2006年1月


2006年1月30日(第717号)

スペースマーク 食糧主権を国民的な世論に広げよう
「食糧主権を国民的な世論に広げよう」――農民連は1月14〜15日、都内で全国委員会を開きました。41都道府県から約100人が参加。憲法改悪の策動や「農業構造改革」の攻撃をはね返す運動とともに、WTO体制への対案として提唱された食糧主権を草の根に広げる「食糧主権宣言」運動を提起し、これらを前進・実現させる強大な農民連の建設を呼びかけました。
スペースマーク 「農業構造改革」に立ち向かう
1月15日に行われた全国委員会では、農業「構造改革」の実態と、それに立ち向かう力強い決意が語られました。発言の要旨を紹介します。
スペースマーク 評判の「おむすびレストラン」 名づけて「玄結び」
東京の米屋さんが開いたおむすびレストランが、話題をよんでいます。
スペースマーク 米国産牛肉再び輸入禁止
輸入されたアメリカ産牛肉から、20日、BSEの危険部位で、除去が義務づけられている脊柱(せきちゅう)が見つかり、同国産牛肉の輸入が再び禁止されました。再開からわずか1カ月で起きた重大な違反は、同国のBSE対策のずさんさをあらためて浮き彫りにするとともに、国民の不安を無視して拙速に輸入を再開した日本政府の責任も厳しく問われます。
スペースマーク “農協つぶし”許さない税金の自主申告に向けて 指導者のための学習会
全国農協労働組合連合会(全農協労連)は13、14の両日、東京都内で「『JA改革』下の経済事業について考える全国交流会」を開き、全国から60人余りが参加しました。
スペースマーク 農のこころ
庵まで畝を正して冬菜畑
スペースマーク 第二回全国委員会への報告(1/4) (2/4) (3/4) (4/4)
昨年は、数年来続いている輸入農産物の激増と流通大企業の買いたたきによって農産物価格の暴落がさらに進み、農民経営と産地の危機がますます深化した一年でした。また、国のあり方にかかわる憲法改悪の危険な動き、消費税増税をはじめとした大増税と国民負担の増大、食糧の外国依存をさらに強め、国内農業を破壊する「構造改革」など、国民を犠牲にして大企業と一握りの者だけが生き延びることのできる「国家改造」が「改革」の名で推し進められています。しかし、米軍基地の再編やBSE問題にみられるようなアメリカいいなり政治、小泉首相の侵略戦争への無反省と靖国神社参拝がアジア諸国からの孤立を深め、「小泉改革」と国民との矛盾も抜き差しならないほど深まっています。
スペースマーク ハイテク技術駆使でもダメ 農家のチエ借りやっと実る
東京・大手町のオフィス街にある人材派遣会社、パソナの地下農場で1月11日、稲の刈り取り式が行われました。
スペースマーク 異常気象と食糧生産 》3《  ―農業のはなし―
最近では毎年のように異常気象が日本や世界の各地で発生し、「異常気象」という言葉がテレビや新聞でいつも見られます。しかし、農業や生活の歴史をみると、冷夏、日照り、台風などによる大きな被害は古くから起きており、これらの記録を集めて1949年に「異常気象覚書」が日本で出されました。
スペースマーク WTO香港行動に参加して阪神淡路大震災11周年追悼集会
香港ではいくつもドラマがありました。それはたくさんの出会いです。
スペースマーク タイ農村かけある記(1)
食糧の生産と消費を結ぶ研究会(生消研)は、昨年11月上旬、タイ農業と日本とのかかわりについて学ぶ目的で、タイ農業視察を行いました。この農業視察には、現地参加も含め、大学教授や生協の職員・組合員、農民や学生など16人が参加しました。
スペースマーク 産地発 梅クッキング
みなべがわコープファームの中野智恵子さんから、「12月に入って寒さが増し、外での仕事はつらいですが、ただいま剪定(せんてい)に追われています。早春になれば花を咲かせ、実をつけてくれる梅に願いを込めながらハサミを入れています」との便りが届きました。
スペースマーク 本の紹介/小川政則・編 「農業体験で元気をもらったぞ!」
昨年9月、神奈川県農業問題研究会は「シンポジウム―農業体験学習・生消交流による援農活動・ファームサービスにどう取り組むか」を行いました。この本は、シンポジウムの記録です。編者は、神奈川県農業問題研究会の代表幹事で、全農で技術主幹をしていた小川政則さん。
スペースマーク
冬の中にあつい灯がともった
スペースマーク 旬の味
この秋、何人かのIターン農業者に会うことができた。その一人Hさんが新年早々、TVに出た。そういえば宮沢賢治もIターンだった

2006年1月23日(第716号)

