旬を満喫
とれたての朝市
春のフェア
摘みたていちご・野菜も完売
奈良県農民連・北和センター
草もちや出店で参加者も楽しく
奈良県農民連北和センターは4月4日、事務所で「とれたて朝市春のフェア」を開きました。およそ200人の参加者には、摘みたてのヨモギを使ったあつあつの草もちがふるまわれ、春を満喫しました。また会場には、こだわりの焼き芋・たこ焼きの出店や、古着・家庭雑貨のフリーマーケット・コーナーもあり、参加者の目を楽しませてくれました。
ふき・たけのこ・新たまねぎなど旬の野菜は、あっという間に完売です。奈良市の代表的ないちご「あきひめ」も完売し、生産者の竹村はるみさんは、お客さんの要望で隣のビニールハウスに走り、摘みたてのいちごを大急ぎで補充しました。また、県連女性部の部長でもある宮本静子さんは、漬物、もち、ジャムなどの加工品を出荷してくれました。
地域に密着して丸ごと農業を
昨年7月のオープンから10カ月が過ぎ、生産者の登録は40人を超え、次第に地域に密着した朝市として定着してきました。お客さんの中には、開店前に1回、散歩の途中に1回、自分の好きなみかんや梅干しを買いにもう1回と1日に何度も足を運びスタッフと会話されるおばあちゃんや、畑まで行ってお好みの野菜を収穫して買っていくお客さんもいます。農産物を販売するだけでなく、消費者と農家が交流し、農家や農業を丸ごと知ってもらえる場にしようと、今年はさまざまな交流イベントを計画しています。
また消費者だけでなく、生産者の間での交流も深まってきました。「ここにくると何かほっとする。みんな気持ちのいい人ばかりで楽しい」「勤めていた時とまったく違う世界が広がった」「いつも新しい事が発見できて楽しみ!」と、お互いの元気に励まされます。
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近所のお客さんでにぎわう「とれたて朝市」 |
農民連朝市こそ元気になれる
先月、朝市会場の近くに16万6000平方メートルの敷地を有する巨大スーパー「イオンモール」がオープンしました。「地元の農産物」と銘打っていちごやほうれん草などあきれるほどの安値で売り出されました。さすがにオープン直後は朝市のお客さんも普段の半分以下に激減し、残ってしまった農産物を不安な気持ちで持ち帰った日もありました。しかし次第にお客さんも戻り、スタッフもひと安心。「イオンモール」の店づくりのコンセプトは、「地域が輝く・人が輝く」ということらしいのですが、「農民連の朝市こそ、消費者と生産者をつなぎ、みんなが生きがいを持って元気になれる朝市や」と、生産者もスタッフも意欲満々でがんばっています。
(奈良県農民連・北和センター 森口いち代)
(新聞「農民」2010.4.26付)
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