3月13日、東京・新宿農協会館で第36回食糧の生産と消費を考えるシンポジウム「どうなる米の生産と流通〜現場からのレポート」を開き、生産者や消費者、研究者など約70人が参加しました。
- 農協のあり方、価格保障などめぐり
“地域農業を守る共同を”学習会/連帯と活動の輪さらに
- いわて食・農ネット(いわて食・農・地域を守る県民運動ネットワーク)は3月6日、盛岡市内で「食と農をまなぶ学習会―地域農業を守る共同を」を開催し、県内から60人余りが参加。JAいわい東(一関市千(せん)厩(まや)町)の鈴木昭男組合長と農民連の堂前貢副会長が講演しました。
- 新会長の紹介
- 1月30日に開かれた農民組合京都府連の第46回定期大会で、安田豊さん(69)=城陽市在住=が新しい会長に選出されました。
- 地域の人とふれあい、農作業・地域おこしから若者がつかんだものは…/新たな夢もって歩み始めた
- NPO法人地球緑化センターは3月13日、都内で第16期「緑のふるさと協力隊」の公開報告会「エキサイト★ふるさと2010」を開きました。農山村で1年間暮らし、地域の人たちとふれあい、人々のつながりのなかから何かを見いだした若者たちが一堂に会し、そこで学び、経験したことを発表する場です。36カ所の農山村で力を蓄えた45人の若者たちは、1年間の成果を胸に、新たな夢に向かって歩み始めました。
- 旬の味
- 税金闘争も一段落した。平成21年の確定申告の内容は、実に惨(さん)憺(たん)たるものだった。米にしろ野菜にしろ、畜産にしても大幅な赤字が多かった。給与や年金を注ぎ込んでやっと生活している状態だ
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