スペースマーク 農地の規制緩和ねらう
政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内義彦オリックス会長)が昨年末に出した第二次答申は、株式会社の農地所有の解禁など規制緩和案について、「具体的施策」としては盛り込みませんでした。しかし答申の構成は、具体化を迫る「問題意識」が前面にあり、今後さらに検討し、農地法と農業委員会の事実上の解体をねらっているのです。そのことは、答申の書きっぷりや委員らの悪意に満ちた言動からも明らか。こんな輩(やから)に日本農業の未来を左右されるわけにはいきません。
スペースマーク 国際的な連帯 大いに深めた
昨年末に香港で開かれたWTO閣僚会議に、農民連・食健連などは108人の大代表団を派遣。ビア・カンペシーナに加盟する農民組織をはじめ、大いに国際的な連帯を深めました。参加者の感想を紹介します。
スペースマーク 世界の友人たちへ 感謝の手紙
WTO閣僚会議期間中、香港の新聞、テレビは連日、市内でとりくまれたデモや集会を大きく報じました。閣僚会議が始まる前には当局によって「反WTO」の「暴徒」「犯罪者集団」が来襲するという意図的な宣伝が強烈にやられたにもかかわらず、デモの参加者の真剣な姿は香港市民の心を打ち、温かい歓迎を受けました。世界中から集まった農民組織やNGOを迎え入れ、3回のデモと集会を準備し、成功させたのは、香港のNGO連合(HKPA)です。HKPAが出した「世界の友人たちへ感謝の手紙」を紹介します。
スペースマーク 農のこころ
今年また生きてわが田を見下しぬ
スペースマーク 農民連の除雪ボランティア消費税大増税をはねかえす年に
60年ぶりといわれる大雪にみまわれている長野県北部の飯山地方、木島平村に11、12の2日間、佐久の農民連の仲間5人が入り、除雪作業に汗を流しました。
スペースマーク 異常気象と食糧生産 》2《 ―農業のはなし―
約60年前、日本の人口は現在の約63%で、8千万人が生活していました。当時は食料輸入もままならず、国内産だけで生きており、9百万トンの玄米生産量を補うため裏作に広く麦を栽培していました。四麦(小麦・裸麦・二条大麦・六条大麦)の生産量は、図のように1940、50年代には4百万トン近くあり、人々は秋の米と初夏の麦の出来に一喜一憂しながら過ごしていました。
スペースマーク 「食管法」つぶしに“軍靴”の音が…寒さ吹き飛ばす餅つき
1978年(昭和53年)、秋田県大潟村で4年間続いた「青刈り闘争」は、農民側の敗北で終わった。このとき、村全体で2千ヘクタール、私も1.4ヘクタール青刈りさせられた。青刈りの稲田をみて、つくづく「国敗レテ山河アリ」の感がした。食糧管理法の三本柱は、全量買い上げ、国による流通規制、国境措置である。その食管法の一角が崩れ、本来は平和な中で営農に打ち込みたかったのに、「青刈り」というキバむき出しの仕打ちに、皮膚感覚ではあったが「軍靴」の音を聞いた。
スペースマーク 産地発 梅クッキング
和歌山県の旧南部川村(現みなべ町)は日本一の梅の里です。約百万本の梅が栽培され、高級ブランドとして名高い「南高梅」のふるさとです。
スペースマーク 旬の味
年越しは、家族でごちそうを囲み、来年に向けての抱負を思い思いに語る。息子たちの抱負は実現の可能性が低そうだが、それぞれの夢に向かって前向きだ。まぁ、努力次第で不可能が可能になることもあるのだから…

2006年1月16日(第715号)

