「農民」記事データベース20100412-920-10

素材を生かす
旬のレシピ

日本料理店「一福」 吉松和彦


ふき 青煮

 葉を取り、鍋に入る長さに切ります。後で皮をむくので、長いままでよいです。

 ふきをまな板にのせ、一握り程度の塩をふり、手のひらで前後に転がして板ずりをします。これをしっかりやることで、アクを出しやすくし、青く仕上げることができます。塩が見えなくなるまで、しっかりすりこんでください。

 たっぷりの熱湯でふきをゆでます。板ずりしたまま放置すると変色するので、板ずりと湯を沸かすのを同時作業で進めます。

 はしで持ち上げて、軽くなるぐらいになったら、取り出して冷水につけ、完全に冷めるまで置いておきます。

 冷水から取り出し、太い方から細い方へ引いて、皮をむきます。

 だし汁、塩、淡口しょうゆを合わせて、お吸い物より少し塩がきいているくらいの煮汁を作り、冷ましておきます。そこに食べやすい大きさに切ったふきを漬けます。

 木の芽を天盛りにしてどうぞ。

筍(たけのこ) 油焼き

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 鮮度の良い筍は、トウモロコシのような香ばしい味がします。市販のゆで筍も便利ですが、やはり生からゆでた筍の方が、歯ざわり、香りで勝ると思います。

 ゆで筍の皮をむき、上部の姫皮の部分はご飯や和(あ)え物に。少量の梅肉と和え、かつお節を混ぜると酒の肴(さかな)になります。

 筍の固い部分は、すりおろしてつくねやハンバーグに。

 真ん中の部分は、5ミリにスライスし、フライパンで油焼きします。油はサラダ油、オリーブ油、または牛脂(すき焼き肉を買うと付いてくる脂)などを使い、かなりキツネ色になるまで両面を焼きます。しょうゆ、みりん、酒を合わせて筍に加え、よくからめます。

 皿に盛り付け、かつお節、または包丁できざんだ木の芽などをのせます。

 食べやすい大きさに切ったワカメといためても美味です。

(新聞「農民」2010.4.12付)
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2010年4月

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