スペースマーク 異常気象と食糧生産 》1《(新連載) ―農業のはなし―
地球の寒さが和らいだ約1万年前、世界各地で私たちの祖先は、自らの労働と知恵を食料の生産に投入する農業を発明したようです。最初は、周辺に自生している植物の中から食べられるものを選んで、簡単な管理をしたようです。当時も気象条件は地域でずいぶんと違っており、それに応じて自生していた植物も大幅に違っていました。
スペースマーク 安全な農産物作りに支援を
全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は1月5日、東京・新宿駅西口で今年初めて、宣伝・署名行動を行いました。
スペースマーク 憲法闘争さらに発展を中国ブロックが学習・交流会
憲法改悪反対共同センターは12月23日、憲法闘争の発展をめざす第3回全国交流集会を開き、全国から約2百人が参加。地域・職場・大学での取り組みを交流し、学習会や国会行動、宣伝と署名活動など、今後の運動をいっそう発展させることを確認しました。とくに、通常国会(1月下旬召集)には国民投票法案が提出されます。このため、2月から4月を「国民投票法案を許さず、草の根から宣伝と署名推進の強化月間」にすることを決めました。
スペースマーク 農のこころ
新年の田面男と温め合う
スペースマーク 「総合農協の解体」攻撃は廃案でなく継続審議に
規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内オリックス会長)は、昨年12月21日に第二次答申を最終決定し、公表しました。「“小さくて効率的な政府”の実現に向けて」と題するこの答申は、官業の民間開放推進など制度の見直しを提言しています。個別重点検討分野として、医療・教育とならんで農業分野があげられ、農協と農地に関する改革提言が行われています。
スペースマーク 読者からのお便り
改憲反対の運動に身を置きたい/「食べることは生きること」考えて/必要以上の農協合併とても怖い
スペースマーク 広州の農場や市場視察
農民連などWTO香港代表団の有志約40人は12月16日、中国の広州を訪ね、現地の農村や市場を視察しました。
スペースマーク インタビュー/『藩医 宮坂涼庵』の作家 和田はつ子さんに聞く
「しんぶん赤旗」日曜版で連載された『藩医 宮坂涼庵』(新日本出版社)が初の時代小説だったという和田はつ子さん。涼庵のモデルは東北の“赤ひげ”建部清庵(たけべせいあん)でした。和田さんは、これまでミステリー・ホラー作家として数多くの作品を書き、民俗学と食文化に詳しい「日下部(くさかべ)助教授シリーズ」が好評で、この1月には『悪魔のワイン』(角川ホラー文庫)が出版されます。そして時代小説は昨年11月に『口中医桂助事件帖―南天うさぎ』(小学館文庫)を出版。今年は事件帖(2)『手鞠花おゆう』を2月に、事件帖(3)を6月にと続けて出版します。
スペースマーク 旬の味
「ライス・イズ・ライフ(米は命)」―昨年12月の香港行動で、アジアの農民がこう叫ぶのをよく耳にした。いま私たちアジア人の命の源である米が危ない

2006年1月2・9日(第714号)

スペースマーク 矛盾拡大、結論先送り
「WTOにしがみつく政府の姿勢を変えよう」――。12月13〜18日に香港で開かれたWTO閣僚会議に農民連、食健連など9団体は108人の代表を派遣しました。ビア・カンペシーナに加盟する農民組織をはじめ、世界中の農民と交流。また、香港市民から差し入れを受けるなど温かい歓迎を受けました。「国際的な連帯の大切さ、楽しさを感じた」というのが参加者の実感です。
スペースマーク アメリカ・カナダ産牛肉の輸入再開は許せない日本の死亡牛検査現場ではこんなに努力を…
政府は12月12日、BSE発生で停止していたアメリカ・カナダ産牛肉の輸入再開を決定しました。これは、「不安な牛肉は食べたくない。全頭検査を行え!」という国民の声を切り捨て、アメリカの利益を最優先に、わが国の食品安全行政を後退させるもので断じて許されません。
スペースマーク 稲穂付き正月飾り
福島・二本松市にある「藁(わら)工房ひらいし」の本田市信さんから、正月飾り「稲穂付き輪(和)飾り」が届きました。
スペースマーク 農のこころ
雪晴るる葡萄の棚の張りて嶺々
スペースマーク この人
中里弥生さんは、同じ東京・品川区に住む農民連本部の佐藤龍雄さんから、「食料自給率向上署名に協力してもらえないか」との依頼を受け、同級生や平和ゼミナールの仲間、近所の人たちに署名をすすめています。食料自給率向上署名に取り組む思いや将来の夢などを聞きました。
スペースマーク わが家のお正月料理
わが家のおせち料理の脇役として「緋の蕪漬け」が欠かせない一品です。
スペースマーク 世界の仲間と一体で熱い連帯・共感
/国際色豊か、沿道から声援/1万人の大デモ/海外の農民運動活動家と意見交す/「食糧主権」でシンポ/各国の農村女性と活発な交流/“グッド・パフォーマンス”
スペースマーク 秋田菜の花ネットワーク
地球温暖化にかかわる京都議定書の発効を契機に、エネルギーや自然環境への関心が広まるなか、とくに輸送トラックなどディーゼル車の排ガス規制と燃料の高騰は、トラック業界に大きな影響を与えています。一方、農村破壊が進み地域経済の疲弊が深刻化するなか、地域再生の方策が求められています。
スペースマーク 岩手大東町にナタネ油工場が完成出荷の日が待ち遠しい
モーターにスイッチを入れると、昇降機から焙煎(ばいせん)されたナタネがサラーと音をたてて入っていきます。まもなく搾油機の横側から「ツツーッ」と黄色い液体が…。かたずをのんで見守っていた全員の目がパッと輝き、「出たぞ!」「しぼれたぞ!」―初しぼりの瞬間です。
スペースマーク 旬の味
木枯らしの吹く12月から2月にかけ、大阪泉州筋は“旬の味”冬キャベツ出荷の最盛期だ。キャベツは、ほかの野菜にくらべてたんぱく質も多く、胃腸障害に有効なビタミンUを含み、生食にも煮込みにも合い、何より淡泊な味に人気がある
ライン

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